NVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズなどのグラフィックスカードは2025年秋以降に顕在化しているメモリ高騰の影響で供給不足や価格高騰が続いています。こうした中、同社が決算説明会の場でゲーミングGPUの供給が今後数四半期にわたり逼迫し続けるとの見通しを明らかにしました。
GeForceの供給逼迫は長期化する見通し。下半期の見通しも不透明
NVIDIAは2026年2月25日に第二四半期決算を発表し、AI需要を背景に売上高、営業利益および純利益などすべての指標が前期および前年比を大幅に上回る絶好調な状態が明らかにされていました。しかし、この利益の多くはデータセンターセグメントで、ゲーミングセグメントの売上高は前期比で13%下がっています。
この背景には、2025年秋頃から顕在化したメモリ不足や価格高騰に伴いGeForce RTX 5000シリーズの供給が逼迫したことが影響しています。NVIDIAの経営陣は決算説明会の中でこの供給逼迫についてより具体的な見通しを示しています。
「数四半期は非常にタイトな状況」とCEOが言及
NVIDIAのCFOであるColette Kress氏は決算説明会の中で、メモリのサプライチェーン制約によりゲーミング事業の見通しを立てるのは時期尚早であるとしたうえで、以下の通り説明しています。
GeForceをもっと多くの供給を確保したいが、数四半期は非常にタイトな状況が続くと見ている。年末までに状況が改善すれば前年比の成長について検討する機会はある
NVIDIA CFO
NVIDIAとしては、GeForceの供給は今後も不安定な状態が続く見通しを立てており、さらにその状態が数四半期続くとのことです。そのため、最低でも2026年内は供給が逼迫した状態が続くと言え、最悪な場合2027年までこの状態が続くと考えられます。実際に、NVIDIAは年末までに改善すればと含みを持たせているものの、希望的観測で発言しているため、少なくとも2026年内の改善は見込めないと言えそうです。
具体的にコンシューマー向けグラフィックスカードの供給逼迫について原因を説明していません。ただ、考えられる理由としてはAI需要を背景にAI向けGPUの製造を優先していることに加え、DRAMが全体的に供給不足となっており、これらもAI向けに優先的に供給されているためと見られています。
GeForce RTX 6000シリーズなど次世代グラフィックカードにも波及は確実
NVIDIAは例年新しいグラフィックスカードを2年周期で投入しており、2027年初頭にはGeForce RTX 6000シリーズの発売が期待されていました。しかし、直近のリークではRTX 6000シリーズの発売が2027年後半または2028年にずれ込む可能性が指摘されています。現行のRTX 5000シリーズでさえ供給がままならない状態が2027年まで続くことが予想されるため、リーク通りRTX 6000シリーズなど次世代製品の発売時期にも影響は避けられない見通しです。
GeForce RTX 5000シリーズを巡っては2025年秋頃から世界的に供給が滞りはじめていましたが、NVIDIAが回答した通り近いうちにこの供給不足が改善する見通しは立っていないようです。供給改善は早くても2026年末頃、遅ければ2027年上半期頃と1年以上この状態が続くことが懸念されます。
こうなると、NVIDIA側はAIで儲けているためあまり問題ありませんが、AIBや代理店、量販店など単価が大きいグラフィックスカードでの売り上げがあまり見込めなくなるため、経営悪化やラインアップ縮小、撤退など影響が出ることが懸念されます。


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