MicrosoftがWindows 11へのCopilot統合を実質撤回。AI機能はオプション化へ

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Microsoftは2024年にCopilot+ PC発表と同時にWindows 11の設定アプリや通知、ファイルエクスプローラーなど各種機能へのCopilot統合を予告していましたが、品質や批判を受けてこれらの機能投入を撤回したことが明らかになりました。

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2024年発表されたWindows 11へのCopilot統合機能は大半がお蔵入りに

Microsoftは2024年5月のCopilot+ PC発表イベントにおいて、Windows 11の設定アプリ、通知、ファイルエクスプローラーにCopilotを統合する計画をデモを交えて披露しました。それ以降、MicrosoftはCopilotを全面的に推す姿勢を鮮明にし、おまけレベルの機能でも様々なアプリへCopilotを入れ込むようになりました。

ただ、デモで披露されたような高いレベルで統合された機能は2024年後半にも提供開始すると明言されていたものの、2026年現在もプレビュー版としても公開されないなど開発は進んでいないように見受けられていました。どうやらMicrosoftはこのWindows 11へのCopilot統合について、セキュリティとプライバシーの問題に対応する中で開発が一時停止となり、そのあともCopilotへの批判が強まったことを背景に、Copilotブランドでの統合は実質的に撤回された模様です。

設定やファイルエクスプローラにはCopilot抜きのAI機能が個別実装

Windows Centralによると、Microsoftはデモで披露された設定アプリなどへのCopilot統合について多くの機能をCopilotブランドや、Copilotを主軸とした機能とする方針から大きく転換したとのことです。

実際に、設定アプリはキーワードの完全一致ではなく、文脈や意味を理解して検索する「セマンティック検索」が組み込まれ、自然言語での設定項目の検索や設定候補の提案が可能になっています。また、ファイルエクスプローラーでは「AIアクション」と呼ばれる機能が実装されたものの、2024年に披露されたCopilotが直接操作するといったものではなく、他のアプリに処理を渡す仕組みにとどまっています。このように、各アプリの機能や内容に応じてAIが個別に実装される方向へ転換されています。

デモで披露されていた通知に対してCopilotがアクションを提案し、実行するといった機能についても、今後Copilotの機能として実装される可能性はゼロに等しく、2024年に披露されたデモのほとんどは実装されない状態になるとのことです。

こうした動きに加え、開発者向けに提供されていた「Windows Copilot Runtime」も「Windows AI APIs」へと改名されるなど、Windows全体でCopilotブランドの縮小が進んでいます。現在、CopilotブランドはMicrosoft 365関連の機能に集約される傾向にあり、当初掲げられていた「OS全体に存在するAIアシスタント」という構想からは方向転換が鮮明です。

ユーザーの役に立たない「AIによる肥大化」を削減する方針に転換

MicrosoftのCopilotの処遇を巡っては2026年1月末ごろに無理やりAIを統合する姿勢にユーザーが批判的なことから、NotepadやPaintに投入されたCopilot統合について機能削除を含めて検討されているほか、Microsoft内部でもWindows 11全体でユーザーの役に立たないAI機能を「AI Bloat(AIによる肥大化)」と名付けて、それらを削減する方針も固まりつつあるとのことです。

具体的には、Copilotブランドの露出やAI機能の搭載箇所をより慎重に選定し、今後追加されるAI機能はオプションかつ無効化可能にする方針とのことです。この動きは、Windows 11がAI機能の詰め込みによって使い勝手が悪化したと感じるユーザーからの批判に対応するものと見られています。

ただ、MicrosoftはAI機能をOS全体から完全に排除するわけではなく、セマンティック検索やWindows AI APIなど開発者が使える機能や裏側で動く機能については引き続き開発を進めるとのことです。表に出るCopilotブランドの露出を抑えつつ、必要な場面でのみAI機能を提供するという方針へ転換するなど、ユーザーの嗜好に合わせた形に変わっていくことになりそうです。

コメント・考察

Microsoftは2024年以降、NotepadやPaint、ファイルエクスプローラー、タスクバー、Edge、通知など、Windows 11のあらゆる場所にCopilotのロゴと機能を配置するといった変更を展開してきましたが、そのたびに批判が巻き起こり、「Copilot 消し方」などが検索される状態であったため、今回の方針転換はユーザーの意向が反映された内容といえそうです。

ただ、これらの方針が即座にすべての機能やWindows 11全体に反映されるわけではないため、ある程度の時間がかかる見通しです。また、AI機能の肥大化以前にWindows 11の品質向上という課題もあり、どの程度の優先度でAI機能の選別が行われるのかなど不明点は多い状態です。とはいえ、ユーザーが歓迎する方針へ変わり始めていることは確実であるため、今後の動向に期待が集まります。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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