メモリ不足を背景としたグラフィックカードの価格高騰により、NVIDIAおよびAMD双方の製品が2025年の最安値から一時1.5倍近い水準にまで値上がりしていました。しかし、AMDのRadeon RX 9000シリーズに関しては2026年2月頃から値下がり傾向が見られており、3月時点ではさらに値下がりが進行しています。
Radeon RX 9000シリーズの価格がさらに下落
AMDのRadeon RX 9000シリーズは2025年秋以降、メモリ価格の高騰に伴う供給コストの上昇に加え、NVIDIA製グラフィックカードの在庫不足による代替需要の増加が重なり、2026年1月下旬にかけて各モデルの販売価格が急騰していました。しかし、2月以降はNVIDIA製品の在庫状況が改善したことや、値上がりによる需要減退もあり、Radeon RX 9000シリーズの価格は下落に転じています。
2026年3月12日時点では、Radeon RX 9070 XTをはじめとする主要モデルの最安値や平均価格が値上がり前の水準に近づきつつあり、一部モデルではほぼ同等の価格帯にまで回復しています。
Radeon RX 9070 XTは9万円台にまで下落。在庫水準も安定
Radeon RX 9070 XTは2025年11月頃まで最安値が9万円前半、平均価格は10万円前後で推移していました。しかし、メモリ価格高騰とNVIDIA製品の品薄が重なった2026年1月後半にはピークを迎え、最安値は13万円、平均価格は14.4万円にまで上昇しています。
その後は徐々に値下がりが続いており、2026年3月12日時点では最安値は9.8万円、平均価格も10.9万円と、値上がり前の水準に近づきつつあります。
NVIDIAと対照的なAMDの価格推移。原因は人気の無さ?
価格の下落傾向はRadeon RX 9070 XTだけでなく、RX 9070やRX 9060 XT(16GB/8GB)でも見られています。RX 9000シリーズ全体の価格推移は2026年1月下旬から2月初旬まで高値で推移していましたが、それ以降は右肩下がりが続いており、止まる気配がない状況です。
一方で対照的な動きをしているのがNVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズです。RTX 5080やRTX 5090などハイエンドモデルは2026年1月頃に在庫がなかったことから一時的に平均価格が下がっていましたが、在庫復活後の1月下旬以降は急騰しています。直近数日は若干の値下がりが見られるものの、依然として高い水準で推移しています。
また、RTX 5060 Ti以下のミドルレンジモデルはハイエンドモデル以上に値上がりが激しく、その後も横ばいで推移するなど、AMDとは対照的な価格動向となっています。

この違いの背景としては、2025年第4四半期のグラフィックカード出荷シェアで明らかになった通り、NVIDIA製品の人気が圧倒的に高い一方で、AMDは需要が限定的であることが挙げられます。Radeon RX 9000シリーズはメモリ価格高騰によるコスト上昇の影響を受けているものの、値上げをすれば販売台数がさらに落ちるため、代理店やAIBが利益を削って値下げし、販売台数の確保に走っていると見られています。
Radeon RX 9000シリーズは買い時? NVIDIA製グラボは値下がりする気配なし
Radeon RX 9000シリーズに関しては値上がり前の水準に近づいてきているため、価格高騰を理由に購入を見送っていた人にとっては検討しやすい状況になってきたといえそうです。ただし、今後もRX 9000シリーズは需要の弱さを背景にさらなる値下がりの可能性がある一方で、メモリの供給価格は依然として高止まりしているほか、中東情勢の影響による円安などグラフィックカード価格を押し上げる要素も出てきています。そのため、底値を追うよりも許容できる価格であれば早めに購入に踏み切る方が賢明かもしれません。
一方で、NVIDIA製グラフィックカードは底堅い需要を背景に価格の高止まりが続いています。ハイエンドモデルでは直近わずかに値下がりの兆候が見られるものの、Radeon RX 9000シリーズのように右肩下がりで値下がりする状況は考えにくく、NVIDIA製品を狙っているユーザーにとって買い時といえる状況はまだ先になりそうです。
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