Zen 6 Medusa APUにはRDNA 4m搭載。FP8対応でFSR 4をサポートへ

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AMDが次世代APU向けに開発中の内蔵GPU「RDNA 4m」(GFX1170)については、数日前にFP8演算対応によるFSR 4対応の可能性が出ていました。そんなRDNA 4mに対して、新たにRDNA 4と同様のマトリクス演算命令(WMMA/SWMMAC)がLinuxコンパイラへのパッチから確認され、FSR 4対応の可能性が一段と高まっています。

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RDNA 4m(GFX1170)向けにRDNA 4の命令セットが追加される

RDNA 4mはRDNA 3系のGFX11ファミリに属しつつも、FP8/BF8変換命令が追加されたことで次世代APU向けアーキテクチャとして注目を集めています。今月初めにLinuxのLLVMコードベースへ新規ターゲットとして登場した際には、既存のRDNA 3.5(GFX115x)との差分としてFP8演算への対応が確認されていました。

しかし、その後もAMDのコンパイラエンジニアによるパッチ投入は続いており、Phoronixが報じた最新の変更では、GFX1170向けにWMMA(Wave Matrix Multiply Accumulate)およびSWMMACのマトリクス演算命令サポートが新たに追加されています。

FSR 4が依存するWMMA命令に対応。FSR 4対応がほぼ確実に

Phoronixによると、最新のマージ済みパッチではGFX11のWMMA命令処理をGFX1170およびGFX12(RDNA 4)の動作から分離する新しいサブターゲット機能が導入されています。具体的にはWMMA128bバリアントの追加や、デコード競合を回避するためのサフィックス方式が採用されており、GFX1170がRDNA 4に近い形でマトリクス演算を処理できるようになっています。

FSR 4はRDNA 4のハードウェアアクセラレーションされたFP8 WMMAを前提として設計されているため、先日のFP8変換命令の追加だけではFSR 4の動作に必要なマトリクス演算パイプラインが揃っているか不透明でした。しかし、今回WMMAとSWMMACの両方が追加されたことで、RDNA 4mがFSR 4の動作要件をハードウェアレベルで満たす可能性がより高まったと言えます。

Zen 6世代のMedusa APUからFSR 4に対応へ?

Zen 6アーキテクチャーを搭載したノートPC向けAPU製品であるMedusa Pointは2027年初頭に投入される予定になっていますが、過去のリークからRDNA 3.5が引き続き採用されると言われていました。しかし、このRDNA 3.5の正体は今回明らかになった改良版であるRDNA 4mを搭載するため、Medusa PointではFSR 4に対応する可能性が極めて高くなっています。

なお、RDNA 4mを搭載するMedusa Pointはダイサイズもあまり大きくならないことが予想されており、競合IntelがPanther Lakeから投入しているCore Ultra Xシリーズより絶対的な性能面では劣るものの、コストパフォーマンスでは優位性があります。さらにFSR 4対応が加われば、アップスケーリング時のゲーミング性能では遜色ない水準に達する可能性があり、メインストリーム向けノートPCやミニPCなどでの採用拡大が見込まれます。

コメント・考察

FSR 4は現時点ではRDNA 4専用の機能ですが、アップスケーリングの画質向上やフレーム生成は性能が抑えられているAPUでこそ恩恵が大きい機能になっています。そのため、RDNA 3.5を基本としながらFSR 4に対応させる取り組みは、開発費を抑えつつ内蔵GPU性能が高いPanther Lakeに対して競争力を獲得できる最善の方法と言えます。

RDNA 3.5を搭載するAPUはCompute Unitを16基備える構成でも、Xe3を12基搭載するハイエンドのPanther Lakeより圧倒的にコストが安く、その一方でXe3を4基搭載する基本構成のPanther Lakeよりは内蔵GPU性能が高くなっています。ここにFSR 4対応が加わればアップスケーリング時のゲーミング性能では遜色ない水準に達する可能性があるため、メインストリーム向けのノートPCやハンドヘルド型ゲーム機、ミニPCなどでの競争力は大幅に高まると言えそうです。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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