IntelはArrow LakeのリフレッシュモデルにあたるCore Ultra 200S Plusシリーズを2026年3月26日に発売予定ですが、ひと足先にミドルレンジモデルとして投入されるCore Ultra 5 250KF PlusのPassmarkベンチマークが登場し、性能の大幅向上が記録されています。
Core Ultra 5 250K PlusのPassmarkベンチマーク結果が登場
Intelは3月26日にArrow Lakeのリフレッシュモデルこと「Core Ultra 200S Plus」シリーズを発売予定で、レビュー解禁は3月23日と目前に迫っています。
このCore Ultra 200S Plusでは、初代Arrow Lake発売時に課題として挙げられていた全体的な性能、特にゲーミング性能の低さが改善されています。具体的には、各モデルでE-Coreを4コア追加したほか、メモリレイテンシに影響するダイ間(D2D)接続の動作クロックを最大900 MHz向上させるなどの改良が施されています。
そんなCore Ultra 200S Plusですが、今回この中でミドルレンジモデルとして投入されるCore Ultra 5 250KF PlusのPassmarkスコアが出現し、前世代からの性能向上幅が具体的に判明しました。
マルチコアは25%向上、シングルコアも4%改善

PassMarkに登録されたのは内蔵グラフィックスが非搭載のCore Ultra 5 250KF Plusで、シングルコアが4,907ポイント、マルチスレッドが53,977ポイントを記録しています。前世代のCore Ultra 5 245KFはシングルコアが4,734ポイント、マルチスレッド43,227ポイントであるため、シングルコアで約4%、マルチコアで約25%の性能向上です。
| Core Ultra 7 265KF | Core Ultra 5 250KF Plus | Core Ultra 5 245KF | Ryzen 7 9700X | Ryzen 5 9600X | |
|---|---|---|---|---|---|
| コア構成 | 8P+12E(20コア) | 6P+12E(18コア) | 6P+8E(14コア) | 8コア | 6コア |
| ブースト(最大) | 5.3 GHz | 5.3 GHz | 5.2 GHz | 5.5 GHz | 5.4 GHz |
| L3キャッシュ | 30 MB | 30 MB | 24 MB | 32 MB | 32 MB |
| L2キャッシュ | 28 MB | 36 MB | 26 MB | 8 MB | 6 MB |
| D2D周波数 | 2.1 GHz | 3.0 GHz | 2.1 GHz | — | — |
| MTP | 159W | 159W | 159W | 65W | 65W |
| PassMark ST | 4,920 | 4,907 | 4,734 | 4,650 | 4,570 |
| PassMark MT | 58,533 | 53,977 | 43,227 | 37,084 | 30,059 |
| MSRP | $309(約4.6万円) | $199(約3万円) | $309(約4.6万円) | $322(約4.8万円) | $227(約3.4万円) |
特にマルチコア性能の25%向上が目を引きますが、これは追加された4コアのE-Coreが主な要因と見られています。一方、シングルコアも約4%向上しています。P-Coreのブーストクロックは100 MHzしか引き上げられていないため、この向上はD2Dの動作クロック改善が寄与していると考えられます。シングルコア性能が重視されるゲーミングでの改善が期待されます。

なお、Core Ultra 5 250K/KF Plusは先代に対して大幅な性能向上を記録しただけでなく、上位のCore Ultra 7 265K/KFとの差も縮まっています。マルチコアでは92%の水準に達しました。一方で、価格はCore Ultra 7 265K/KFが4.8万円近い中、Core Ultra 5 250K/KF Plusは発売日時点で4.2万円前後での販売が予測されています。コストパフォーマンスが大きく向上するといえそうです。
Arrow Lake世代であるCore Ultra 200Sシリーズでは、ゲーミング性能が競合のRyzen 7 9800X3Dなどに対して大きく劣っていたほか、価格面でもコストパフォーマンスの観点で苦戦を強いられていました。しかし、Arrow Lake Refreshではこの反省を踏まえ、ゲーミング性能向上に繋がるD2D動作クロックの向上や、価格引き下げが実施されています。2026年3月23日に解禁されるレビューではかなり高い評価を得られることが予想されます。
ただ、たとえ高い評価を得られても、販売面での見通しは厳しいといえそうです。Arrow Lakeや今回のArrow Lake Refreshが対応するLGA1851マザーボードは、2027年初旬に発売予定のNova Lakeで新しいLGA1954ソケットに切り替わります。加えて、メモリ価格高騰で自作PCやBTOへの需要自体が低下しており、評価の良し悪しに関わらず高い売り上げは期待しにくい状況です。



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