AppleがiPhone 17シリーズと共に発売した超薄型モデルのiPhone Airは、デザインこそ革新的であったものの、発売後の販売状況は苦戦が続いており、減産するという噂さえ出ています。そんなiPhone Airですが、市場での人気があまりないためか、中古市場におけるリセールバリューが他のiPhoneに比べても大幅に低くなっているようです。
iPhone 17シリーズの中でiPhone Airだけ下取り相場が明白に悪い結果に
Appleが2025年9月に発売したiPhone 17シリーズは、iPhone 17 ProやiPhone 17などの機種は販売がAppleの想定通り、または若干上振れる結果になっており、生産計画も増産または維持がされているといわれています。

一方で、iPhone Airに関しては当初予定に対して100万台規模の減産を強いられ、一部部品に関しては生産停止が噂されるなど、Appleが思ったほど顧客に刺さっていない製品になっています。そんなiPhone Airですが、スマートフォンの下取り相場でも他のiPhoneに比べてあまり人気がない様子が明らかになっています。
iPhone 17シリーズ全体の平均減価率は約35%。iPhone Airは約45%
アメリカでスマートフォンやタブレット、ゲーム機などの下取り価格を比較できるSellCellがまとめたiPhoneの下取り価格によると、iPhone 17シリーズの発売10週間後の減価率は34.6%を記録しているとのことです。
これは、iPhone 16やiPhone 14シリーズより良好な結果になっています。なお、最も価値を維持しているのはiPhone 15シリーズで、同期間の減価率は31.9%にとどまっているとのことです。

しかし、iPhone Airに関しては発売10週間後の減価率は平均44.3%と、iPhone 17シリーズと比べると約10ポイントほど悪い結果となっています。特に価格が上がる大容量モデルで下取り価格が大きく毀損しているとのことです。

iPhone 17シリーズの容量別減価率を見ると、iPhone 17 Pro Max 256GBモデルが26.1%と最も価値を維持しており、続いて512GBモデルが30.3%、iPhone 17 Pro 256GBが31.9%と30%前半で推移しています。
一方、1TBや2TBといった大容量モデルは販売価格が高い一方で、そこまでの容量を必要としないユーザーも多いことから人気が落ちる傾向にあります。iPhone 17 Pro Max 2TBモデルは41.2%の減価率を記録しており、大容量モデルほどリセールバリューが低下する傾向が顕著に表れています。
また、低価格帯のiPhone 17も同様の傾向が見られ、256GBモデルは32.9%と比較的価値を維持しているものの、512GBモデルでは40.8%まで減価率が上昇しています。これらの数値は、下取り価格という多くのユーザーにとって重要な指標において、容量選びが大きく影響することを示しています。
こうした中、iPhone Airは全容量において低調な結果となっています。256GBモデルで40.3%、512GBモデルで45.0%、1TBモデルに至っては47.7%の減価率を記録しており、わずか10週間で価値がほぼ半減する状況となっています。これはiPhoneシリーズとしては異例の結果といえそうです。
iPhone Airに関しては販売台数がAppleの想定を下回るなど、販売面での苦戦がたびたび報道されていましたが、下取り価格を見ると他のiPhoneほど人気ではないことは明白です。また、この下取り価格の低さが原因で、購入後1〜2年程度で機種変更を考えているユーザーからも敬遠される可能性が高まるなど、販売面ではさらに苦戦する可能性が考えられます。
iPhone Airは持ってみると感動的なまでに薄く、使いやすくもあるのですが、価格がiPhone 17 Proに近い一方で、カメラ機能やバッテリー持続時間が大きく劣るなど、現在の価格設定が高すぎることが不人気につながっています。2026年以降に登場するiPhone Air 2でカメラ機能の改善または価格の改定による人気回復がなければ、iPhone miniのようにラインアップ消滅の運命をたどる可能性が高そうです。



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