DDR5を中心とするメモリ価格は2025年夏以降からデータセンター需要による供給不足を背景に右肩上がりで高騰しており、BTOメーカーの相次ぐ値上げなどPC市場全体に影響が波及していました。しかし、ここにきて売れ筋の容量帯を中心に値上がりが止まり始め、ピークからの値下がりが確認されるなど好転の兆しが見え始めています。
メモリ価格がピークを迎えた可能性
2025年末ごろのメモリ販売価格は年初に比べてすべての容量帯で3〜5倍程度にまで高騰しており、自作PC市場ではマザーボード販売台数が前年比で大幅に落ち込むなど、実害が各方面に広がっていました。

しかし、需給状況自体は各メモリメーカーの決算内容や市場調査からまだ好転が確認されていないものの、急激な価格高騰によりコンシューマー向けの需要が落ち始めたのか、特に売れ筋の容量帯で価格がピークアウトしつつあることが明らかになっています。
売れ筋の32GBや64GBセットの価格がピークアウト
DDR5メモリで人気の16GBモジュール2枚セット(合計32GB)は、2026年1月中旬から終わりにかけて平均価格が一時9万円を超え、最安値製品も6.8万円に迫る水準に達していました。しかし、2月中旬以降は平均価格・最安値価格ともにピークから継続的な値下がりが確認でき、平均価格はピークから約7%、最安値価格は約16%の下落となっています。
価格のピークアウトは32GB×2枚セットの合計64GBでも同様で、一時は平均価格が約17.4万円、最安値が約12.3万円に達していましたが、2026年2月16日時点では平均価格が約7.5%、最安値は約20%もの大幅な値下がりが起きています。
DDR5 128GBやDDR4全般はまだ値上がり中
一方で、DDR5 64GBモジュール2枚セットの合計128GBメモリについては、最安値製品の価格が不安定な動きを見せているものの、32GBや64GBセットのような明確な値下がりは確認できず、平均価格も依然として上昇傾向にあります。
DDR4メモリについてもサムスンなど大手メーカーが生産継続を明らかにしたものの、全容量帯で平均価格は急激に上がっており、たった1カ月で15%の値上がりが確認されるなどピークアウトの兆候は見られていません。
DDR5 32GB/64GBは在庫過多? 今後さらなる値下がりの可能性も
DDR5の32GBや64GBセットは価格高騰前から主力のメモリ容量帯であり、価格高騰後も各量販店ではこの容量帯の製品を多く仕入れていたと見られています。しかし、価格が大きく値上がりしたことで「高すぎて買えない」という需要の限界点に達した可能性が高いことが、今回の価格推移から見て取れます。
実際に、前述のとおり自作PC市場ではマザーボード販売台数が大幅に落ち込むなどPC市場全体が冷え込んでおり、販売状況はかなり悪化していることは確実です。
そのため、32GBや64GBのDDR5は在庫過多を背景にさらなる値下がりが期待できます。購入を考えている場合は、数か月程度で手が出しやすい水準まで下がると言えそうです。ただ、値下がりしても以前の水準にまで戻ることはないため、その点は期待しすぎないほうがよいでしょう。
一方で、DDR5 128GBはエンタープライズ向けとしても需要が見込める容量帯のため、32GBや64GBセットほど値上がりで需要が大きく落ちることは考えにくく、今後も高止まりのまま推移すると予想されます。
DDR4に関してはサムスンやSK Hynixなど大手メモリメーカーが生産継続を表明したものの、供給が大きく増える見通しは立っていません。加えて、DDR4システムから移行できないユーザーにとっては代替が効かない製品でもあり、値上がりしても需要が消えにくい状況です。そのため、DDR4もDDR5 128GBと同様に値下がりは期待しにくく、値上がり傾向は今後もしばらく続きそうです。

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