Intelが2026年1月5日に発表予定のPanther Lake世代のCore Ultra 300シリーズには、強力な内蔵GPUである「Arc B390」が搭載されます。同GPUの3DMarkベンチマークの結果が登場し、内蔵GPUとして非常に強力なゲーミング性能を持つことが明らかになりました。
Intel Panther Lake内蔵Arc B390の3DMarkベンチマークが登場
IntelのPanther Lake世代にあたるCore Ultra 300シリーズには、Xe3アーキテクチャで構成されるGPUコアを合計12基搭載した「Arc B390」が採用されます。すでにGeekbenchなど一部ベンチマークでは非常に高いスコアを発揮していましたが、これらはOpenCLの結果であり、ゲーミング性能よりもGPUの計算能力を測る内容でした。
今回、よりリアルワールドでのゲーミング性能に近い結果が出る3DMarkベンチマークで、Arc B390の結果が登場しました。CPU内蔵GPUとして非常に高いグラフィックス性能を持つことがリークされています。
性能はRadeon 890Mの2倍。デスクトップ向けRTX 3050を10%以上上回る

XでIntel関連のリーカーであるOneRaichu氏が、Arc B390の3DMark Time Spy Graphicsのおおよそのベンチマークスコアを明らかにしています。そのスコアは7,000ポイントを超えるとのことです。
| GPU | 3DMark Time Spy Graphics |
|---|---|
| Radeon 8060S (Strix Halo) | 10,924 |
| Radeon 8050S (Strix Halo) | 9,278 |
| Arc B390 (Panther Lake) | 7,000 |
| GeForce RTX 3050 (デスクトップ) | 6,323 |
| Intel Arc 140T (Arrow Lake-H) | 3,720 |
| Radeon 890M (Strix Point) | 3,374 |
Arc B390のスコアはおおよその値のみで、発売までの最適化具合で変動があると考えられます。しかし、仮に7,000ポイントだとしても、先代Arrow Lake-Hに搭載されているArc 140Tに対して約1.9倍のスコアです。
Panther Lakeと近いTDP(熱設計電力)で動作するAMDのStrix Pointに内蔵されているRadeon 890Mに対しては、約2倍のスコアを発揮しています。
さらに、このスコアはデスクトップ向けのGeForce RTX 3050をも約12%上回っており、薄型ノートPCなどに搭載できるCPU内蔵GPUとして異次元の性能になっています。
Intelが内蔵GPUに力を入れ始めたのは先代のLunar Lake/Arrow Lake世代からで、たった2世代でAMDを超える性能にまで到達したのは驚異的と言えます。
なお、IntelはこのPanther Lakeを2026年1月5日に正式発表予定で、実際のゲームで計測された性能などは正式発表以降に明らかになると考えられます。実際にどのような性能になるのか注目が集まります。
Intel Panther Lake内蔵のArc B390は、Geekbenchなどですでに非常に高いスコアが出ていました。しかし、ゲーミング時の性能により近い3DMarkにおいて、Radeon 890Mの2倍、デスクトップ向けGeForce RTX 3050超えのスコアを記録するのは驚異的です。
Battlefield 6など多少重めのゲームでも、フルHD解像度程度なら設定調整次第で快適にプレイすることが十分可能と言えそうです。
ただ、まだ注意すべき点があります。今回のスコアが取られた環境が不明で、もしかしたらノートPCの筐体ではなく、テスト用ボードで計測された結果の可能性があります。
また、Intelは3DMarkのスコアが高めに出てくる傾向もあるため、実際のゲーミング性能は競合と比較してここまで高くならないかもしれません。それでも十分高い性能であることには違いがなく、正式発表後に登場するレビュー結果には注目が集まります。



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