AMDがZen 4 Ryzen 7000と600シリーズチップセットを正式発表。発表内容まとめ

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AMDでは2022年5月23日、15:00にCOMPUTEX 2022にて発表会を実施、新しいCPUアーキテクチャーであるZen 4とこのアーキテクチャーを搭載するRyzen 7000シリーズCPUそして、対応する600シリーズチップセット(マザーボード)の発表を行いました。

目次

Zen 4とRyzen 7000と600チップセット概要を発表。秋に発売へ

AMDではCOMPUTEX 2022にてZen 4アーキテクチャーとこのアーキテクチャーを搭載するデスクトップ向けのRyzen 7000シリーズCPU、そして600シリーズチップセットを発表しました。

なお、発売日についてはRyzen 7000シリーズおよび600シリーズチップセットについては2022年秋頃に発売される見込みで、今回のCOMPUTEX 2022では概要発表だけに留まっており、Ryzen 7000シリーズ各種モデルの詳細発表まではされていません。

AMD at Computex 2022 – YouTube

Ryzen 7000は最大16コア。RDNA 2内蔵で動作クロックは5 GHz超え

AMD Ryzen 7000シリーズに関する発表ではRyzen 7000シリーズで期待できる性能や仕様に関する概要のみの公開に留まっています。

公表された情報としては、まずデスクトップ向け製品では最大16コア32スレッドとなっており、ダイ写真を見る限りCCDを3基搭載する余裕はなく、24コアや32コアが搭載される可能性については無いと言えそうです。

このCCDに搭載されているZen 4アーキテクチャーについては、TSMC 5nmで製造が行われており、アーキテクチャー上の大きな変更点としてはL2キャッシュが512KBから1MBへ倍増しています。また、I/Oダイについては長らくGlobal Foundryの12nmで製造されていましたが、Zen 4への切り替えに伴いTSMC 6nmで製造される新世代品へ変更がされるとの事です。

これらの変更などが積み重なりシングルコア性能についてはRyzen 5000シリーズに対して15%以上の向上するとの事です。

AMDではシングルコア性能の他、マルチコア性能においてもデモを行っています。デモは16コア32スレッドを搭載するRyzen 7000シリーズとIntel Core i9-12900KそれぞれがBlenderでレンダー出力を行うというものですが、Ryzen 7000シリーズはCore i9-12900Kに対して31%ほど速い時間でレンダー出力を完了させれたとの事です。

Core i9-12900KとRyzen 7000シリーズを比べたスライドの補足文にはCore i9-12900Kが297秒、Ryzen 7000シリーズが204秒で完了したと記載されています。そのため、実際にはRyzen 7000シリーズの方が46%速いのですが何故かメインスライドでは31%と過少に表現が行われています。

また、ゲーミングにおけるデモではシングルコアなのかマルチコアなのかは不明なものの、動作クロックについては5.5 GHzを超える値が確認されています。まだサンプル段階でこれだけ高い動作クロックを叩き出している事から、最終版では更に上がる可能性がありそうです。

AMDではRyzen 7000シリーズCPUを2022年秋頃に発売を予定しており、詳細については今後発表するとの事です。

ソケットAM5対応、600シリーズチップセットも発表。X670EはPCIe Gen 5.0を24レーン搭載

Ryzen 7000シリーズCPUの登場に伴い、AMDでは対応する600シリーズチップセットについても同時発表をしました。こちらについては登場するモデルが明らかにされており、最上位モデルのX670E、ハイエンドモデルのX670、普及帯モデルのB650となっています。

600シリーズチップセットではRyzen 7000シリーズから採用されているLGA1718ソケット(ソケットAM5)に対応しており、DDR5は全モデル搭載、PCIe Gen 5.0については一部モデルに搭載がされています。

最上位モデルのX670EではPCIe Gen 5.0を24レーン搭載、他にも20GbpsのUSBを最大14口、HDMI 2.1およびDisplay Port 1.4を最大4口搭載が可能な拡張性が高いモデルとなっています。このX670EについてはThreadripper向けマザーボードであるTRX40に匹敵する拡張性を持つと見られており、HEDTを求めるユーザーも取り込める可能性がありそうです。ただ、機能が多い反面、最も高価なモデルになります。

ハイエンドモデルとなるX670については最上位のX670Eに近い仕様にはなっているものの、PCIe Gen 5.0対応のx16レーンやNVMe用スロットを設けるかはマザーボードメーカーにゆだねられるとの事です。そのため、このX670についてはX670E並みの高機能で高価なモデルの他、PCIe Gen 5.0を省くなどしてコストを抑えたモデルなど幅広いラインアップが期待されます。

普及帯であるB650についてはPCIe Gen 5.0はNVMe用スロットでのみ対応しており、GPUなどに使われるx16スロットはPCIe Gen 4.0のみサポートされます。このB650については現行のB550の後継であり、価格面でも多くのユーザーが求めやすいレンジで登場すると見られています。

600シリーズチップセットを搭載するマザーボードもRyzen 7000シリーズと同じく、2022年秋頃の発売が予定されています。

ソケットAM4もまだまだ続く模様

AMDではRyzen 7000シリーズとソケットAM5搭載の600シリーズチップセットの発表を行っていましたが、AMDとしてはソケットAM4向けにも引き続き新しい対応製品を出す計画があるようで、今回のソケットAM5をもってソケットAM4が終焉と言う訳ではないようです。

実際にGreymon55氏ではZen 3+とRDNA 2を搭載したRembrandtのデスクトップ版が2022年Q4に登場予定とリークしておりAMDとしてはまだまだエントリーやミドルレンジ向けとしてソケットAM4を残すようです。

今回のCOMPUTEX 2022ではRyzen 7000シリーズや600シリーズチップセットについて正式発表が行われましたが、内容のほとんどはリーク以上のモノは出ていませんでした。また、発売時期についても秋頃という事で期待されていたほど早くはなりませんでした。もしかしたらIntelの第13世代CPUであるRaptor Lake-Sの動きを待っているのかもしれませんね。。。

ネット上ではシングルコア性能が『>15%』向上と言う所が一部ユーザーから失望を買っている様子も出ていますが、AMDとしてはまだIntelのRaptor Lake-Sの動向が分からない中でRyzen 7000シリーズが全力を出した時の値を出すとは考えられず、モデルや発売日の発表がされるタイミングではもう少し高い値が出るのでは無いかと期待しています。

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