IntelがGranite Rapids世代のワークステーション向けCPUを投入へ。最大86コアでAMDに対抗

Intelはサーバー向けで投入したGranite Rapids世代のXeonについてワークステーション向けにも展開した製品をまもなく投入すると見られておりその最大コア数が明らかになりました。

目次

OpenBenchmarkingで86コアXeonのES品が登録される。

Intelのワークステーション向けCPUは2023年に登場したSapphire Rapids以降、投入はされておらずAMDのThreadripper Proに対抗する製品が無い状態が続いていますが、サーバー向けに2024年秋に発売したGranite Rapids CPUをベースにしたワークステーション向け製品が近いうちに投入される可能性がベンチマーク結果より明らかになりました。

OpenBenchmarkingのデータベースにIntel GNR-WSと呼ばれる製品が登録されていることがmomomo_us氏によって発見され、これが製品の名称からGranite Rapids-WSであると見られています。同CPUはその中でも最上位モデルと見られており、コア数は86コア、スレッド数は172スレッドで構成されています。ただ、動作クロックはベンチマークのテスト環境には4.8 GHzとかなり高めに記載されていますが、ログ上では最大2.1 GHzとかなり低めで動いていることからエンジニアリングサンプル品を用いてベンチマークが行われています。

仕様はサーバー向けGranite Rapidsとほぼ同じ?

2024年秋に既に投入されているサーバー向けのGranite Rapids CPUは最上位モデルのXeon 6787PとXeon 6788Pで86コア、172スレッドを実現しており、これらはベースクロックが2.0~2.1 GHzで動作していたことから、ワークステーション向けも似た仕様での登場が予測されています。そのため、各種インターフェースもCPU側で88レーンのPCIe Gen 5をサポートするほか、DDR5-8000 MT/s対応など非常に高い拡張性が期待できます。

AMD Ryzen Threadripper Pro 9000に対抗へ

ワークステーション向けGranite RapidsはAMDのRyzen Threadripper Pro 9000 (TR Pro 9000)シリーズを競合として意識した製品になっていますが、TR Pro 9000は最大96コアであることからGranite Rapids-WSに対して12%ほどコア数で上回っています。また、Granite RapidsのCPUアーキテクチャーは性能面であまり評価が高くないRedwood Coveを活用しているため、Zen 5アーキテクチャーに対して少ないコア数でどれだけ迫れるのか注目が集まります。

ただ、このGranite Rapids-WSについてはAMDの競合する上で不利となるのがソケットの変更で、Sapphire Rapidsで使われていたLGA 4677からLGA 4710を搭載するW890マザーボードへの換装が必要となります。そのため、Ryzen TR 7000からRyzen TR 9000への乗り換えほど容易ではなく、この点はAMDが有利な状況です。

Granite Rapids-WSはこのようにベンチマークがされていることが明らかになっているため、既に各社パートナー向けのサンプル出荷が開始されています。そのため、早ければ年内終わりごろには正式発表され、2026年初め頃から一般販売が開始されると見られており、ここ最近性能面で優勢なAMD製品に対してどこまで迫れるのか注目です。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

コメント

コメントする

目次