Intelは2026年1月開催のCES 2026にて、現在販売中のArrow Lakeの改良版にあたるArrow Lake Refreshを正式発表すると見られています。このCPUに関する発売時期や価格、そして性能に関するリーク情報が登場しました。
Arrow Lake RefreshはCore Ultra 200S PlusとしてCES 2026で正式発表へ
IntelのArrow LakeはCore Ultra 200Sシリーズとして2024年秋に発売された新世代CPUです。先代のRaptor Lake Refreshに対して消費電力を大幅に低減するなど優れた点もありました。しかし、消費者の関心が高く、発売後レビューなどで取り上げられやすいゲーミング性能については、同時期に発売されたAMDのRyzen 7 9800X3Dに対して明確に劣っていました。そのため、発売後の評価は芳しくなく、販売台数もIntelの想定を下回る状況でした。
こうした背景から、IntelはArrow Lakeと同じアーキテクチャーを活用しながらも、さまざまな改善を盛り込んだArrow Lake RefreshをCore Ultra 200S Plusシリーズとして発表予定です。CES 2026での正式発表に先立ち、同CPUのリーク情報が登場しました。
Arrow Lake Refreshは2026年3月発売予定。性能向上も価格は据え置きへ

中国の掲示板「博板堂」には、まもなく正式発表されるCore Ultra 200S Plusに関するリーク情報が書き込まれています。このリークによると、同CPUは初期のドライバーやファームウェアのバグなどの問題点を修正することで、本来あるべき性能に到達したとのことです。2024年に発売されたオリジナルのArrow Lakeに対して性能が向上するとされています。
性能の向上幅は最低でも10%以上が見込まれており、ゲーミングでは約20%、一部の人気オンラインゲームでは最大30%の向上が期待できるとのことです。
ただし、大幅な性能向上が見込まれるものの、販売価格は現行のArrow Lakeと同じになる見込みです。日本での販売価格は為替相場にも大きく影響されますが、現在の為替相場はArrow Lake発売時と大きく変わっていません。
| CPU | 価格 |
|---|---|
| ★Core Ultra 9 290K Plus | 115,800円(予想) |
| Core Ultra 9 285K | 115,800円 |
| ★Core Ultra 7 270K Plus | 78,800円(予想) |
| Core Ultra 7 265K | 78,800円 |
| ★Core Ultra 5 250K Plus | 59,800円(予想) |
| Core Ultra 5 245K | 59,800円 |
そのため、Arrow Lake Refreshの最上位モデルにあたるCore Ultra 9 290K Plusは115,800円前後、Core Ultra 7 270K Plusは78,800円前後、Core Ultra 5 250K Plusは59,800円前後で発売される可能性が高いといえそうです。
なお、発売日は2026年3月を予定しているとのことで、AMDのRyzen 7 9850X3DやRyzen 9 9950X3Dなどと発売時期が重なることが予想されています。
Arrow Lake RefreshではCore Ultra 9 290K Plus以外のモデルでE-Coreを追加するなどの変更が加えられています。それ以外にもRing BusやD2D(Die-to-Die接続)などのuncore部分、つまりコア以外のCPU内部機能についても動作クロック向上などの改良が施されるといわれています。
そのため、スペックシート上ではオリジナルのArrow Lakeから大きく変わらなくても、ゲーミング性能などは向上している可能性があります。発売後のレビューでArrow Lake Refreshが再評価されることに期待が集まります。
ただし、懸念されるのは昨今のDDR5価格高騰により、自作PCパーツやBTOの需要が大きく落ち込んでいる点です。そのため、たとえ評価が良くても売れるかは別問題であり、販売面では苦戦する可能性があります。



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