第6世代AMD Ryzen 7000『Zen4』の最新情報まとめ

  • 2021年11月27日
  • 2022年7月2日
  • Zen4

AMDではCES2022にて2022年下半期にZen4アーキテクチャーを採用した第6世代 RyzenであるRyzen 7000シリーズの概要を発表しましたが、ここでは、海外のリーク情報などで挙がっている第6世代Ryzen『Zen4』の情報をまとめて紹介します。

『Zen4』の最新情報一覧

2022年6月28日:AMDのRyzen 7000『Dragon Range』と『Phoenix』各モデル情報が出現。

2022年6月23日:AMDが3D V-Cache搭載Ryzen 7000シリーズは2022年中に登場で計画中の模様

2022年6月21日:AMDがソケットAM4とDDR4対応のZen4 CPUを検討中?

2022年6月18日:AMD Zen4+RDNA3搭載の『Phoenix』と『Van Gogh』後継モデルの情報出現

2022年6月18日:AMDデスクトップ向けRyzen 7000シリーズは9月15日(木)発売。まずは4モデルのみ

2022年6月15日:AMD Ryzen 3 7320Uがベンチマークに出現。正体はZen2 Mendocino APU

2022年6月9日:AMD Ryzen 7000シリーズが発売前に殻割りされた模様。接着剤は少なめ

2022年6月9日:Intel Raptor Lake-S vs AMD Zen4。現時点ではRaptor Lake-Sが高い性能の模様

2022年6月1日:AMD Ryzen 7000と600シリーズチップセットのPCIeレーン数など判明。CPUはPCIe Gen 5を28レーン搭載

2022年5月30日:AMD Zen4 Ryzen 7000シリーズでも最大5.85 GHzで動作。Raptor Lakeに対抗?

2022年5月27日:AMD Ryzen 7000シリーズの最大電力は230Wまでに。TDPは最大170Wに

2022年5月24日:AMDがZen4 Ryzen 7000と600シリーズチップセットを正式発表。発表内容まとめ

2022年5月23日:AMD Ryzen 7000シリーズ向け MSI製X670Eの製品画像とリアI/Oが出現。

2022年5月21日:AMD Ryzen 7000シリーズ向け600チップセットのリーク情報出現。X670EはHEDT相当

2022年5月20日:AMD Ryzen 7000シリーズが5/23日発表へ。X670Eチップセットの情報も出現。

2022年5月17日:AMD Zen4 Ryzen 7000のラインアップ出現。大幅値上げで最大24コア化?

2022年5月14日:AMD Zen4 Ryzen 7000やEPYCの最新情報が出現。IPCはZen3比で24%向上

2022年5月12日:AMD Zen4 Ryzen 7000が小規模生産開始。PhoenixとRDNA3はまもなくテスト開始。

2022年5月9日:AMD RDNA3搭載のRyzen 7000 PhoenixではGeForce RTX 3060M同等性能になる可能性

2022年4月29日:AMD Radeon RX 7900 XTは2022年末に発売。RDNA3搭載Ryzenの情報も

2022年4月26日:AMD Zen4対応ソケットAM5はDDR5のみ対応、X670チップセットはMCM化

2022年4月21日:AMD Zen4 Ryzen 7000シリーズのAPUは超高性能、最大24基のCUを搭載。

2022年3月25日:AMD Zen4 Ryzen 7000では最大16コアでTDP 170W、12コアは105Wに。AVX-512にも対応 

2022年2月26日:AMD Ryzen 7000にはデスクトップ向けにも4基のCUを搭載。1.1 GHzで動作。

2022年2月13日:AMD Zen4搭載 Ryzen 7000シリーズの登場は夏ごろ?AM5マザーは今月から生産開始へ

2022年1月7日:AMDの中の人が、Radeon RX 6500やZen3D、Zen4のAM5について語る

2022年1月6日:AMD Ryzen 7000シリーズは2種類のコアを内蔵。合計32コア分のZen4搭載 

ここではEPYCなどZen4アーキテクチャーに関連する話題も追加で記載していきます。Ryzen関係は左のタブにすべてまとめられています。

2021年8月18日:Genoa用ソケットSP5の詳細も出現。TDPは最大400W、ピーク時は700W

2021年7月18日:AMDがZen 4 EPYC『Genoa』にHBM採用を検討している模様

2021年3月2日:Intelどうする? Zen4 EPYC GenoaではAVX3-512をサポート

2021年3月1日:Zen4搭載EPYC Genoaは96コア192スレッド。SP5-LGA6096ソケット

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Ryzen 7000シリーズの基本情報

AMDのRyzen 7000シリーズはデスクトップ向けでは2020年10月に発売されたRyzen 5000シリーズ、モバイル向けでは2022年1月に発売がされたRyzen 6000シリーズの後継にあたるRyzenシリーズとなっており、Ryzen 5000やRyzen 6000シリーズなどで採用されていたZen3アーキテクチャーからZen4アーキテクチャーへ刷新が行われます。

このRyzen 7000シリーズでは2021年末にIntelが発売したAlder Lakeや2022年末頃に発売が予定されているRaptor Lakeに対抗するモデルとなり、デスクトップ向けではハイエンドモデルでは最高性能ミドルレンジではコストパフォーマンスを重視し、モバイル向けでは高いワットパフォーマンスを重視したモデルになると見られています。

Ryzen 7000シリーズは2022年9月15日発売。詳細は8月終わりごろに発表?

CES2022にてAMDはRyzen 7000シリーズを2022年後半に発売すると発表され、COMPUTEX 2022にてRyzen 7000シリーズの概要と発売を2022年秋である事が公表されました。

AMDがZen4 Ryzen 7000と600シリーズチップセットを正式発表。発表内容まとめ

ただし、COMPUTEX 2022の場では発売されるモデルなど詳細は伏せられており、発売時期も2022年秋とざっくりとした情報のみの公開となっていますが、中国で行われたRyzenシリーズに関するプロモーション活動にてデスクトップ向けRyzen 7000シリーズの発売日が明らかになりました。

AMDデスクトップ向けRyzen 7000シリーズは9月15日(木)発売へ? 

プロモーション活動を撮影した画像にはスライド資料が映っており、そこには9月15日(木)発売と記載がされており、例年AMDでは木曜日に新製品を発売している事から今後、TSMCやその他サプライチェーンで大きな問題が発生しない限り、この日程で発売が行われると見られています。

なお、Ryzen 7000シリーズとして発売される各モデルや詳しい仕様については9月15日の発売1ヵ月ほどまえに行われると見られており、遅くても8月中には再度Ryzen 7000シリーズに関する発表が行われるものと考えられています。

Zen4アーキテクチャーとは?

Ryzen 7000シリーズから新たに搭載されるZen4アーキテクチャーではZen2、Zen3の2世代に渡って採用されていたTSMC 7nmプロセスからTSMC 5nmプロセスに変更がされます。また、アーキテクチャー面ではキャッシュ関係の容量が倍増しており、L2キャッシュはZen3の各コア512KBから倍の1MBに増えており、L3キャッシュは32MB搭載される見込みになっています。

これらの変更はほんの一部ですが、Zen4アーキテクチャーではIPCはZen3アーキテクチャーに比べて25%ほど向上すると見られています。

5nm『Zen4』RyzenはIPC25%向上へ。性能は『Zen3』より40%増し

なお、AMDがCOMPUTEX 2022で発表したスライドにおいてはIPCは15%以上向上すると言われていますが、この15%と言う数字はAMDが認識しているワーストケースでの値であり状況によっては15%を超えるIPCを発揮できると見られています。

TDPは最大170Wに。コア数は16コア据え置き

Zen4アーキテクチャーを採用するサーバー向けCPUのEPYC GenoaではZen3アーキテクチャーを採用するEPYC Milanの64コアから最大96コアにコア数が増加する見込みになっています。そのため、コンシューマー向けのRyzenについても最上位モデルが32コアや24コアに増えるという情報はあったものの、COMPUTEX 2022で発表された内容ではRyzen 7000シリーズは最大16コアになるとの事です。

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TDPに関してはZen3搭載Ryzenシリーズではコンシューマー向けに販売されている製品ではTDPが105Wのみ、OEMなどに向けて販売されているモデルを含めると、65Wと105Wの2つのTDP帯製品が存在しますが、Zen4 RyzenからはTDPが最小は65Wと据え置きになるものの、95W、105W、120Wそして170Wの合計4つのTDP帯製品が登場する見込みとなっています。

TDPがRyzen 5000シリーズに比べて16コアモデルは大幅に増えていますが、この原因としてはAVX-512への対応や内蔵GPUの搭載、そして全コア最大5.0 GHzを超える動作クロックを実現しているためと見られています。

TDPの他に、CPUが使える最大消費電力を表す『PPT』についてもCOMPUTEX 2022以降明らかになっており、16コアを搭載するTDP 170WモデルのCPUではPPTは最大230Wに達するとの事です。この230WはライバルのIntel Alder Lake-Sの最上位モデル、Core i9-12900Kの241Wに近くなっています。

発売時のラインアップは4モデルのみ登場

Greymon55氏によるとRyzen 7000シリーズの初回ラインアップはRyzen 5000シリーズ発売時と同じく4モデル構成となるようです。

コア数についても恐らくRyzen 5000シリーズと同じく最上位モデルのRyzen 9 7950Xが16コア32スレッドとなり、Ryzen 9 7900Xが12コア24スレッド、Ryzen 7 7800Xが8コア16スレッド、Ryzen 5 7600Xが6コア12スレッドになると見られています。

Ryzen 7000シリーズに対応する新規格:ソケットAM5。クーラーはAM4と互換性あり

Zen4 Ryzen "Raphael"採用のAM5モックアップ出現。TDPは最高170Wか

AMDのRyzenシリーズは2016年に発売された第一世代Ryzenから長らくソケットAM4を採用しています。このソケットAM4ではCPUとマザーボードを繋ぐピンがCPU側に搭載されたPGAが採用され、CPUの取り扱いに関してはIntelなどで採用されているLGA(マザーボード側にピンが搭載)モデルより扱いに注意が必要です。

特にこの機構ではCPUとCPUクーラーを密着させるシリコングリスが固着すると、CPUクーラーを外す際にCPUのソケットがロックされているにも関わらず、CPUがソケットから抜けてしまう現象があります。これが、スッポンと言う名前で親しまれていますが、このスッポンはいわば無理やりCPUがソケットから抜かれてしまうため、CPU側のピンが折れて動作不良に陥るような事態があります。

そんな、AMDのソケットAM4ですが、Zen4世代からソケットAM5へ進化する予定になっており、このAM5ではIntelでメジャーだったLGAが採用される事になっています。

ピンの数は1718本となっており、IntelのAlder Lakeで採用されているLGA1700に近いピン数になっています。ただ、CPU裏のレイアウトでは、Intel側がCPUの中央付近に電源回路関係が敷き詰められているのに対して、AMDのZen4では裏面は全て接触パッドが敷き詰められており、CPUの表側にヒートスプレッターに切り欠きを設けて、そこに電源回路関係のチップが搭載されるデザインとなっているようです。

 

CPUクーラーはAM4と互換性あり?TPD 170Wモデルには280mm以上の水冷クーラーが必須に

Zen4 Ryzenではソケットが変更となりますが、AMDのリーク資料によるとクーラーに関しては既存の純正CPUクーラーが対応製品としてリストアップされるなどしているため、ソケットは変わるものの、高さやマウント形状に関してはAM4と互換性を持つ可能性があります。

一方で、パフォーマンス特化モデルではTDPが170Wになるとの事ですが、この170Wモデルに関しては同じ資料によるとヒートシンクには280mm以上のラジエーターを備えた水冷クーラーが冷却には必要となると記載されています。そのため、Mini-ITXなどコンパクトな高性能PCを組み立てたいというユーザーにとってはハードルが高くなりそうです。

この280mmのラジエーター付き水冷クーラーはCOMPUTEX 2022にて動作していた16コアCPUを冷やすのに利用されていた構成で、Ryzen 7000シリーズの最上位モデルの運用を考えている人は水冷など高い冷却能力を持つCPUクーラーは必須となります。

デスクトップ向けもGPU内蔵が標準に。RDNA2を搭載へ

Zen4 RyzenにはGPU内蔵が標準に。ソケットAM5のリーク情報から判明

内蔵GPUが標準搭載になるのではないかと言う情報はAMDのソケットAM5の互換性について記載されたリーク資料にて記載されています。この資料上のOn-Chip Graphicsと言う欄には"1 Dedicated"、つまりOn-Chip Graphics用に専用チップを有する事が記載されています。また、これらはソケットAM5に対応するすべてのFamily/Model Numbersにて同様の事が書かれています。この事から現行のRyzen 5000Gシリーズのようにモバイル版をベースとしたデスクトップ版Ryzenでのみ内蔵GPU搭載となる扱いとは異なります。

また、上に表示されている資料のページには記載がありませんが、資料の原本には “Some OPNs…may not support GFX”、日本語訳で『一部OPNs(モデル)ではGFX(グラフィック)をサポートしません。』とわざわざ一部OPNsでは対応しないと書いてある当たり、GPUを内蔵したモデルが標準になる可能性は高そうです。

企業などでRyzen CPUを採用したデスクトップをあまり見た事があるという方は少ないと思いますが、多くの法人向けPCではGPUを内蔵している事は必須条件とも言え、わざわざdGPUが必要となる従来までのRyzenは大きなディスアドバンテージとなっていました。そこで、AMDではZen4 Ryzenからは内蔵GPUを標準搭載し、法人向け需要も取り込もうとしているのかもしれません。

対応メモリーはDDR5のみ。PCI Expressも5.0まで対応

ソケットAM5に刷新されるZen4 Ryzenですが、これに伴いチップセットも現行の500番台から600番台のモデルが発売されます。この600番台チップセットではIntelが2021年11月に発売したAlder Lake-Sと同じようにメインメモリーにはデュアルチャンネルDDR5が採用される事となっていますが、CPU自体はDDR4にも対応しており、Alder Lake-Sと同じように廉価モデルのためにDDR4にも対応できるようにもなっているようです。

しかし、Ryzen 7000シリーズが発売される2022年秋頃にはDDR5が本格的に普及しているとAMDは考えているようで、600シリーズマザーボードではDDR5のみ対応となるようです。

AMD Zen4対応ソケットAM5はDDR5のみ対応、X670チップセットはMCM化

PCI Expressの世代に関しては、Zen4 RyzenのCPU自体はPCIe Gen5.0に対応した設計になっています。ただし、マザーボードのPCH自体はPCIe Gen 4.0までの対応となっておりCPUと直接接続が可能なPCIeレーンだけはPCIe Gen 5.0に対応できるというマザーボードになりそうです。このPCIe Gen 5.0に対応するレーン数はX670Eなど最上位マザーボードでは最大24レーンとなっており、PCIe Gen 5.0対応GPUの他に、2本のPCIe Gen 5.0対応NVMe SSDを搭載する事が可能となっています。

AMD Ryzen 7000シリーズ向け600チップセットのリーク情報出現。X670EはHEDT相当

なお、サーバー向け製品であるEPYCやThreadripperなどはマザーボード側もPCIe 5.0に対応できる見込みのようです。

AMDの次世代ソケット『AM5』はLGA-1718に

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