OnePlusがブランド消滅の危機。販売不振とコスト高騰でOPPOが段階的撤退を決断

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大手スマートフォンメーカーOPPOのサブブランドであるOnePlusは、準ハイエンドモデルを中心に展開するブランドです。新製品発売時には多くのレビュー動画が公開されるなど、グローバルでの知名度も確立されています。しかし、どうやらこのOnePlusは収益低下などを背景に段階的に解体され、ブランドが終焉に向かっている可能性が高まっているようです。

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OnePlusは将来的にブランド消滅の可能性。OPPOの足を引っ張る存在に

OnePlusは中国に拠点を置くスマートフォン大手OPPOのサブブランドで、競合製品に比べて安価ながらもフラッグシップと同等性能を持つOnePlus 15などの評価は高く、発売後には多くのテック系YouTuberに取り上げられるなど世界的なブランドを確立しています。

しかし、その一方で販売台数では苦戦を強いられているようです。2024年の出荷台数は2023年に記録された1700万台から約20%減少となる1300〜1400万台にとどまり、OPPOグループ全体の成長率2.8%と比較して大きく見劣りする状況となっています。

そのため、親会社のOPPOは独立ブランドとして運営するための開発費用やマーケティング、PR、サービスインフラなどのコストに見合わないと判断しつつあるようです。段階的に各国の本社閉鎖や縮小、製品開発のキャンセルなどが進められており、ブランドが将来的に撤退へ向かっていることが明らかになりました。

アメリカの本社が閉鎖。欧州は人員を90%削減

OnePlusは2024年3月、米テキサス州ダラスの本社を事前発表なく閉鎖しました。かつてOnePlusの米国事業を統括していた拠点は消滅し、現在北米事業はカリフォルニア州パロアルトの15人未満のチームで運営されている状況です。

キャリアとの関係も悪化の一途をたどっています。T-Mobileとのパートナーシップは2023年初頭に終了し、最新のOnePlus 15は米国ではアンロック版のみでの販売となっています。キャリアがスマートフォン販売の大部分を占める米国市場において、これは販売戦略というよりも「撤退の始まり」と言えるかもしれません。

欧州ではさらに早い段階で縮小が進んでいました。2020年にはフランス、ドイツ、英国のチームが約60人から10人未満へと静かに縮小されています。プレスリリースも組織再編のメモもなく、単に人員が消えていったとのことです。

マーケティング予算も削減。Zoomで主力製品を発表

OnePlusの苦境は新製品発表会にも表れていました。以前はOnePlusシリーズなどフラッグシップモデルの発表時にはジャーナリストを招待して数日間のイベントを開催し、壮大なお披露目とハンズオンタイムを提供していました。しかし、最新鋭のOnePlus 15の発表会はZoom通話で行われたとのことです。

また、長年メディア対応を担当してきた広報スタッフの多くも静かに退職しており、かつて取材に応じていた米国のPRチームも今や数人規模にまで縮小しているとのことです。

OnePlus 15sなど新製品開発もキャンセル。フラッグシップは中国限定化?

OnePlusでは折りたたみスマートフォン「OnePlus Open 2」とコンパクトフラッグシップ「OnePlus 15s」の開発を進めていたと見られていますが、これらの新製品開発は中止となったようです。また、この動きを受けて、フラッグシップであるOnePlus 16も発売はされるものの中国限定の製品になるなど、展開する国の大幅縮小が噂されています。

販売苦戦にコスト高騰のダブルパンチで耐えられず?

OnePlusについては2022年、販売テコ入れを目的に親会社のOPPOが約2兆円もの投資を実施しました。小売店舗の共有、サービスセンターへのアクセス提供、そして利益ゼロでの販売許可という異例の大規模支援です。

その結果、OnePlusの主力市場であるインドや中国では一時的にシェアを伸ばしたものの、2024年には前年比で20%以上の減少が見られ、2025年の販売台数もほぼ横ばいにとどまると見られています。

その一方で、スマートフォンの製造コストの大部分を占めるチップセットの価格は高騰しています。Snapdragon 8 Eliteは前世代に比べて20%以上値上げされているとされ、さらに最近ではメモリ容量の増加も求められる状況です。メモリ価格は2025年に前年比で約2倍にまで上昇し、そもそも供給自体が不安定になるなど、フラッグシップ並みの性能を低コストで実現するOnePlusにとっては厳しい外部環境となっていました。

そのため、親会社のOPPOはOnePlusを段階的に縮小し、最終的にはブランドを消滅させるという判断を下した可能性が高いと見られています。

コメント・考察

スマートフォン市場では最近、ASUSが撤退するなど、普及が一巡し機能的な差別化も難しくなりつつあることから、収益を上げにくい製品カテゴリーになっています。

OnePlusは比較的知名度があり、世界的な販売台数でもGoogle Pixelに近い水準と見られています。しかし、Snapdragon 8 Elite搭載のフラッグシップモデルを約15万円で販売するビジネスモデルはかなり無理があったようで、収益性に相当な問題を抱えていたと考えられます。

なお、メモリ価格高騰など市場環境の変動に伴い、今後はASUSやOnePlus以外にもスマートフォン事業から撤退する企業が増えてくる可能性があります。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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