MicrosoftはMicrosoft 365デスクトップアプリを利用するすべてのPCにMicrosoft 365 Copilotアプリを自動インストールする計画を進めていましたが、2026年3月16日付でこの自動インストールを一時停止したことを明らかにしました。
Copilotへの批判や縮小方針を受け、強制インストールを一時停止へ
Microsoftは2024年以降、Windows 11を通じてAI機能であるCopilotの普及に力を入れており、その一環でMicrosoft 365のデスクトップアプリを導入しているPCに対して、Microsoft 365 Copilotアプリの自動インストールを進めていました。しかし、ユーザーの意向を問わずアプリを強制的にインストールする手法には批判が寄せられていました。さらに、Windows 11でのユーザーフィードバックを基に不要なAI機能を排除していくという方針も明らかになるなど、ここ最近Microsoftは同社のCopilot戦略で変化の兆しを見せていました。
こうした中で、MicrosoftはMicrosoft 365 Copilotアプリの自動インストールを一時的に停止することを明らかにしています。
3月16日付でCopilotの自動インストールが無期限停止
MicrosoftはMicrosoft 365メッセージセンターへの投稿を更新し、Microsoft 365 Copilotアプリの自動インストールを一時的に無効にしたと発表しました。再開時期については「再び有効化した際に改めて通知する」としており、具体的な日程は示されていません。
このロールアウトは、Microsoft 365デスクトップアプリがインストールされたすべてのPCを対象としたもので、ユーザーの操作なしにCopilotアプリがアプリ一覧に追加される仕組みでした。MicrosoftはこのアプリをCopilot機能への「一元的なアクセスポイント」と位置づけ、利用者拡大のために積極的に展開していました。しかし、今回の無期限停止は数日前に明らかになったWindows 11へのCopilot統合深化の凍結とも関連しており、同社のAI戦略が大きく変わり始めている兆しといえそうです。
なお、すでにMicrosoft 365 Copilotアプリがインストール済みのPCからアプリが自動削除されることはないため、不要な場合はユーザー自身でアンインストールする必要があります。
自動インストール無期限停止の理由は大規模な組織再編? 今後AI戦略が大きく変更へ
Microsoftは今回の一時停止について明確な理由を説明していません。しかし、3月17日にはCEOのSatya Nadella氏がCopilot部門の大規模な組織再編を発表しています。元Snap SVPのJacob Andreou氏をEVP(Copilot担当)に昇格させ、コンシューマー・エンタープライズ統合組織のトップに据えるとともに、Microsoft AI CEOのMustafa Suleyman氏は超知能(Superintelligence)のモデル開発に専念する体制へと移行しました。
この再編の翌日にCopilotアプリの強制インストールが停止されたことを踏まえると、新体制のもとでCopilotの展開方法自体が見直されている可能性がありそうです。
MicrosoftがWindows PCにソフトウェアを半ば強制的にCopilotなどユーザーが望んでもないアプリをインストールする手法は度々批判を読んでおり、Microsoft 365ユーザーへの自動インストールも反発が大きかったと見られています。そのため、今回のように自動インストールの一時停止はここ最近になり方針変更された「ユーザーフィードバックを重視する」と言う姿勢が実現されていると言え、前向きにとらえることが出来そうです。
なお、MicrosoftではWindows 11向けに導入された余分なAI機能もユーザーの役に立つのかと言う観点で選別されるほか、今後導入されるAI機能はオン、オフが切り替えられる仕様とすることが明らかにされていますが、Windows 11のみならずMicrosoft 365のサービスでもこの方針が共有されていることを考えると、今回ばかりはMicrosoft側も本気でCopilotゴリ押し姿勢はやりすぎたと反省しているのかもしれません。



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