PlayStation 6 (PS6)にはAMDの次世代GPUアーキテクチャーであるRDNA 5が採用される見通しですが、ダイ面積を縮小するためデスクトップ向けRadeonに搭載される全機能は盛り込まれないことが明らかになりました。
PS6はRDNA 5のフル機能を搭載せず、コスト削減を優先か
PS6に搭載されるAPUのOrionは基本的な構成として、CPU側にはZen 6アーキテクチャーを、GPU側にはRDNA 5アーキテクチャーを搭載する計画になっています。このRDNA 5アーキテクチャーは2027年頃を目途にデスクトップ向けRadeonにも投入され、レイトレーシング性能を中心に大幅な強化が見込まれています。PS6においても、PS5に対してラスタライズ性能は最大3倍、レイトレーシング性能は最大12倍ほど向上することが明らかにされています。
しかし、PS6に搭載されるRDNA 5はデスクトップ向けと完全に同一ではないようで、コストを抑えるために一部の機能が省略されているとのことです。
コスト抑制のためRDNA 5の一部機能を省略。真に必要な機能に厳選

PS6がフルスペックのRDNA 5を搭載しないという情報はリーカーのKepler_L2氏から登場しています。ここでは具体的にどのような機能が搭載されないのかなどは明らかにされていませんが、フル機能を搭載しない主な理由はコストとのことです。
PS6で搭載されるOrion APUはTSMC 3nmを活用して作られるといわれていますが、このTSMC 3nmはPS5で採用されているTSMC 6nmよりコストが大幅に高くなります。また、RDNA 5自体にもレイトレーシングやAI機能の向上が加えられるため、そのまま搭載すればOrion APUのダイサイズが比較的大きくなり、コストに跳ね返ってきます。そのため、ソニーとしてはPS6として真に必要となる機能のみを取り込み、それ以外の機能は削ぎ落すことでコストダウンを図ろうとしていると考えられます。
こうしたアプローチはPS5に搭載されているAPUでも行われており、同氏によると、このAPUはRDNA 1ベースにレイトレーシング機能のみRDNA 2から取り入れたカスタマイズ品とのことです。にもかかわらず、PS5の性能は2026年現在でも通用するレベルであるため、PS6もRDNA 5をフルスペックで搭載しなくとも、独自の最適化によりデスクトップ向けRDNA 5に見劣りしない性能を獲得できると考えられます。
ゲーム機においてGPUアーキテクチャーのフル機能が搭載されないこと自体は珍しいことではなく、コンソール向けAPUではコストと消費電力のバランスを取るために機能の取捨選択が行われるのが通例です。そのため、RDNA 5の機能がすべて搭載されなくても、レイトレーシングやAIなどPS6で重要となる性能は維持できると考えられ、機能削減はそこまで心配するべき内容ではないといえます。



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