中古のモニターはコスパ最強?メリットと注意点を紹介

PC環境を整える際にはどうしても多くのお金がかかってしまいますが、コストを抑えるため中古のPCパーツを選択する場合もあると思います。その際、中古のモニターがコスパ的に優秀であることがTom's Hardwareにて紹介されています。

目次

なぜ中古のモニターが良いのか?

I Bought a Used Monitor. It’s My Best Tech Purchase This Year. | Tom's Hardware

ゲーミングPCなどを組み立てる際に必要となるCPUやGPUについては、グリスの塗布などのメンテナンスを行っていれば10年程度は故障せずに使用できますが、進化が速く、2年経てば性能が20~30%向上した新世代のCPUが登場し、5年程度経てばハイエンドだったCPUやGPUも新世代モデルと比べるとミドルレンジまたはローエンド相当まで落ちてしまいます。

一方、モニターの性能はゲーミング用では最近120Hz以上のリフレッシュレートを持つモデルが人気となっていますが、この技術自体は2012年頃から登場しており、ここ4~5年は120Hzを超えるモニターがゲーミング向けにおいて一般的になっています。240Hzや360Hzなど性能が向上したモデルはありますが、大きな差を実感できるものにはなっていません。

さらに、リフレッシュレート以外でハードウェア性能に大きく直結する部分は少なく、その進化の速度はCPUやGPUに比べると相当遅いと言えます。

非ゲーム用のモニターでは更に進化が遅く、2~3年前の4K解像度モニターでも現在発売されている最新モデルとほとんど性能に違いがない割に、中古品であるため安く購入できる可能性があります。

ちなみに、モニターの寿命についてはLEDで構成されるバックライトの寿命で決まりますが、このバックライトは多くのメーカーで5万~10万時間を想定している場合が多く、5万時間で1日16時間利用する場合でも8.5年、10万時間なら17年など、通常の使用方法であれば10年近く持つことが確実と言えます。規格面でもHDMIやDisplayPort、Thunderboltなど15年以上経過している規格が今後も使われる予定のため、互換性の面でも寿命は10年以上あると言えそうです。

コスパの良い中古モニターの見つけ方

中古モニターをコスパ良く入手するにはハイエンドモデルを選ぶことがおすすめです。例えば4K 155HzでHDR600に対応するハイエンドゲーミングモニターであるAsus ROG Swift PG32UQは定価が13万円近くするのに対し、7~8割程度安く入手することができます。

他にもDellの32インチ 4K 144Hzのゲーミングモニター「G3223Q」では新品は9万円近い価格で販売されていますが、中古品であれば2割引きとなる7万円程度で売られている例もあります。

ゲーム用途ではないハイエンドモニターでも、27インチ 5K解像度を持つLG製の27MD5KLについては新品で購入する場合は15万円以上しますが、中古であれば10万円以内で購入することができます。

一方で、元値があまり高くないモニターについては中古でも値段が安くならない傾向にあります。例えばDellの27インチ QHDゲーミングモニター「S2722DGM」は新品が2.7万円程度ですが、中古品は2万円前後とあまり安いとは言えません。

中古モニターを選ぶ際の注意点

出品者の評価を確認

ヤフオクやメルカリなどフリマ・オークションサイトを利用する際は必ず出品者の評価を確認するようにしましょう。中古品をドスパラやソフマップなど実店舗で購入する際には店舗で現物確認も可能ですので、安心して購入したい場合は大手販売店を利用するのも手です。

返品条件の確認

モニターの寿命は一般的に5年~10年近くありますが、稀に輸送中の衝撃などが原因で動作不良となる場合があります。そのため、届いてから何週間以内にどのような症状まで返品可能なのか確認することをおすすめします。なお、ヤフオクやメルカリでは電源が入らないなど明らかな不具合以外の返品は大抵受け入れてもらえないので、次の項目で紹介するコンディションについても確認することをおすすめします。

保証書の有無を確認

一般的にモニターの場合、約3年のメーカー保証が付与されている場合がほとんどですので、中古モニターが購入から3年以内のものであれば保証書などが同封されているか確認しましょう。ただし、メーカー保証期間内に壊れるケースは稀ですので、保証書を絶対条件とする必要はないと言えます。

商品のコンディションを確認

中古品のため、商品説明欄に記載されている商品のコンディションについては細心の注意を払いましょう。例えば画面に傷があるなどモニターとして使うに堪えないような不具合や、ドット欠けが何か所も存在する、ベゼルに傷やシールを貼った跡があるなど、コンディションは様々ですので、自身が許容できないような商品のコンディションが記載されていないか確認することをおすすめします。また、ポート類はモニターの中で最も故障しやすい箇所ですので、ポート類がすべて動作するのか記載がなければ出品者へ質問してみることもおすすめです。

送料に注意

モニターなどは一般的にサイズが大きく、送料が嵩む傾向にあります。そのため、送料が無料なのか確認し、もし有料であれば配送する際の箱のサイズや発送場所を確認し、料金が商品とは別にいくらかかるのか確認することが必要です。ちなみにDellの32インチゲーミングモニター「G3223Q」の場合、160cmサイズにギリギリ入るレベルで送料は1,780円からとなります。160cmサイズを超えるようであれば2,148円と高めの料金が請求されます。

送料込みで1万円以上の差が無いなら新品も検討

新品モニターと中古モニターで価格差が送料込みで1万円以上の差額がないのであれば、素直に新品を購入した方が商品のコンディションについて心配する必要や、届いた後に動作確認など一通り行う必要性がなくなるため手間が減ります。

特に、Dell製モニターなどでは大幅な値引きセールが頻繁に行われるため、新品と中古の間であまり大きな価格差がなければ新品モニターのセールなどを狙った方が良いかもしれません。

購入後は商品の確認を

ヤフオクやメルカリで注文した商品が届いたらすぐに商品の状態を確認しましょう。この時に画面の傷など商品説明にない傷の有無、HDMIやDisplayPortなど搭載されているすべてのポートの動作確認は怠らないようにしましょう。特に、ポート類は壊れても他のポートが動作するため「動作確認済み」として出品されている場合もありますので、面倒でもすべてのポートが動作するか確認しましょう。

※ヤフオクやメルカリでは商品受け取り後に「受け取り連絡」が必要となりますが、商品やポート類の確認をするまでは絶対に受け取り連絡はしないように。もし商品説明に記載のない不具合があっても対応してもらえなくなります。

自作PCを作る上でCPUやGPUなどの価格は年々上昇傾向にあり、ゲーミングPCなどを低予算で制作するとなるとかなり厳しい状況になっていますが、節約しつつ不自由をあまり感じない選択肢として中古モニターはアリだと思います。

特にゲーミングモニターで重要なリフレッシュレートは120Hzを超えると差は感じるもののプロゲーマーでない限りオーバースペックと言えますので、状態の良い中古モニターを購入し、節約できたお金をGPUのスペックアップなどに注ぎ込んだ方がQoLは向上すると言えます。


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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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