NVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズは、メモリ価格高騰により価格や生産状況に関するリークが絶えない状態です。そんな中、NVIDIAがAIB(Add-In Boardパートナー)向けに提供していたリベート制度を終了したことが明らかになり、今後GeForce RTX 5000シリーズは大幅な値上がりが予想されています。
GeForce RTX 5000シリーズの定価販売は実質不可能に
NVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズは、発売時から定価を超える価格で販売されるケースが目立っていました。しかし、在庫状況が安定してからは定価モデルが登場し、それらも値崩れを起こした結果、GeForce RTX 5090でも最安値が38万円を下回る場合もありました。
ところが、メモリ価格高騰や品薄を背景に、NVIDIAは2026年1月下旬からAIBへのGPU卸売価格を値上げしたとされています。これに加えて、ドイツの著名オーバークロッカーであるder8auer氏は、NVIDIAがAIB向けに定価モデルの製造・販売を促すリベートプログラムも終了したことを明らかにしました。本体コスト高騰以外の要因でも値上がりする可能性が出てきています。
NVIDIAがAIB向けに定価モデル販売を促す補助金を終了
der8auer氏によると、NVIDIAは「OPP(Open Price Program)」と呼ばれるプログラムを数日前に終了したとのことです。このプログラムは、ASUSやMSIなどのAIBがグラフィックスカードを定価で販売した場合、NVIDIAがGPUチップとVRAMのコストに対してリベート(販売奨励金)を支払う仕組みです。過去数世代にわたりNVIDIA製グラフィックスカードが定価を大幅に上回る価格で販売され続けたことへの消費者の不満を受けて、導入されたと見られています。
ただ、このOPPの終了により、エントリーからハイエンドまですべてのRTX 5000シリーズで大幅な値上げが行われる見込みです。特に現在のメモリ価格高騰が続く中、AIBが自社負担で定価販売を維持することは困難であり、今後は定価で販売されるグラフィックスカードが市場から一掃される可能性があります。
GeForce RTX 5000シリーズは既に激しい値上がりに見舞われる
GeForce RTX 5000シリーズは、2025年10月以降からハイエンドモデルを皮切りに値上がりが始まり、現在ではRTX 5060まで値上がりしている状況です。
また、冒頭のとおり、NVIDIAは既にAIBに対してメモリ価格高騰を反映した供給価格を提示しています。これに加えてOPP終了に伴い、これまで定価販売されていたASUSやGIGABYTEなどのベーシックモデルは値上げ、または市場から姿を消すと予想されます。AIB各社は様々な付加機能を搭載した高価格帯モデルを中心に展開すると考えられるため、グラフィックスカードの平均価格は高騰し、ゲーマーにとっては厳しい環境が当面続くでしょう。メモリ高騰が収束しても、しばらくの間は定価モデルの販売が見られない可能性もありそうです。
OPPはグラフィックスカードの価格を抑えるという観点で非常に重要なプログラムでした。しかし、メモリ不足や価格高騰を背景に、供給価格の引き上げに加えてこのリベート制度も廃止されたことで、RTX 5000シリーズでは販売価格の上昇が避けられない状況です。同時に、OPP廃止に伴いAIB各社はベーシックモデルの販売を縮小、または完全に生産終了とする可能性があります。
また、メモリ不足などの問題が収束した後もNVIDIAがOPPを再開するかは不明です。仮に再開されなければ、メモリ不足問題が収束しても、RTX 5000シリーズ発売時のように定価を20〜30%上回る価格での販売が常態化する懸念があります。



コメント