AMDのソケットAM4は市場投入から9周年を迎えたばかりですが、Ryzen 5 5600Fなど新しいCPUが不定期で発売される状況が続いています。そうした中、AMDが新たにRyzen 3 5100と呼ばれるエントリー向けCPUの投入を計画している可能性が浮上しました。同CPUの実物が中国で発見されたことが明らかになっています。
ソケットAM4にまた新たなCPUが登場?
AMDのRyzen 3 5100は、2023年にGIGABYTEがCPUサポートリストで言及していたことが明らかになっていましたが、その後同CPUに関する情報は途絶えた状態となっていました。しかし、Xユーザーのmomomo_us氏が中国の小売りプラットフォームでRyzen 3 5100が販売されていることを明らかにしています。
このCPUは「100‑00000456」というOPNコードでラベル付けされているとのことですが、AMDの公式サイトなどではリストアップされていません。さらに、CPUの刻印には2020年と記載されているため、最近登場したCPUではなく、極めて限られたOEM向けに製造されたモデルである可能性があります。
スペックはZen 3ベースの4コア構成か
Ryzen 3 5100のスペックはAMD公式サイトに掲載されていないため確定情報はありませんが、GIGABYTEがCPUサポートリストに掲載した際の情報によると、ノートPC向けAPUをベースとしたCezanneを搭載することから、Ryzen 5 5300Gと同じく4コア8スレッドのCPUと見られています。ただし、末尾に内蔵GPU搭載を意味する「G」が付いていないことや、廉価モデルであることを考慮すると、Ryzen 5 5300Gとは異なり内蔵GPUは非搭載である可能性があります。さらに動作クロックも、同CPUのベースクロック3.8GHz、ブーストクロック4.2GHzから引き下げられたスペックとなる可能性があります。
Ryzen 3 5100は上述の通りAMDの公式サイトにも掲載されていないため、OEM経由でコンシューマー向けに供給されているかも含めて不明です。しかし、中国で実物が出回っていることを考えると、近いうちにAMDのCPUリスト上に静かに追加される形で正式発表が行われる可能性もありそうです。
なお、AMDはRyzen 5 5600Fなど、現行モデルに対して仕様を落とすことで余剰となったZen 3シリコンを再利用する動きを見せています。そのため、Ryzen 3 5100の今回の投入背景も、このような余剰シリコンの有効活用であると考えられます。
コメント