CHUWIを巡っては、Zen 2世代のRyzen 5 5500Uを搭載する同社のノートPCやミニPCをZen 3世代のRyzen 5 7430U搭載と偽装し、AMDからは法的対応を示唆されるなど深刻な問題として話題になっています。このCHUWIが問題発覚後初めて公式声明を発表し、返金対応を明らかにしましたが、その内容は不十分なものになっています。
ファームウェア改ざんを「生産上のミス」と説明。返品条件も厳しめ
CHUWIが販売するノートPC2機種ならびにミニPC1機種にて、Zen 2世代のRyzen 5 5500Uを搭載しながらもシステム上ではZen 3世代のRyzen 5 7430Uと表示されるようにファームウェア類が改ざんされて販売されていたことが発覚しています。
この問題を巡っては発覚から約3週間が経過していますが、3月24日にCHUWIが初の公式声明を発表しました。
Due to a production error, a limited number of CoreBook X and CoreBook Plus units were assembled with incorrect processors. If you have received a device that does not match the specifications you ordered, please return it for a full refund. You may initiate the return through your original purchase channel or contact our official support team at [email protected] for assistance.
CHUWI
CHUWIによると生産上のミスにより同社のCoreBook XおよびCoreBook Plusに誤ったプロセッサーが搭載されたと説明しており、該当製品を購入したユーザーに対して全額返金を行うとしています。ただ、この問題についてはBIOSのファームウェア自体が書き換えられているなど単なる「生産ミス」ではないことは明らかといえ、説明が不足しています。
また、CHUWIが示した返品・返金の条件もかなり厳しいものになっています。
- 対象製品:CoreBook X、CoreBook Plus
- 返品条件:本体が元の状態であること、付属品がすべて揃っていること
- 受付期限:2026年5月31日まで
返品条件として挙げられている「本体が元の状態であること、付属品がすべて揃っていること」と過失が明らかに企業側にある問題としては厳しいほか、返品受付の期限も2か月しかないなど同社がこの問題に対して消極的であることが見て取れる内容になっています。
新たに偽装が発覚したミニPC「UBOX」は返金対象外に
CHUWIでCPU偽装が発覚しているのはCoreBook X、CoreBook PlusなどノートPCに加え、最近ではミニPCの「UBOX」も偽装が明らかになっています。しかし、今回の声明ではUBOXについては一切言及されておらず、返品対象からも外されています。
声明で偽装の経緯は明かされないなど疑問点が多数
不完全な返品対象に加え、返品条件の厳しさなど問題が多い今回の声明ですが、偽装がどのようにして発生したのかについても説明されていません。BIOSレベルでCPU名を書き換える処理は意図的に組み込まなければ発生しないものです。これが「生産上のミス」であるならば、具体的にどの工程でどのような問題が起きたのかの説明が求められますが、CHUWIはその点には触れていません。
影響を受けた台数についても「限定的な数」と述べるのみで、具体的な数字は明らかにされていません。偽装という製品として深刻な瑕疵がある状態で長期間販売していたにもかかわらず、対応がかなり杜撰といえ、同社に対する信頼は回復できていないのが現状です。
CHUWIのCPU偽装については最初に問題を指摘したNotebookCheckなどに対しては法的対応を示唆して記事の取り下げを要望していましたが、そのあと偽装が確定的となりAMDからも訴訟を示唆する声明が出されるなど事態が深刻化しています。
ただ、これだけ大ごとになっているのに対して、声明発表は発覚から約3週間と対応が遅れています。返品条件も販売側の瑕疵にもかかわらずかなり厳しく、新たに偽装が発覚しているUBOXは対象外になるなど、真摯な対応が期待できない内容です。
なお、CHUWIの製品は日本のAmazonでも販売されています。該当モデルを所有している方はCPU偽装が確認できる「CPU-Z 2.19」以降をインストールしてCPUの実際の型番を確認することをおすすめします。
偽装が発覚した場合はCHUWIへの直接連絡のほか、Amazonへ連絡することで返品対応が可能です。ただし、付属品一式がすべて揃っている必要があるほか、返品期限が5月31日までと短いため、早めの対応をおすすめします。



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