2026年のPC出荷予測が8.9%から11.3%減少に拡大。中小メーカーは淘汰へ

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メモリ不足を背景にPCの価格が大きく跳ね上がっている状況ですが、調査会社のIDCが2026年のPC出荷台数見通しを従来の8.9%減から11.3%減へ大幅に下方修正したことを明らかにしています。あわせて、低価格PCや中小メーカーが今後淘汰される懸念があるとの見方も示されています。

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2026年のPC出荷予測が前年比11.3%減に

IDCは2025年12月の時点で、メモリ不足がPC市場に与える影響について楽観的なシナリオで4.9%減、悲観的なシナリオでも8.9%減という予測を示していました。しかし、2026年2月26日に公表された最新予測ではそのいずれをも大きく超える11.3%減、約3100万台減となっており、数か月前の自社の最悪想定すら下回る結果となっています。

この見通しを裏付けるように、別の調査会社であるGartnerも同時期に10.4%減という予測を公表しています。2社の見解はほぼ一致しており、少なくとも出荷台数が10%程度減少することはほぼ確実と見られています。

なお、この出荷台数の減少幅は2009年のリーマンショック時に記録された11.9%減に迫る水準です。しかも現時点では中東での紛争影響が反映されていないため、今後エネルギー価格の高止まりが世界経済に大きな影響を与えた場合、リーマンショック時を超える減少幅が記録される懸念もあるようです。

出荷台数は減少も売上高は1.6%増へ。低価格PCが消滅へ

IDCの調査では出荷台数が11.3%減の大幅減少が予測される一方で、PC全体の売上高は1.6%増の2,740億ドル(約41.1兆円)へ上がることが予想されています。

これは台数が減っても、1台あたりの平均販売価格(ASP)が高騰することを意味しています。IDCの予測では、2025年までは1台あたり$750(約12万円)だったASPが2026年には$875(約14万円)へ上昇する見通しで、ASPを押し下げていた低価格PCが今後消えていくことが示唆されています。

なお、IDCのリサーチマネージャーであるJitesh Ubrani氏は、メモリ不足が2027年まで続くとした上で、2028年以降に価格の上昇ペースが鈍化する可能性はあるものの、2025年の価格水準に戻ることはないとの見方を示しています。低価格帯でPCを購入できる時代は当面来ないことが示唆されています。

OEM各社はスペック低減などサバイバルモードに。中小メーカーは淘汰される可能性も

PCを作る各社OEMは値上げを行う一方で、販売台数が大きく落ち込む懸念からスペック低減や調達先の多角化によるコストダウンを進めています。実際に、ミドルレンジ向けノートPCでは16GBが標準的なメモリ容量でしたが、8GBへ削減する動きや、CXMTなど中国メーカー製メモリを採用するケースが増えているとのことです。

また、メーカーの勢力図も変わる見通しです。IDCによると、メモリ価格高騰などの状況下では調達能力に優れる大手OEMが有利になるとのことで、LenovoやHP、Dellなどはシェアを伸ばす一方、中小メーカーや販売地域が限定されているメーカーは有利な調達条件を得ることが難しく、市場からの撤退を余儀なくされるケースが出てくる可能性があるとしています。

自作PC市場についても、個別にパーツを購入するユーザーは部品価格の高騰を直接受けるため、完成品PCやBTOに比べてコスト面で不利になる状況が続くことが予想されます。

コメント・考察

2026年はWindows 10の延長サポートも終了となるなどPCを買い替えるユーザーが増えることが予想された年でしたが、高すぎて買いたくないというユーザーが続出すると考えられ、販売側は販売機会の喪失、そしてユーザー側はセキュリティーリスクに直面することになりそうです。

ただ、高すぎて買い替えたくないと判断を先延ばしにしても、2026年以降も価格は上がる見通しです。メモリ以外にもCPU不足など半導体自体の需要が高止まりしているとの話も出ており、今後も値上がりする要因は多い状況です。もしWindows 11に非対応のPCを使っていたり、買い替えや新規での購入を考えている人は、値下がりを期待して買い控えるより予算の許す限り早めに購入に踏み切ったほうがよいといえそうです。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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