Intel Wildcat Lake(Core 300シリーズ)の全6 SKUに関するスペックがリークされました。P-Core最大2基+LP-Eコア4基の構成で、TDPは従来世代の6〜7Wから15〜35Wへ大幅に引き上げられています。
Wildcat Lake全6SKUのスペックが判明。超省電力路線から転換か
IntelのWildcat Lakeは、Alder Lake NやTwin Lakeの後継にあたるCore 300シリーズの超省電力向けCPUです。これまでCore 3 304のGeekbenchスコアがリークされるなど断片的な情報は出ていましたが、今回、ラインナップ全体の詳細が一挙に明らかになりました。

P-Core最大2基+LP-E 4基構成、TDPは15〜35W
リーカーのjaykihn0氏によると、Wildcat Lakeは全6 SKUで構成され、最上位のCore 7 360から最下位のCore 3 304まで以下のラインナップとなっています。
| SKU | P-Core + LP-E | P-Core 最大(1コア/全コア) | LP-E(定格/最大) | L3キャッシュ | TDP |
|---|---|---|---|---|---|
| Core 7 360 | 2 + 4 | 4.8 / 4.7 GHz | 1.4 / 3.6 GHz | 6 MB | 15-35W |
| Core 7 350 | 2 + 4 | 4.8 / 4.7 GHz | 1.4 / 3.6 GHz | 6 MB | 15-35W |
| Core 5 330 | 2 + 4 | 4.6 / 4.5 GHz | 1.4 / 3.4 GHz | 6 MB | 15-35W |
| Core 5 320 | 2 + 4 | 4.6 / 4.5 GHz | 1.4 / 3.4 GHz | 6 MB | 15-35W |
| Core 5 315 | 2 + 4 | 4.4 / 4.3 GHz | 1.4 / 3.3 GHz | 6 MB | 15-35W |
| Core 3 304 | 1 + 4 | 4.3 GHz | 1.4 / 3.3 GHz | 6 MB | 15-35W |
Core 3 304のみP-Coreが1基の構成で、それ以外はすべて2基+LP-E 4基の6コア構成となっています。P-CoreにはPanther Lakeと同じCougar Cove、LP-EコアにはDarkmontが採用されており、通常のE-Coreは搭載されません。
従来のAlder Lake NやTwin Lakeは6〜7WのTDPで動作するファンレス・タブレット向けの設計でしたが、Wildcat LakeではベースTDPが15W、ターボ時は35Wにまで引き上げられています。これにより、Wildcat Lakeはファンレス機器向けではなく、薄型ノートPCやミニPCなどを主なターゲットとする製品に位置づけが変わったと見られます。
なお、Core 7 360とCore 7 350、Core 5 330とCore 5 320のようにCPUスペックがほぼ同じペアが存在しますが、上位モデル(Core 7 360 / Core 5 330)にはvProやインテル ステーブル IT プラットフォーム・プログラム(SIPP)などエンタープライズ向け機能が搭載されています。
iGPUはXe3を搭載。NPUは最大17 TOPS
内蔵GPUについてはXe3アーキテクチャのGPUコアを搭載しており、Core 3 304が1基、それ以外のSKUは2基構成となっています。最上位のCore 7 360ではGPUクロックが最大2.6 GHzに達し、GPU側のAI演算性能は最大21 TOPSです。Core 3 304では9 TOPSまで低下します。
一方、NPUの性能は15〜17 TOPSとなっており、Panther Lakeの48 TOPSなどと比較すると控えめな数値です。Copilot+ PCの要件である40 TOPSには届かないため、Wildcat Lake搭載機はCopilot+非対応となりますが、MicrosoftはCopilot+についてブランド縮小することを明らかにしているため、多くのユーザーにとっては影響は軽微であると考えられます。
廉価モデルのアーキテクチャーが最新化へ
Intel製のノートPC向けCPUを巡っては、Panther LakeやArrow Lake-Hなど比較的高価な製品に最新アーキテクチャーが集中しており、エントリーからミドルレンジ向けモデルではRaptor Lake Refreshなど3世代前のCPUが依然として使われている状況でした。そのため、省電力性能やGPU性能の面で上位モデルとの差が開く一方でした。
しかし、Wildcat Lakeはコア数こそ最大2P+4Eと控えめですが、Panther Lakeと同じ最新のCougar CoveとDarkmontコアを採用しているため、電力効率は旧世代から大きく改善されています。また、NPUの性能を抑えている点についても、現状ではCopilot+機能をフル活用しているユーザーがごく少数であることを考えれば、良い意味での割り切りといえそうです。
コストを抑えつつ実用的な性能を確保したWildcat Lakeは、エントリーからミドルレンジ向け製品として比較的多くのノートPCやミニPCなどに採用が期待できる製品になると考えられます。



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