NVIDIAのGeForce RTX 5090やRTX 5080などハイエンドモデルは、2025年1月30日の発売当初、極度な品薄から定価を大きく上回る価格で販売されていました。しかし、その後は供給が安定したことで定価を下回る価格での販売が長らく続いていました。ところが、DRAMの品薄や価格高騰を受けてか、これらモデルの在庫が減り始めると同時に価格も大幅に高騰しています。
GeForce RTX 5090やRTX 5080が品薄と大幅な値上がり
NVIDIAのGeForce RTX 5090とRTX 5080は2025年1月30日に、前者が393,800円、後者が199,800円という定価で発売されました。しかし、発売当初は供給状況が極めて悪かったことから、多くの量販店は定価を大幅に上回る価格で販売していました。RTX 5090に至っては入荷時期不明ながらも55万円～60万円のレンジで販売されていたほどです。
ただ、春以降は在庫も安定し始め、多くの製品は定価を下回る価格帯で販売されるようになりました。RTX 5080は一時159,800円で販売される状況でした。
しかし、10月以降になるとAI需要を背景にDRAMの品薄や価格高騰の噂が出始め、同時にRTX 5090の供給が世界各国で減少し始めるなど雲行きが怪しくなっていました。12月21日現在、RTX 5090に関しては在庫がすべて一掃されてしまい、入荷時期不明状態での販売品は55万円前後にまで価格が高騰しています。また、RTX 5080も最安値が198,800円、最多販売価格は21万円前後に値上がりし、在庫数も大きく減少していることが確認されています。
RTX 5090の即納在庫は消失。入荷時期不明状態で55万円前後で販売中
GeForce RTX 5090は11月頃までは最安値が40～45万円で、在庫数も安定している状態でした。しかし、12月中旬以降から在庫状況の悪化が確認され、最安値は535,800円になっています。また、平均価格も約55万円を記録するなど、販売価格は発売当初に見られた水準にまで値上がりしてしまっています。
さらに、これらは販売中ではあるものの、在庫状況は1製品を除きすべて入荷時期不明の「取り寄せ」となっています。そのため、注文しても手元にいつ届くのかは不明な状態です。
なお、唯一即納在庫があるRTX 5090は、Amazonで販売されているGIGABYTE製GeForce RTX 5090 AORUS EXTREMEという水冷クーラー搭載モデルで、価格は66万円となっています。
GeForce RTX 5080も20万円前後に値上がり。選択肢も狭く
GeForce RTX 5080の最安値は長らく17万円～18万円の間を推移していましたが、12月17日以降に急激な値上がりが記録されています。12月21日現在の最安値は198,800円です。
最安値はJoshinで販売中のGAINWARD製GeForce RTX 5080 PHANTOMで、在庫あり状態のため注文すれば翌日には出荷される状態になっています。ただし、この製品が売り切れた場合、在庫がある製品はドスパラが販売するPalit GeForce RTX 5080 GamingProとなり、価格は209,800円と1万円高くなります。
在庫状況としては、上記で紹介したJoshinやドスパラに加え、AmazonとOCNオンラインショップぐらいしか在庫がない状態です。また、定格モデルなど安価なRTX 5080ほど売れやすくすぐに在庫切れになる傾向があるため、このようなモデルを狙っている方にとっては選択肢がかなり少なくなってきています。
2026年にかけてさらなる品薄に？
GeForce RTX 5000シリーズを巡っては、DRAM価格高騰や自作PC市場の需要減少を背景に、2026年上半期の生産量は前年比で約40%減少する計画だと噂されています。今後も供給状況の悪化や価格高騰が懸念される状況です。
今回明らかになっているRTX 5090やRTX 5080など高価格帯製品は、元々の入荷数が少なく市場在庫も限られていたため、供給減の影響がすぐに現れやすい状況でした。RTX 5070 TiやRTX 5070、RTX 5060 Tiなど普及価格帯の製品も同様に供給減が行われる可能性が高く、近いうちに品薄やそれに伴う値上がりが見られるかもしれません。
RTX 5090はすでに購入が困難な状況であり、RTX 5080などはまだ購入できるものの価格は高騰しています。購入をためらう気持ちもあるかもしれませんが、今後は値上がりどころか入手困難な状況に陥ることも予想されます。RTX 5080などの購入を検討されている方は、早めに決断されることをおすすめします。
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