AMDが現地時間の2025年11月4日に発表した2025年会計年度第3四半期決算で、近年他のセグメントより売上高で劣っていたゲーミング部門が大きく伸長したことが明らかになりました。
AMDの2025年第三四半期決算でゲーミング部門の売上高が大幅伸長。Radeon RX 9000シリーズかPS5が貢献?
AMDの2025年第3四半期決算では、AI需要の後押しを受けたデータセンターセグメントが予想を上回る売上高を記録しました。
しかし今回の決算でより注目すべきは、Radeon RX 9000シリーズなどを含むゲーミングセグメントの売上高が、データセンター以上の成長率を示したことです。
クライアント&ゲーミングセグメントの売上高は前年同期比73%増。ゲーミング単体は前年同期比2.6倍
AMDの決算によると、全セグメントの売上高は前年同期比で35%増を記録しました。投資家からの注目度が高いデータセンターセグメントは前年同期比で23%増となっています。

一方、Ryzen CPUやRadeon RX 9000シリーズ、PS5などのカスタムAPUが含まれるクライアント&ゲーミングセグメントは、前年同期比で73%もの伸長を記録しました。
AMDによると、この成長の主な要因はRyzen 9000シリーズを中心とするクライアント向けCPUの人気です。加えて、ROG Xbox Ally Xなどに搭載されるカスタムAPUも売上高拡大に大きく貢献しています。
さらに、このセグメント内で分けられているゲーミング部門の売上高は、前年同期の2024年第3四半期の5億ドルから2025年第3四半期には13億ドルへと73%の伸長を記録しました。
ゲーミング部門の売上高には、Radeon RX 9000シリーズなどのクライアント向けゲーミングGPUに加え、PS5やXbox向けのコンソールゲーム機向けカスタムAPUも含まれています。AMDの決算発表資料には「RadeonゲーミングGPUの力強い需要」と記載されており、Radeon RX 9000シリーズが一定の成功を収めていることがうかがえます。
売上高伸長でRDNA 5ではラインアップ拡充も可能に?
Radeon GPUはRDNA 3世代で十分な成果を挙げられなかったことから、現行のRDNA 4アーキテクチャを搭載するRadeon RX 9000シリーズでは方針を転換しています。NVIDIAに対してハイエンドモデルで対抗することを見送り、ミドルレンジモデルに特化したラインアップとなりました。
しかし今回の決算で、RDNA 4の高いコストパフォーマンスが市場で評価されたことが明らかになりました。
この結果を受けて、2026年後半から2027年前半に発売されると予想されているRDNA 5アーキテクチャ搭載のRadeonでは、再びラインアップが拡充される可能性が高まっています。コストパフォーマンスを維持しながら、ハイエンドモデルからエントリーモデルまでを揃えた展開に戻る可能性があり、今後明らかになる次世代Radeonに注目が集まります。



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