GPU市場全体ではAMDは内蔵GPUを通じてシェア向上を記録していましたが、デスクトップ向けGPU単体ではAMDのシェアが過去最低の5%に低迷し、NVIDIAが94%に達していることが明らかになりました。
2025年のデスクトップ向けGPU出荷は4428万台に増加もAMDは過去最低シェアに
GPU市場は2025年第四四半期に前期および前年比割れを記録するなど、メモリ価格高騰を背景に出荷台数減少が懸念されています。ただし、デスクトップ向けに焦点を当てると2025年通年では過去5年で2番目に出荷台数が多い結果となりました。一方、各社シェアではNVIDIAが絶好調である反面、AMDはレビューでの市場評価とは裏腹に過去最低のシェアに落ち込んでいることが明らかになっています。
デスクトップ向けGPUの出荷台数は前年比超えも第四四半期は落ち込み

市場調査会社、Jon Peddie Research(JPR)によるとデスクトップ向けグラフィックスカードの出荷台数は合計4428万台となり、2024年の3470万台から約1000万台増加しました。これは2020年代で2番目に多い出荷台数となっています。
ただ、2025年四半期別で見ると、2025年第二と第三四半期で出荷台数が1200万台に迫っていますが、ホリデーシーズンなどで出荷台数が伸びやすい第四四半期に出荷台数が縮小しており、メモリ不足や価格高騰による影響が徐々に出始めていることを示唆する結果になっています。
NVIDIAは同率過去最高94%のシェアを握る。AMDは過去最低の5%に低迷

NVIDIA、AMD、Intelなど主要なディスクリートGPUの出荷台数ベースのシェアでは、NVIDIAが相変わらずの好調で、2025年第一四半期は92%、第二四半期からは94%、92%、94%と高水準に推移しています。特にGeForce RTX 5000シリーズが好調と見られていますが、発売時にはコストパフォーマンスを中心に評価が芳しくない状況でした。それにもかかわらず、DLSS 4やブランド力という観点から市場では支持を得ているようです。
一方で、NVIDIAのRTX 5000シリーズと同時期に発売されたAMDのRadeon RX 9000シリーズはレビューではかなり好評でした。しかし、シェアは2025年第一四半期の8%から6%、7%と徐々に低迷し、第四四半期にはATI時代を含め過去最低となる5%を記録しています。
なお、IntelはBattlemageアーキテクチャーを採用したArc GPUを投入していますが、シェアは非常に低く、0%と1%を行き来するなどまだまだ市場で十分な知名度を得ていない現状が明らかになっています。
2026年はGPU市場が前年比10%縮小の見通し
JPRは2026年のデスクトップ向けグラフィックスカード市場について、前年比で約10%の縮小を予測しています。縮小要因として、メモリ不足や価格高騰を背景にGPU供給に制約が生じていることや、販売価格の大幅な高騰が挙げられています。これにより、グラフィックスカードの買い替え時期に差し掛かっているユーザーの買い控えが起きているほか、高性能化が進むCPU内蔵GPUがローエンド市場を侵食していることも要因として指摘されています。
2025年はNVIDIAがRTX 5000シリーズ、AMDがRadeon RX 9000シリーズを発売したため、出荷台数としては多くなっていました。しかし、その勢いは第四四半期から落ち始めており、2026年は前年比10%減にまで縮小すると見られています。出荷台数減をどれだけ抑えられるかが、NVIDIAやAMDに加え各社AIBにとっての焦点になるといえそうです。
なお、各社のシェアを見ると、NVIDIAのRTX 5000シリーズは発売時にレビューなどで酷評されていたものの、発売後に価格が落ち着き始めたことやブランド力を背景にシェアを維持できています。一方で、AMDのRadeon RX 9000シリーズは発売後のレビューでは高評価だったものの、NVIDIA製グラフィックスカードとの価格差が縮小するにつれて売れ行きが低迷しています。ブランド力やマーケティング面ではまだまだ課題があることがうかがえます。


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