Intel「Core Ultra X」は高性能GPU搭載モデルに付与。AI重視からゲーミング性能重視へ転換?

IntelはノートPC向けに次世代CPUであるPanther Lake CPUを投入予定で、この際に「Core Ultra X」と呼ばれる新ブランドが導入されます。この新ブランドは内蔵GPUが強化されたモデルにのみ付与されることが明らかになりました。

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「Core Ultra X」ブランドの差別化要素が判明

Intelが投入予定のPanther Lakeでは、2023年に初めて登場したブランドであるCore Ultraの上位モデルとして、新たにCore Ultra Xブランドが投入される可能性が数日前に明らかにされていました。

ただ、このCore Ultra Xが何を差別化するために投入されるのかは謎に包まれていましたが、新たなリーク情報によってIntelの意図が明らかになりました。

Core Ultra Xは高性能な内蔵GPUを搭載されるモデルに与えられる名称に

中国のWeiboで活動するリーカーのGolden Pig Upgrade氏によると、ハイエンドノートPC向けのPanther Lake-Hには現時点で最上位のCore Ultra X9 388H、ハイエンドのCore Ultra X7 358H/368H、Core Ultra 5 338Hの合計4モデルが準備されています。この内「Core Ultra X」と名付けられるモデルはCore Ultra X9とX7の3モデルです。

このCore Ultra Xと名付けられる3モデルの特徴は、いずれも12基のXe3を搭載している点です。一方で、10基のXe3を搭載しているモデルは現行と同じCore Ultra 5と名称が与えられています。つまり、Intelは「Core Ultra X」を内蔵GPUを強化したモデルを差別化する新ブランドとして準備していると言えます。

CPUの型番の付け方も変更

Core Ultraシリーズが投入された当初は、例えばCore Ultra 9 285Hの場合、数字部分は1桁目がCPUのシリーズ、2桁目と3桁目がCPUの性能を示し、この数字が大きければ大きいほどCPU性能が高くなるというシンプルなものでした。

しかし、Panther Lake世代からは2桁目がCPU性能、3桁目がGPUの性能を示すように変更されるとのことです。Core Ultra Xの中で3桁目が8の製品は12基のXe3を搭載、Core Ultraで3桁目が8の製品は10基のXe3を搭載、3桁目が6の製品はXe3を10基未満搭載するモデルという形で、内蔵GPU構成を示す形に変更されるようです。

Intelは内蔵GPU性能を重視する方針に? AI性能は下火に

Intelが2023年に投入した新ブランドであるCore UltraとCoreは元々、当時流行の兆しがあったローカルでのAI処理を担うNPU性能を念頭に置いた変更でした。CoreにはNPUを非搭載、Core UltraにはNPUを搭載するという形で分けられていました。

しかし、このNPUも2025年現在では使い道がほとんどない状態にあり、消費者の関心もかなり薄い状態になっています。そのため、Intelとしてはよりアピールがしやすいゲーミング性能に焦点を当てるようにブランディング戦略を変更したと考えられます。その一環として「Core Ultra X」をグラフィック性能強化版として位置づけるようです。

この変更により、今後はCoreとCore Ultra、そしてCore Ultra Xの3ブランド体制となります。「Core Ultra X」がその世代で最高性能を持つ内蔵GPUにのみ与えられるなど一貫性を保てるのであれば、数字の羅列よりはわかりやすいため良い変更と言えそうです。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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