AMDは次世代CPUとしてZen 6アーキテクチャを開発中で、従来のロードマップやリーク情報から2026年秋頃の発売が有力視されていました。しかし、台湾のテック系メディアBenchlifeが関係筋から得た情報によると、デスクトップ向けZen 6「Olympic Ridge」は2026年中の発売が見送られ、2027年以降に延期された可能性が明らかになりました。
AMD Zen 6のデスクトップCPU「Olympic Ridge」は2027年発売へ
AMDのZen 6はデスクトップ向けからノートPC向けまで幅広い製品に投入予定の次世代CPUです。これまでのリークや例年のスケジュールから、デスクトップ向け「Olympic Ridge」が2026年秋頃に先行発売され、その後ノートPC向けなどが展開されると見られていました。しかし、ここにきて発売時期に変更が生じた可能性を示すリーク情報が出ています。
Zen 6のデスクトップからノートPC向けまですべてをCES 2027で発表へ?
台湾のテック系メディアであるBenchlifeによると、関係筋から入手した情報によるとAMDはZen 6のデスクトップ向けであるOlympic Ridgeについて2026年中の発売は予定されておらず、2027年にならないと発売されない見通しであることを明らかにしています。
具体的な発売時期は明かされていませんが、IntelがNova Lakeを2026年中に投入する計画であることを踏まえると、2027年1月初頭に開催されるCES 2027での正式発表が有力と考えられます。この場合、Zen 6のデスクトップ向けOlympic RidgeとノートPC向けMedusa Pointを同時に発表し、2027年第1四半期(3月まで)に発売するスケジュールが想定されます。
Zen 6が2027年発売に遅れる原因はAI需要とTSMC 2nmのキャパシティ?

AMD自身が2025年11月に公表したロードマップでもZen 6の発売時期は2026年とされており、リーク情報とも一致していました。それにもかかわらず2027年への延期が浮上した背景には、複数の要因が絡んでいると見られています。
まず、Zen 6ではTSMC 2nmプロセスが採用されますが、同プロセスはAI需要の急拡大を受けて供給キャパシティーが逼迫していると言われています。加えて、AMDではCCDをコンシューマー・デスクトップ向けとサーバー向けEPYCで共有しています。データセンター向けEPYCの需要が高まっているなかで、AMDとしてはより収益性の高いEPYCの生産を優先し、デスクトップ向けの発売時期を後ろ倒しにした可能性が考えられます。
さらに、コンシューマー向けPC市場はメモリ高騰の影響で需要が落ち込んでいる状況です。市場環境が厳しいなかで無理にデスクトップ向けを投入するよりも、EPYC優先で生産枠を確保する判断に至った可能性が高いといえそうです。
デスクトップ向けZen 6については、複数のリーカーが2026年秋発売を示唆しており、AMD自身もロードマップでZen 6を2026年の位置に配置していたことから、当初は2026年中に発売する方向で計画が進んでいたことは間違いないと考えられます。しかし、前述のとおりTSMC 2nmのキャパシティー逼迫やコンシューマー市場の冷え込みが重なり、EPYC優先へと戦略を切り替えた可能性が極めて高いです。
ただ、こうなると2026年秋はIntel Nova Lakeが先行で発売されることになります。仮にNova Lakeの性能やコストパフォーマンスが高かった場合、Zen 6の販売への悪影響は大きくなるため、AMDが本当に2027年発売とするのか、あるいは競合状況を見て前倒しに動くのかなど、今後の動向に注目が集まります。



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