Wildcat Lakeの下位モデル「Core 3 304」がGeekbenchに登場しました。先日報じたCore 5 320に続く2つ目のベンチマークで、P-Coreが1基のみの構成ながらAlder Lake-N比でシングルコア性能は86%向上しています。
Wildcat Lakeの下位モデルCore 3 304がベンチマークに登場

Wildcat Lakeを巡っては、先日上位モデルのCore 5 320(2P+4LPE、ブースト4.6 GHz)がGeekbenchに登場し、Intel N100比で2倍以上の性能を持つことが明らかになっていました。今回はその下位に位置する「Core 3 304」が新たにベンチマークに登場しており、P-Coreを1基に絞ったエントリー向けSKUのスペックと性能が判明しています。
P-Core 1基+E-Core 4基の5コア構成。ブーストは4.3 GHz

Geekbenchに登場したCore 3 304はP-Core(Cougar Cove)1基+LPE-Core(Darkmont)4基の1+4コア、5スレッド構成で、ベースクロック1.5GHz、ブーストクロック4.3 GHzとなっています。
| 項目 | Core 3 304 | Core 5 320 | Intel N300 |
|---|---|---|---|
| P-Core | Cougar Cove × 1 | Cougar Cove × 2 | なし |
| E-Core | Darkmont × 4 | Darkmont × 4 | Gracemont × 8 |
| コア/スレッド | 1P+4E (5C/5T) | 2P+4E (6C/6T) | 0P+8E (8C/8T) |
| ブースト | 4.3 GHz | 4.6 GHz | 3.8 GHz |
ただし、Wildcat Lakeの標準構成は2P+4LPEの6コアとされているため、今回のCore 3 304はP-Coreが1基無効化された下位モデルに該当し、ブランド名もCore 3となっていることからエントリー向け製品としてラインアップされると見られています。
Core 5 320比で5%減だがIntel N100からは2倍以上の性能
Geekbench 6のスコアはマルチコア6,708、シングルコア2,472で、Core 5 320(マルチ7,913 / シングル2,600)と比較するとマルチコアは約15%、シングルコアは約5%低いスコアとなっています。P-Coreが1基減っていることを踏まえれば、マルチコアの差は妥当な範囲といえます。
| CPU | 種別 | コア数 | マルチコア |
|---|---|---|---|
| Ryzen 5 8640U | モバイル | 6コア(6P) | 7,996 |
| Core 5 320(Wildcat Lake) | モバイル | 6コア(2P+4LPE) | 7,913 |
| Core i3-13100 | デスクトップ | 4コア(4P) | 7,800 |
| Core i7-9700KF | デスクトップ | 8コア(8P) | 7,750 |
| Core 3 304(Wildcat Lake) | モバイル | 5コア(1P+4LPE) | 6,708 |
| Intel N305 | モバイル | 8コア(8E) | 4,192 |
| Intel N100 | モバイル | 4コア(4E) | 3,129 |
マルチコアではCore 3 304はCore i3-13100やCore i7-9700KFには届かないものの、8コアのIntel N305に対しては約60%上回っています。
Intel N100との比較ではさらに差が広がり、マルチコアが約2.1倍、シングルコアも約2倍に向上しています。コア数はN100の4基に対してCore 3 304は5基と1コア増えただけですが、Cougar CoveアーキテクチャーのIPC性能の高さにより性能は倍増しています。
ただし、TDPについてはAlder Lake-Nの6〜7Wに対してWildcat Lakeは最大15Wとされており、消費電力の拡大もスコア向上に寄与していると見られます。
N100後継として期待できるが価格設定がカギ
Core 3 304の1P+4E構成は、Wildcat Lakeの最上位構成である2P+4Eに対してP-Coreが1基無効化されていることから、選別落ち品を活用したSKUと見られます。ロジック面積が大きいP-Coreの歩留まりに左右されず製品化できるため、エントリー向けに安価な製品を供給する狙いがあると考えられます。
ただし、Wildcat LakeはIntel 18Aという最新鋭の内製プロセスで製造されるため、Alder Lake-Nほど安価に仕上がるかは不透明です。とはいえ先代のArrow LakeのようにTSMCに依存しないぶん、コスト面では比較的有利な立場にあるともいえます。特に昨今のメモリ価格高騰でPC全体の価格が上昇する中、CPUのコストを抑えた低価格PCへの需要は高まっています。Core 3 304がどの程度の価格帯で登場するかによっては、エントリー市場で人気を集める可能性は十分にありそうです。



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