TSMCの非Apple系スマートフォン顧客が4nmのウエハー投入量を調整していることを背景に、TSMCは空いた生産能力を供給不足が続く3nmノードに転換する方針であることが明らかになりました。
4nmの需要減退を受け、TSMCが3nmへ生産能力を転換
経済日報によると、TSMCの非Apple系スマートフォン顧客が4nmの投入量を減らしており、TSMCはこの生産能力を3nmファミリーの製造に振り向けるとのことです。3nmはAI向け需要の急増により供給不足が深刻化しており、Broadcomなど大口顧客からもボトルネックとして指摘されていました。同プロセスは顧客の生産待ちが2028年まで続くとされており、TSMCは5nmから3nmへの生産能力転換により供給逼迫の早期改善を狙うようです。
この4nmの投入量減少の背景としては、メモリ価格の高騰によりスマートフォンのBOM(部品原価)が上昇し、特にミドルレンジ以下の端末で採算が悪化していることが挙げられます。WccftechやCommercial Timesによると、MediaTekとQualcommはすでに4nmのウエハー投入量を2〜3万枚(1,500万〜2,000万チップ相当)削減しており、MediaTek単体でも前年比約15%の減少となっています。
この需要変動によりTSMCは4nmの生産ラインを3nmに転換することが可能となるため、当初計画よりも前倒しで3nmの供給量の改善が図られることになります。ただし、依然として3nmの供給量は制限されるほか、コストパフォーマンスに優れる4nmの供給が減ることで、コンシューマー向け製品でもより高価な3nmプロセスを採用した製品が主力となり、価格帯の上昇に繋がる懸念があります。


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