AMDはノートPC向け次世代APUとして「Medusa Point」を2027年に投入予定ですが、同APUのエンジニアリングサンプルと見られる10コア構成のAPUがGeekbenchに登録されていることが発見され、一部スペックが明らかになっています。
Zen 6世代 Ryzen APU「Medusa Point」のES品がベンチマークに登場
AMDはノートPC向けにZen 6アーキテクチャを備えるAPUとして「Medusa」シリーズを開発中といわれており、その中でメインストリームノートPC向けは「Medusa Point」というコードネームのもと、FP10パッケージ対応の評価用プラットフォーム「Plum」でテストが行われていることが出荷記録などで判明しています。今回そんなMedusa Pointについて、Geekbench上でベンチマーク結果が登録されていることが明らかになり、キャッシュ構成を中心にいくつかの仕様が確認されています。
L3キャッシュ32MBで現行Strix Pointの2倍。L2キャッシュは1MBに据え置き

今回リークされたのは100-000001713-31_Nと呼ばれるOPNで登録されているCPUで、現時点では製品名なども与えられていないエンジニアリングサンプルですが、マザーボードが「AMD Plum-MDS1」と2025年頃に出荷記録で明らかになっていた「Plum」というコードネームとともに「Medusa」の略称であるMDS1と書かれていることから「Medusa Point」APUであると見られています。
このMedusa Pointは10コア構成で、過去のリークではZen 6とZen 6cをそれぞれ4コアに加え、Zen 6 LPを2コア組み合わせたハイブリッド構成になるといわれていますが、現時点ではGeekbenchはこの構成を正しく読み込めず10コア20スレッドとして認識しています。
キャッシュ容量は現行のStrix Pointが最上位の12コアモデルでもL3キャッシュは16MBとなっていますが、Medusa Pointでは32MBに倍増となっており、特にゲーミングや大規模なデータ処理においてレイテンシの改善が期待されます。なお、L1キャッシュやL2キャッシュは現行と同じく80KBと1MBに据え置かれています。
なお、Geekbenchのスコアはシングルコアが1210ポイント、マルチコアが7323ポイントとかなり低いですが、これはA0という初期段階のエンジニアリングサンプルであることを踏まえると正確な計測にはなっていません。
CCDを追加搭載する製品は最大80MBのL3キャッシュを備えたAPUに
今回Geekbenchに掲載されているMedusa Pointは10コア構成ですが、このMedusa Pointはデスクトップ向けに使われている12コアのCCDを追加することができるといわれています。このデスクトップ向けCCDには48MBのL3キャッシュが備わるため、CCDが追加されたMedusa Pointの最上位モデルでは合計80MBのL3キャッシュを搭載する、ノートPC向けAPUとしては異例の大容量キャッシュ構成となります。ゲーミング性能などレイテンシが求められる処理において、Zen 5世代に対して大幅な性能向上が得られると見られています。
Medusa Pointのベンチマーク結果が確認されたのは今回が初めてであり、A0ステッピングのES品であることからクロック周波数や性能面での評価はまだできる段階にはありません。ただ、Zen 3以来長年16MBに据え置かれていたL3キャッシュが32MBへ倍増となっているのが大きな変更点といえ、ゲーミング性能の向上が期待されます。加えて、IPC向上により低い動作クロックでも高い性能が維持できるようになれば、ノートPCで求められる電力効率の面でも大きな改善が見込まれます。



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