PlayStation 5 (PS5)デジタル版の改悪版が海外で発売開始へ。価格据え置きでストレージが1TBから825GBに減少
ソニーのPlayStation 5(PS5)は、発売から約5年が経過し、これまで数々のハードウェア改訂が行われてきました。その多くは冷却機構の改善や搭載チップセットのダイサイズ縮小など多くはユーザーへ影響しないコストダウンや変更が実施されてきました。しかし、インフレや関税など様々なコストアップ要素に対して今まで通りの変更では太刀打ちできなくなったのか、今回海外で新たに発見されたPS5デジタルエディションの新モデルでは、ユーザーにとって明らかな「改悪」と言える内容が含まれていることが確定しました。
PS5 デジタルエディション (CFI-2116)はSSD容量が17.5%減少。825GBに

欧州のAamazonの製品リストに「CFI-2116」という新しい型番を持つPS5デジタル・エディション (DE)が掲載されていることが確認されましたが、この新型番のPS5 DEをよく見るとパッケージに825GBと言う表記が追加されており、従来の1TBから約17.5%もの容量削減が行われています。一方で、価格は現行モデルから据え置かれているため、ステルス値上げとも言える仕様変更が行われています。

- 初期型PS5: 825GB(ユーザー使用可能領域:約650GB)
- PS5 Slim: 1TB(ユーザー使用可能領域:約850GB)
- 新型番 CFI-2116: 825GB(ユーザー使用可能領域:約650GB)
PS5のストレージ容量は初期型PS5の時も825GBでしたが、2023年に登場したPS5 Slimで1TBに増量されています。これによりユーザーの使用可能なSSD容量は200GBほど増加したことで、ゲームタイトルを1~2つほど追加でインストールすることが可能になりました。しかし、再び825GBと初期型と同じ水準に戻されたことで、PS5 DEの使い勝手は悪くなると言えます。
ゲームの大容量化の中で苦しい変更。ストレージ追加が必須に?
ここ最近登場するAAA級タイトルの多くはダウンロード版では100GBを超えることは珍しくなく、Call of Duty Black Ops Cold Warでは追加コンテンツなど合わせると300GBにも達していました。そのため、今回のPS5 DEで見られる200GBの容量減少はこうしたゲーム1~2本に相当し、ダウンロード版しかプレイできないDE版の利便性を大きく損なう変更になっています。そのため、PS4時代からプレイしていたタイトルに加え、今後登場するBF6やGTA VIなど大作ゲームなどをプレイしたい場合にはNVMe SSDを追加購入するなどの対応が必要になるかもしれません。
ソニーがこのタイミングでこのような仕様変更に踏み切ったのか、その理由として推測されるのがコスト高騰である一方で、PS5は発売時から30%以上も値上げが行われており、販売に打撃を与えない状態でこれ以上の値上げに踏み切ることが困難であると考えられます。そのため、販売価格の維持のために今回のような改悪が施されたと見られますが、2027年に登場すると言われているPS6まで価格維持ができるのか、またこのようなステルス値上げに近い変更が施されるのか注目が集まります。
なお、日本では2025年9月18日時点ではまだ販売されていないようですが、近いうちに825GBしかないCFI-2100の出荷が開始され、在庫が置き換わると考えられます。そのため、PS5 DEの購入を考えている人は早めに買っておいた方がいいかもしれません。
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