DRAM価格の高騰により、DDR5メモリは年初と比較して2倍以上に値上がりしています。この影響はまもなくグラフィックスカードの価格にも波及する見込みです。
すでにAMD製グラフィックスカードは最低10%の値上げが噂されていますが、今回、具体的な値上げ時期と金額が明らかになりました。
AMD製グラフィクスカードは年内に値上げへ
AMD製グラフィックスカードについては、AMDがGPUチップとともにAIB(グラフィックスカードメーカー)へセットで供給しているGDDR6などの価格が高騰しています。このため、近いうちに最低10%の値上げが実施されるという情報が、AIB関係者などのリーク情報が集まる中国の掲示板「博板堂」に投稿されていました。

そんなAMD製グラフィックスカードについて、具体的な値上げ時期と金額に関する新たなリーク情報が登場しました。
値上げ第一波は8GBモデルが3200円、16GBモデルは6400円値上げ
博板堂の情報によると、AMDは複数のAIBに対して値上げの第一波を通知し始めているとのことです。
具体的な値上げ幅としては、8GBのVRAM(ビデオメモリ)を搭載するグラフィックスカードは20ドル(日本円で約3200円)。また、16GBのVRAMを搭載するモデルは40ドル(約6400円)の値上げが通知されたようです。
この値上げは年内にAIBへ供給されるグラフィックスカードから適用されるとのこと。年明け以降に新たに入荷されて店頭に並ぶ製品は、値上げ後の価格となる可能性が高いです。
なお、最終製品に反映される値上げ幅は、今回明らかになった金額よりも大きくなることが予想されています。
たとえば、8GBのGDDR6を搭載するRadeon RX 9060 XTは現在4.5万円ほどで販売されていますが、値上げが適用されれば最低でも10%アップとなる5万円に達すると見られています。
また、16GBのGDDR6を搭載するRadeon RX 9070 XTなどは現在9万円で入手できますが、9.6〜10万円ほどにまで一気に値上がりする可能性があります。
2025年末までに16GBモデルは最大1.3万円値上げへ・・・
博板堂によると、今回の値上げはあくまで「第一波」とのこと。2025年末までにさらに値上げ幅は拡大する見通しです。
現時点での見通しとしては、8GBモデルは最終的に7000円、16GBモデルは1万4000円ほどの値上げになるとのことです。そうなれば、Radeon RX 9060 XT 8GBの最安値は現在の4.5万円から5万円後半に、RX 9070 XTは11万円に迫る価格が最安値となります。
グラフィクスカードも値上がりは必須。買う予定なら年内に購入を
グラフィックスカードはGDDR6やGDDR7などのDRAMを使用しているため、DRAM高騰の影響を大きく受ける製品です。
AMDのみならず、NVIDIA製グラフィックスカードもAIBへのGDDR6/7セット供給を取りやめるという噂が出るなど、状況は流動的です。いつ大幅な値上げが行われてもおかしくない状況といえます。
そのため、近いうちにグラフィックスカードの買い替えを考えている場合は、年内に購入を済ませておいた方がよいでしょう。
AMDのRadeonは最低でも10%の値上げが実施されることが明らかにされていましたが、第一波の時点ですでに10%近い値上げとなります。最終的には約15%ほどの上昇となり、元値が高いグラフィックスカードということもあって影響はかなり大きいです。
なお、この値上げは2025年内に実施される分ですが、2026年以降はさらなる値上げが行われる可能性が極めて高いです。上述の通り、グラフィックスカードを近々買い替えようと検討している人は、早めに購入に踏み切った方がよいでしょう。製品によりますが、来年購入すれば数万円ほど高く支払うことになると思われます。



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