Intelは2024年末に発売したArc Battlemage世代のArc B580より上位モデルを発売すると長らく噂されていましたが、ついにその存在がIntel公式のサポート資料に追加され、まもなく正式発表されるようです。
Intelの開発者用ツールに「BMG-G31」GPUのサポートが追加される
Intelは2024年末にArc Battlemage世代としてArc B580、そして翌年にArc B570を発売したものの、コンシューマー向けにはこの2モデルしか展開されないなど極めて限定的なラインアップになっています。そのため、Arc B580などの評判は良かったものの、市場では存在感を示せておらず、上位モデルのArc B770などの投入が期待されています。
そんなIntel Arc Battlemageですが、2025年12月4日にリリースされた開発者向けパフォーマンス分析ツール「VTune Profiler」にて「Arc Battlemage BMG-G31 GPU」のサポート追加が明らかになりました。これにより、近いうちにArc Battlemage B770など上位モデルが発売されることが確実視されています。
Arc Battlemageの最上位モデル「BMG-G31」
Arc Battlemage BMG-G31はArc B580などに搭載されているBMG-G21の上位に位置するGPUで、リーク自体は2025年初め頃から登場していました。ただ、その間に開発が中止されたという話も出るなど雲行きが怪しい状況でした。しかし今回公式資料に登場したことで発売は確実になったと言え、CES 2026にてIntel Panther Lakeの正式発表と同時にBMG-G31を搭載するArc B770が正式発表されると見られています。
このBMG-G31を搭載するArc B770はXe2コアを合計32基搭載し、メモリーにはGDDR6を256bitのバス幅で16GB搭載すると予想されています。性能はGeForce RTX 5060 TiやRadeon RX 9060 XT 16GBと同等水準になると見られていますが、Arc B580のように競合するグラフィックカードより若干安価に販売することで、コストパフォーマンスをアピールした製品になることが予想されています。
正式発表はCES 2026だが、メモリー不足の影響も？ Intel dGPUの将来構想の発表にも期待。
公式資料にBMG-G31の存在が登場していることから、同GPUを搭載するArc B770の発売も近いと見られています。直近の巨大イベントは2026年1月開催のCES 2026であることから、同イベントで正式発表される可能性が高いでしょう。また、発売も発表からまもなく行われると見られ、問題がなければ遅くとも2026年3月末までに発売されると見られています。
ただし、ここ最近話題に挙がっているDRAMの供給不足によりArc B770も影響を受ける可能性があります。発売が遅くなったり、価格が比較的高価に設定されるなどの影響を受けることも考えられます。
なお、IntelのGPUアーキテクチャーはCES 2026で同時発表されるPanther Lakeでは既にXe3世代に移っている一方で、Arc B770内蔵のBMG-G31はXe2世代のままです。また、IntelはNVIDIAとの協業も発表しているため、今後デスクトップ向けディスクリートGPUでどのような製品を展開するのかなど、将来構想についても同製品発表と共に明らかにされることが期待されています。
BMG-G31 GPUはArc B770に搭載されるGPUとして2024年末頃から噂されていました。ただ、Intelの経営状況もあってその後に開発中止説が出るなど流動的でしたが、最終的には発売する算段は立ったようです。あとはArc B580で評価が良かったコストパフォーマンスが維持されれば、1%にも満たないと言われているシェアを多少は増やすことができると考えられます。
また、このCES 2026でArc B770を正式発表する際に避けて通れないのがNVIDIAとの協業についてです。恐らく同イベントで何かしら構想が明らかにされると考えられますが、この中でディスクリートGPUについて一切触れられないとなれば、IntelはArc Celestial以降ではディスクリートGPUを出さないとも受け取れます。どのような発表をするのか注目が集まります。
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