Qualcommが2026年に投入予定の次世代フラッグシップSoC「Snapdragon 8 Elite Gen 6」について、無印版とPro版の2バージョン展開となる計画が明らかになりました。
これはAppleがiPhone 15シリーズでA17とA17 Proを差別化した戦略と同様の方向性です。上位版のProモデルでは、LPDDR6 RAMサポートや強化されたGPU仕様など、独自機能が搭載される見込みです。
Snapdragon 8 Elite Gen 6はProと無印が存在。違いはLPDDR6やGPU仕様
中国Weiboで活動するリーカーのDigital Chat Station氏が、Snapdragon 8 Elite Gen 6に関する情報を公開しました。

それによると、次世代モデルは従来の1モデル構成から2モデル構成へと変更され、無印版の「Snapdragon 8 Elite Gen 6」に加えて、LPDDR6対応とGPU性能を強化した「Snapdragon 8 Elite Gen 6 Pro」がラインナップされるとのことです。
Proと標準版の違いはメモリとGPU仕様
無印版とPro版の最も大きな違いは、メモリー規格とGPU性能にあります。
Pro版はLPDDR6に対応する一方、無印版はLPDDR5Xまでの対応となる見込みです。また、GPU性能についてもPro版が上位仕様を搭載し、無印版ではクロック速度が抑えられたバージョンが採用される可能性が高いとされています。
Digital Chat Station氏は、入手したとされるプレゼンテーション資料において、Pro版の性能仕様が「印象的」だったと述べています。ただし、詳細なベンチマークスコアや具体的な性能数値については明らかにされていません。
なお、AMDのStrix Pointなど高性能な内蔵GPUを搭載した製品では、メモリーの帯域幅によってグラフィックス性能が制約される傾向があります。LPDDR6はLPDDR5Xと比較して約25%の帯域幅向上を実現しているため、グラフィックス性能は現行のSnapdragon 8 Elite Gen 5に対して、アーキテクチャ刷新以上に大きく向上する可能性が高いと考えられます。
CPU構成は2+3+3構成に変更。電力効率を重視?
Snapdragon 8 Elite Gen 6では、現行のSnapdragon 8 EliteやSnapdragon 8 Elite Gen 5で採用されている「2+6」のCPUクラスター構成から、新たに「2+3+3」構成へと変更されます。
この構成では、最後の3コアが超低電力コアとして機能すると推測されており、パフォーマンスを維持しながら電力効率の向上を図る狙いがあると見られています。
Qualcommの第3世代Oryonアーキテクチャを採用するこのチップは、パフォーマンスコアの数は現行の2コアから変わりません。しかし、ミドルレンジとローエンドのコア構成を見直すことで、日常使用時のバッテリー持続時間の改善が期待されています。



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