Lenovoのハンドヘルド型ゲーミング機「Legion Go」を巡っては、Ryzen Z1 Extremeのドライバー更新が終了したことを一部地域のカスタマーサポートが案内していましたが、Lenovo本社はこの案内が誤りであったと否定し、2029年10月までドライバーやBIOSアップデートを提供することを明らかにしました。
LenovoがLegion Goのサポート継続を正式表明。2029年10月まで更新を約束
Legion Goのサポート打ち切りに関する噂は、Lenovo韓国のカスタマーサービスが顧客に送付したメッセージが韓国のフォーラムに投稿されたことがきっかけでした。当時はこのメッセージが地域固有の対応なのか全世界共通なのかは不明だったものの、実際にドライバーの更新が長期間行われていなかったこともあり、AMDまたはOEM側がRyzen Z1 Extremeのドライバーサポートを縮小するのではないかと懸念されていました。
しかし、Lenovoはこの一連の騒動を受けて、Ryzen Z1 Extremeを搭載するLegion Goのサポート期限を明確にしています。
PCWorldの問い合わせに対しLenovoが公式声明を発表
PCWorldのAdam Patrick Murray氏がLenovo米国本社に問い合わせたところ、同社はRyzen Z1 Extremeを搭載するLegion Goについて2029年10月までドライバーおよびBIOSアップデートを継続することを明らかにしています。また、LenovoはAMDとドライバーのリリースサイクルを調整しており、Lenovo側での検証完了後にアップデートを配信する方針とのことです。
この声明により、韓国Lenovoのカスタマーサポートが提供した情報は誤りまたは古い情報に基づくものであったことが確認され、Legion Goのユーザーは少なくともあと3年以上はドライバーサポートを受けられることになります。
サポート継続もドライバー更新は従来通り遅く。原因は検証がOEM任せであるため
ドライバーやBIOSのサポートが2029年10月まで継続されることが明確になったのはユーザーにとって安心材料といえます。ただ、AMDがAPU向けに新しいドライバーを配信しても、それが実際にLegion Goなど各機種向けに展開されるまでには時間がかかるという問題は改善されていません。
2026年3月3日時点でLenovoのサポートページに掲載されているLegion Go向けの最新グラフィックスドライバーは2025年9月1日付のAMD製ドライバーがベースとなっています。一般的なノートPC向けAPUであればゲーム発売日に合わせて最適化ドライバーが配信されることもありますが、Legion Goではそのような迅速な対応は期待できない状態です。
No it doesn’t need to pay AMD.
— PANTONE 7461C (@intc_blue) March 2, 2026
Why AMD doesn’t contain Z series in their mainline official driver is, they don’t have enough resource to ensure the driver compatibility on different handhelds thus OEM need test the drive themselves, and AMD doesn’t want to invest more. https://t.co/VqzKqXy0zZ
なお、Ryzen Z1 Extremeなどのドライバー更新が遅い原因について、リーカーのPANTONE 7461C氏によると、AMD側はRyzen Zシリーズについてドライバーの互換性検証にかけるリソースを十分に持ち合わせておらず、検証作業がOEM任せになっているとのことです。さらに、Ryzen ZシリーズはベースとなるノートPC向け製品より安価に販売されていることもあり、AMD側もリソースを投入することに消極的だとしています。
そのため、今後もドライバーサポート自体は続くものの、更新頻度についてはあまり期待できないといえそうです。最新タイトルへの最適化を重視する場合は、ハンドヘルド内蔵の独自ソフトウェアが正常に動作しなくなるリスクはあるものの、AMD Software: Adrenalin Editionなど汎用ドライバーを手動で適用する必要があるかもしれません。
Ryzen Z1 Extremeのサポートを巡る懸念は、Lenovoが正式にサポート継続を表明したことでひとまず収束に向かうと見られます。また、同様にドライバー更新が滞っていたASUSのROG Allyについても直近でドライバーが更新されており、少なくとも1〜2年以内にサポートが打ち切られる可能性は低いといえそうです。
ただ、サポートが継続されていても半年前のドライバーが「最新」として提供されている状況は、ゲーミングデバイスとしては物足りないといわざるを得ません。ドライバーサポートはゲームの快適性を大きく左右する要素であるため、検証に時間がかかるのであれば、OEM側も可能な限り汎用ドライバーで動作するよう設計を工夫するなど、ユーザーが自力で対応できる余地を広げていくことが求められるといえそうです。


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