第6世代AMD Ryzen 7000『Zen4』の最新情報まとめ

  • 2021年11月27日
  • 2022年12月2日
  • Zen4

 

AMDではCES2022にて2022年下半期にZen4アーキテクチャーを採用した第6世代 RyzenであるRyzen 7000シリーズの概要を発表しましたが、ここでは、海外のリーク情報などで挙がっている第6世代Ryzen『Zen4』の情報をまとめて紹介します。

『Zen4搭載Ryzen 7000シリーズ』の最新情報一覧

Ryzen 7000シリーズ発表後に出現した追加モデルの情報
Ryzen 7000シリーズの販売、価格動向

Ryzen 7000シリーズに関する過去のリーク情報など

Ryzen 7000シリーズ発表から発売までの情報
Ryzen 7000シリーズに関する情報(2022年5~8月28日)
Ryzen 7000シリーズに関する情報(2022年1~4月)
Ryzen 7000シリーズに関する情報(~2021年)

 

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Ryzen 7000シリーズの基本情報

AMDのRyzen 7000シリーズはデスクトップ向けでは2020年10月に発売されたRyzen 5000シリーズ、モバイル向けでは2022年1月に発売がされたRyzen 6000シリーズの後継にあたるRyzenシリーズとなっており、Ryzen 5000やRyzen 6000シリーズなどで採用されていたZen3アーキテクチャーからZen4アーキテクチャーへ刷新が行われています。

Zen4アーキテクチャーとは?

Ryzen 7000シリーズから新たに搭載されるZen4アーキテクチャーではZen2、Zen3の2世代に渡って採用されていたTSMC 7nmプロセスからTSMC 5nmプロセスに変更がされます。また、アーキテクチャー面ではキャッシュ関係の容量が倍増しており、L2キャッシュはZen3の各コア512KBから倍の1MBに増えており、L3キャッシュは32MB搭載されます。

これにより、IPCはZen4はZen3に対して13%の性能向上するとAMDは発表しています。

さらにZen4ではZen3に対して動作クロックが大幅向上しているため、IPCと動作クロック向上を合わせるとRyzen 9 5950XとRyzen 9 7950Xの比較ではゲーミングでは平均21.5%、レンダリング系は40.5%の性能向上が見られるとの事です。

TDPは最大170Wに。コア数は16コア据え置き

Zen4アーキテクチャーを採用するサーバー向けCPUのEPYC GenoaではZen3アーキテクチャーを採用するEPYC Milanの64コアから最大96コアにコア数が増加する見込みになっています。そのため、コンシューマー向けのRyzenについても最上位モデルが32コアや24コアに増えるという情報はあったものの、正式発表された最上位モデルであるRyzen 9 7950Xでは16コアとなり、最大コア数は据え置きになります。

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TDPに関してはZen3搭載Ryzenシリーズではコンシューマー向けに販売されている製品ではTDPが105Wのみ、OEMなどに向けて販売されているモデルを含めると、65Wと105Wの2つのTDP帯製品が存在しますが、Zen4 RyzenからはTDPが最小は65Wと据え置きになるものの、95W、105W、120Wそして170Wの合計4つのTDP帯製品が登場する見込みとなっています。

TDPがRyzen 5000シリーズに比べて16コアモデルは大幅に増えていますが、この原因としてはAVX-512への対応や内蔵GPUの搭載、そして全コア最大5.0 GHzを超える動作クロックを実現しているためと見られています。

TDPの他に、CPUが使える最大消費電力を表す『PPT』については16コアのRyzen 9 7950Xと12コアのRyzen 9 7900Xが最大230Wとなっており、ライバルであるIntel Alder Lake-Sの最上位モデル、Core i9-12900Kの241Wに近くなっています。

発売時のラインアップは4モデル。北米価格だとRyzen 9 7950XとRyzen 7 7700Xは値下げ。一方、日本では大幅値上げ?

Ryzen 7000シリーズとして最初に発売されるのは4モデルで、Ryzen 5000シリーズの時と同じ様なラインアップで登場予定となっています。

価格はRyzen 5000シリーズに比べると、Ryzen 9 7950Xは100ドル、Ryzen 7 7700Xは50ドルの値下げが行われており、それ以外のモデルでは価格が据え置きとなっています。

なお、日本においては為替レートがRyzen 5000シリーズ発売時の1ドル104円台から2022年8月末現在は1ドル139円となっています。販売時にはAMDや代理店側が想定する為替レートに対してさらに変動リスク分を含めたマージンが乗ると考えられ、恐らく1ドル辺り159円相当となりRyzen 5000シリーズに対して30%以上の値上げがされる可能性があります。

Zen4 モデル価格(米ドル)

参考:Zen3 モデル

参考:Zen3 価格
Ryzen 9 7950X$699Ryzen 9 5950X$799
Ryzen 9 7900X$549Ryzen 9 5900X$549
Ryzen 7 7700X$399Ryzen 7 5800X$449
Ryzen 5 7600X$299Ryzen 5 5600X$299

最上位モデル:Ryzen 9 7950X

Ryzen 9 7950XはRyzen 7000シリーズの最上位モデルとして発売がされるCPUで、現行のRyzen 9 5950Xと同じく16コア32スレッドに据え置かれますが、動作クロックについてはベースクロックが4.5 GHzとなり、ブースト時は5.7 GHzに設定されるとの事です。このブーストクロックについてはIntelのCore i9-12900KSの5.5 GHzを200 MHz上回る値となっています。

キャッシュ関係ではL2キャッシュが1コア辺り1MBであり、L3キャッシュが各CCD毎に32MBである事からL2キャッシュ16MB+L3キャッシュ32MB+32MBで合計80MBのキャッシュ容量を備えます。

TDPについては170Wに設定され、ブースト時などの最大消費電力は230Wになると見られています。

価格はRyzen 9 5950Xと同じく699ドルですが、日本での販売は為替レートの関係から11万円を超える可能性があります。

ハイエンドモデル上位:Ryzen 9 7900X

Ryzen 9 7900Xはハイエンドモデルとして12コア24スレッド構成となるCPUで、動作クロックはベースが4.7 GHz、ブースト時は最大5.6 GHzで動作する設定になるようです。

キャッシュ容量はL2キャッシュが合計12MB、L3キャッシュが合計64MBでCPU全体では76MB搭載し、TDPについてはRyzen 9 7950Xと同じく170Wで最大消費電力については不明ですが230Wを下回るものと見られています。

価格は549ドルで、日本円では9万円付近での販売になる可能性があります。

ハイエンドモデル下位:Ryzen 7 7700X

Ryzen 7 7700Xでは8コア16スレッドを搭載し、主にハイエンドなゲーミングPCなどを構築するユーザー向けの製品となっています。動作クロックはベースが4.5 GHz、ブースト時が最大5.4 GHzとRyzen 9 7950Xに比べると控えめになっていますが、その分TDPは105W、最大消費電力は142Wと扱いやすい設定になっています。

Ryzen 7 7700XではL2キャッシュは8MB、L3キャッシュはCCDを1基のみ搭載のため32MBで合計40MBのキャッシュ容量を持つCPUになっています。

なお、現行のRyzen 5000シリーズではRyzen 7は5800Xとなっていましたが、今回はRyzen 7 7700Xとティアが下げられていますがこれについては将来的に3D V-Cache搭載版をRyzen 7 7800X3Dとして置くことを考慮している可能性があるようです。

価格は339ドルで、日本円では6万円円程度になる可能性があります。

アッパーミドルレンジ:Ryzen 5 7600X

Ryzen 7000シリーズの中で最も安価かつコストパフォーマンスに優れるモデルとして投入されるのがRyzen 5 7600Xで、構成は6コア12スレッドと現行のRyzen 5 5600Xと同じになっています。

動作クロックはベースが4.7 GHz、ブーストが5.3 GHzとなっておりTDPは105W、最大消費電力は142WとRyzen 7 7700Xと同じになっています。

このCPUではL2キャッシュが6MB、L3キャッシュが32MBで合計38MBのキャッシュ容量を持っています。

価格は299ドルで日本円では4万円後半になる可能性があります。

3D V-Cache版も2023年4月までに登場予定。モデルも増え、ゲーミング性能は断トツ?

AMD Zen4 V-Cache版の情報出現。発売は2023年でZen3の1.5倍以上の性能に?

AMDではCPUダイの上にキャッシュ専用ダイを積むことでキャッシュ容量を大きく拡大させる3D V-Cache技術を2021年に発表しており、2022年1月にはミドルレンジモデルであるRyzen 7 5800Xを3D V-Cache化したRyzen 7 5800X3Dを発表、パフォーマンス面では8コア16スレッドで2020年発売のアーキテクチャーをベースとしながらも、Intelの16コア24スレッドの最新CPU、Intel Core i9-12900Kに迫るようなパフォーマンスを発揮しています。

この3D V-CacheについてAMDではRyzen 7000シリーズでも採用を計画しているようで、性能面ではZen3 V-Cache版に対して約1.5倍程度の性能を発揮する場面があるとの事です。

登場時期は2023年4月までが計画されており、モデル数は現行のRyzen 7 5800X3Dだけにはならず、8コア16スレッドのRyzen 7 7800X3Dと16コア32スレッドのRyzen 9 7950X3Dの2モデルが用意される見込みのようです。

Ryzen 7000シリーズに対応する新規格:ソケットAM5。クーラーはAM4と互換性あり

Zen4 Ryzen "Raphael"採用のAM5モックアップ出現。TDPは最高170Wか

AMDのRyzenシリーズは2016年に発売された第一世代Ryzenから長らくソケットAM4を採用しています。このソケットAM4ではCPUとマザーボードを繋ぐピンがCPU側に搭載されたPGAが採用され、CPUの取り扱いに関してはIntelなどで採用されているLGA(マザーボード側にピンが搭載)モデルより扱いに注意が必要です。

特にこの機構ではCPUとCPUクーラーを密着させるシリコングリスが固着すると、CPUクーラーを外す際にCPUのソケットがロックされているにも関わらず、CPUがソケットから抜けてしまう現象があります。これが、スッポンと言う名前で親しまれていますが、このスッポンはいわば無理やりCPUがソケットから抜かれてしまうため、CPU側のピンが折れて動作不良に陥るような事態があります。

そんな、AMDのソケットAM4ですが、Zen4世代からソケットAM5へ進化する予定になっており、このAM5ではIntelでメジャーだったLGAが採用される事になっています。

ピンの数は1718本となっており、IntelのAlder Lakeで採用されているLGA1700に近いピン数になっています。ただ、CPU裏のレイアウトでは、Intel側がCPUの中央付近に電源回路関係が敷き詰められているのに対して、AMDのZen4では裏面は全て接触パッドが敷き詰められており、CPUの表側にヒートスプレッターに切り欠きを設けて、そこに電源回路関係のチップが搭載されるデザインとなっているようです。

 

CPUクーラーはAM4と互換性あり?TPD 170Wモデルには280mm以上の水冷クーラーが必須に

Zen4 Ryzenではソケットが変更となりますが、AMDのリーク資料によるとクーラーに関しては既存の純正CPUクーラーが対応製品としてリストアップされるなどしているため、ソケットは変わるものの、高さやマウント形状に関してはAM4と互換性を持つ可能性があります。

一方で、パフォーマンス特化モデルではTDPが170Wになるとの事ですが、この170Wモデルに関しては同じ資料によるとヒートシンクには280mm以上のラジエーターを備えた水冷クーラーが冷却には必要となると記載されています。そのため、Mini-ITXなどコンパクトな高性能PCを組み立てたいというユーザーにとってはハードルが高くなりそうです。

この280mmのラジエーター付き水冷クーラーはCOMPUTEX 2022にて動作していた16コアCPUを冷やすのに利用されていた構成で、Ryzen 7000シリーズの最上位モデルの運用を考えている人は水冷など高い冷却能力を持つCPUクーラーは必須となります。

デスクトップ向けもGPU内蔵が標準に。RDNA2を搭載へ

AMDのRyzen 7000シリーズでは9月27日から発売される4モデルに関してはRDNA2グラフィックスを内蔵し、Compute Unitは2コアが標準で搭載されるようになります。

このグラフィックスは動作クロックがベースが400 MHz、ブースト時が2.2 GHzに達する見込みでパフォーマンス面ではIntelのAlder Lake-Sに対して13%ほど劣るものの、内蔵グラフィックとして必要な性能は十分に確保されていると言えます。

企業などでRyzen CPUを採用したデスクトップをあまり見た事があるという方は少ないと思いますが、多くの法人向けPCではGPUを内蔵している事は必須条件とも言え、dGPUが必要となる従来までのRyzenは大きなディスアドバンテージとなっていました。そこで、AMDではZen4 Ryzenからは内蔵GPUを標準搭載し、法人向け需要も取り込もうとしているのかもしれません。

対応メモリーはDDR5のみ。PCI Expressも5.0まで対応

ソケットAM5に刷新されるZen4 Ryzenですが、これに伴いチップセットも現行の500番台から600番台のモデルが発売されます。この600番台チップセットではIntelが2021年11月に発売したAlder Lake-Sと同じようにメインメモリーにはデュアルチャンネルDDR5が採用される事となっていますが、CPU自体はDDR4にも対応しており、Alder Lake-Sと同じように廉価モデルのためにDDR4にも対応できるようにもなっているようです。

しかし、Ryzen 7000シリーズが発売される2022年9月末にはDDR5が本格的に普及しているとAMDは考えているようで、600シリーズマザーボードではDDR5のみ対応となるようです。

AMD Zen4対応ソケットAM5はDDR5のみ対応、X670チップセットはMCM化

PCI Expressの世代に関しては、Zen4 RyzenのCPU自体はPCIe Gen5.0に対応した設計になっています。ただし、マザーボードのPCH自体はPCIe Gen 4.0までの対応となっておりCPUと直接接続が可能なPCIeレーンだけはPCIe Gen 5.0に対応できるというマザーボードになりそうです。このPCIe Gen 5.0に対応するレーン数はX670Eなど最上位マザーボードでは最大24レーンとなっており、PCIe Gen 5.0対応GPUの他に、2本のPCIe Gen 5.0対応NVMe SSDを搭載する事が可能となっています。

AMD Ryzen 7000シリーズ向け600チップセットのリーク情報出現。X670EはHEDT相当

なお、サーバー向け製品であるEPYCやThreadripperなどはマザーボード側もPCIe 5.0に対応できる見込みのようです。

AMDの次世代ソケット『AM5』はLGA-1718に

 

 

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