Intelは2026年後半に次世代CPUとなるNova Lake-Sを発売する予定ですが、このNova Lake-Sに対応するLGA 1954ソケット向けマザーボード用の900シリーズチップセットについて、各モデルのスペック情報がリークされました。
Nova Lake向けIntel 900シリーズチップセット5モデルのスペックが判明
Intelが2026年後半に投入する次世代CPU、Nova Lake-Sでは最大52コア構成やbLLCへの対応など大幅なスペックアップが図られており、これに伴いCPUソケットも新たにLGA 1954が採用されます。そのためマザーボードも一新されることが見込まれていますが、今回、Nova Lake-Sとともに登場する900シリーズチップセットについて、最初に投入される5モデルの詳細スペックが明らかになりました。
900シリーズチップセットはハイエンド寄りの設計に
Intel関連のリークで定評のあるJaykihn氏が、Nova Lake-Sとともに投入される900シリーズチップセットのラインアップおよび各モデルのスペックを公開しています。
従来のIntelチップセットは、ハイエンドのZ、ミドルレンジのB、エントリーのHがそれぞれ1モデルずつ存在する構成でしたが、900シリーズではハイエンドのZが2モデル、Bが1モデル、そしてHは当初投入されないなど、ハイエンド寄りの構成となっています。なお、エンタープライズ向けにはW/Qシリーズも投入予定ですが、本記事では取り上げません。
| チップセット | Z990 | W980 | Q970 | Z970 | B960 |
|---|---|---|---|---|---|
| PCIe Lanes合計 | 48 | 48 | 44 | 34 | 34 |
| CPU側USB4/TB4 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 |
| DMI Gen5レーン | 4 | 4 | 4 | 2 | 2 |
| PCH PCIe 5.0 レーン | 12 | 12 | 8 | 0 | 0 |
| PCH PCIe 4.0 Lanes | 12 | 12 | 12 | 14 | 14 |
| SATA 3.0 | 8 | 8 | 8 | 4 | 4 |
| USB 3.2 20G | 5 | 5 | 4 | 2 | 2 |
| USB3.2 10G | 10 | 10 | 8 | 4 | 4 |
| USB3.2 5G | 10 | 10 | 10 | 6 | 6 |
| IA OC | Yes | No | No | Yes | No |
| BCLK OC | Yes | No | No | No | No |
| メモリOC | Yes | Yes | No | Yes | Yes |
| ECC対応 | No | Yes | No | No | No |
| 対応出力 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
ZシリーズはZ990とZ970でチップセット側のPCIe Gen 5対応など差が大きい
Zシリーズはハイエンドモデルとしてラインアップされる製品で、最上位のZ990は合計48本のPCIeレーン、USB4/Thunderbolt 4ポート×2、チップセット側PCIe 5.0×12レーン、PCIe 4.0×12レーン、SATA 3.0×8ポートを備えており、DMI Gen5も4レーン接続となっています。オーバークロックについてもIA OC、BCLK OC、メモリOCのすべてに対応するフルスペック仕様です。PCIe Gen 5はCPU側と合わせると32レーンに達するため、NVMe SSDをはじめとするストレージの拡張性が大幅に向上します。
一方、下位のZ970はZシリーズに属するものの、Z990とは明確な差別化が図られています。合計PCIeレーンは34本、USB4/Thunderbolt 4は1ポート、チップセット側のPCIe 5.0レーンは非搭載で、DMI Gen5も2レーン接続にとどまります。SATA 3.0も4ポートに半減し、USB 3.2 20Gbpsポートも5基から2基へ削減されています。オーバークロック機能はCPUの倍率変更が可能なIA OCとメモリOCには対応するものの、Uncoreを含む幅広い領域をオーバークロックできるBCLK OCはZ990専用となるため、より緻密なチューニングを求めるユーザーにはZ990が唯一の選択肢となりそうです。
B960はZ970相当のインターフェースに。ただしCPU OCには非対応
B960はメインストリーム向けのミドルレンジモデルですが、PCIeレーン数やUSBポート数などI/O構成は上位のZ970と同一になっています。ただし、従来のBシリーズと同様にCPUのオーバークロックには完全非対応で、唯一メモリOC(XMP)のみ対応する仕様です。
この構成から、B960はオーバークロック不要なユーザーにとってZ970と同等のI/O環境を低コストで得られる選択肢になると考えられます。
Hシリーズなどエントリー向けは最初は投入されず
Intelは従来、Hシリーズをエントリー向けとして展開してきましたが、Nova Lake-S登場初期の時点ではHシリーズは投入されない見通しです。ただし、例年新プラットフォーム登場時にはまずZとBシリーズが先行投入され、遅れてエントリーモデルのHシリーズが追加されるのが通例であり、おそらく2027年上半期中にはHシリーズチップセットも投入されるものと予想されます。
IntelのNova Lakeは最上位モデルで52コア構成を採用するなど、ハイエンドモデルとして非常に高い性能を備える製品となるため、チップセット側もPCIe Gen 5対応をはじめ、52コアCPUにふさわしい豪華な仕様が用意されています。ただしその一方で、Z990と下位モデルのZ970・B960との差はかなり大きくなっているのに対し、Z970とB960の差はかなり小さくなっているため、Nova Lake-S対応マザーボードの価格は全体的に高めに設定される可能性がありそうです。



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