Intel Arc B770 の消費電力は最大300W? 出荷情報から判明

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Intelは2026年1月開催のCES 2026で、デスクトップ向けミドルレンジからアッパーミドルクラスのグラフィックカード「Arc B770」を正式発表すると見られています。今回、試作品の出荷情報から同グラフィックカードの消費電力が明らかになりました。

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BMG-G31搭載のIntel Arc B770の出荷情報が再び登場

Intelは発売済みのArc B580の上位モデルとして、BMG-G31 GPU搭載のArc B770を2026年1月に正式発表する見通しです。発表が間近に迫っているため、出荷情報などに度々登場していますが、今回その出荷情報の中で最大消費電力が記載されていることが発見されました。

Arc B770は最大300Wで動作? 性能はRTX 5070相当?

通関手続きなどに必要な出荷明細書を収集するNBDに登録されたデータでは、「N38341」という部品番号で記録されています。この番号は過去に試作品のBMG-G31 GPUと共に登場しているほか、Arc B580 Limited Editionなどリファレンスボードの部品番号とフォーマットが類似しています。これらの点から、Arc B770である可能性が高いと見られています。

この出荷明細書には「300W」と記載されており、Arc B770は最大300Wでの動作を想定していることが判明しています。ただし、これはあくまで設計上の上限値であり、最終的な製品仕様では250W〜280W程度に抑えられる可能性が高いと考えられます。

それでも現行のArc B580(190W)と比べると約1.3〜1.5倍、先代のArc A770(225W)と比較しても消費電力は引き上げられており、GPU性能が大きく強化されていることがうかがえます。

具体的なベンチマーク結果はまだリークでも確認されていません。しかし、Arc B770に搭載されるBMG-G31 GPUは、Xe2コアを合計32基搭載し、バス幅256-bit、19Gbps動作のGDDR6を16GB備えるなど、スペックは高水準です。GeForce RTX 5070に迫る性能を発揮する可能性があります。

競合製品に対して価格での優位性が必要

Arc B770はNVIDIAのGeForce RTX 5060 TiやRTX 5070、AMDのRadeon RX 9060 XT 16GBやRX 9070と競合する製品になると考えられます。ただし、これらの競合製品は発売から1年近くが経過しており、価格もかなり下落しています。

Arc B770がレビューで高い評価を得て、市場で一定の販売台数を確保するには、価格面での優位性が不可欠です。発売時期については、2026年1月のCES 2026で正式発表された後、2026年3月までに発売されると見込まれています。

コメント・考察

Arc B770はIntelのグラフィックカードラインナップにおいて最上位モデルとなりますが、300Wはあくまで設計上の上限と考えられます。実際の製品仕様では250W前後に抑えられる可能性が高いでしょう。それでもRTX 5070と同等クラスの消費電力となるため、少なくともRTX 5060 Ti 16GBやRTX 5070に近い性能は期待できそうです。

ただし、同等の性能を発揮できたとしても課題は残ります。Intelは市場で確固たる地位を築けていない段階であり、発売時期も競合より大幅に遅れています。NVIDIAやAMD製品と同じ性能・同じ価格で発売した場合、市場での苦戦が予想されます。

そのため、Arc B580と同様に採算ギリギリの価格設定が求められる可能性があります。しかし、DRAM価格の高騰など逆風も多く、競争力のある価格帯で発売できるかが成功の鍵を握っており、消費者にとっても注目すべきポイントとなりそうです。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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