メモリーやSSDで高い知名度を持つMicron直系ブランド「Crucial」が、2026年2月をもって消費者向け事業から撤退することが明らかになりました。この発表を受けて、Crucial製品のパニック買いや価格高騰が懸念されていましたが、現時点では大きな混乱は起きていないようです。
Crucialの事業撤退でのパニック買いや価格高騰は起きず?

Micronの消費者向けブランドであるCrucialは、2025年12月4日に消費者向け事業からの撤退を正式発表しました。同社はAI・データセンター向け事業を強化する方針で、今後は新製品の発表を行わず、2026年2月以降は新規出荷を停止するとしています。
CrucialはSSD市場においてMX500シリーズなどの名機を生み出し、エントリー向けからハイエンド向けまで幅広い製品ラインナップを展開してきました。メモリー分野でもDDR4/DDR5のJEDEC規格準拠製品を多数取り揃え、高い人気と信頼性を獲得しています。
昨今のDDR4/DDR5やSSD価格の高騰傾向に加え、今回の撤退発表を受けて、Crucial製品のパニック買いや品薄、価格高騰が懸念されていました。しかし、データを見る限り、現時点では大きなパニックは発生していないようです。
Crucial製メモリーは価格は安定。在庫は全体よりCrucial製は減少率高め

DDR4/DDR5などメモリー全体で見ると、Crucial製メモリーはデータ取得を開始した2025年11月10日時点から他製品より値上がり率が高い傾向にありました。そのためか、撤退発表後も極端な価格変動は見られていません。
在庫状況については、メモリー全体では価格高騰が続いているものの再入荷も目立っており、ここ最近は1日あたり数%程度の減少にとどまっています。一方、Crucial製品は1日で10%程度減少する場面も見られ、在庫数は確実に減っているようです。ただし、パニック買いというほどではなく、通常より少し売れ行きが良い程度にとどまっています。
SSDも価格は安定傾向。在庫は減少中

SSDについても価格動向はメモリーと同様で、撤退発表後に急激な値上がりは発生していません。SSD全体の相場と連動した動きとなっています。
在庫数についてはメモリーと同じく、Crucial製品はSSD全体と比較して減少が目立つ状況です。特に撤退発表がされた12月4日から2日間で、約12%の製品が在庫切れを起こしています。
次回入荷分から値上がりする可能性も
Crucialは2026年2月まで製品の供給を続けることを明言しているため、在庫は減っているものの、あと数回は入荷が予定されていると考えられます。
ただし、メモリーもSSDもCrucial製に限らず、入荷のたびに価格が上昇するという状況が続いています。お目当てのCrucial製品が在庫切れで次回入荷を待つ場合、価格上昇は避けられないでしょう。Crucial製メモリーやSSDの購入を検討している方は、早めの購入がおすすめです。
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