AMDのデスクトップCPUシェアが過去最高を更新。収益シェアは42.6%に到達

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AMDのCPU市場シェアはここ数年、着実に拡大を続けています。そんなAMDですが、2025年第4四半期にデスクトップCPUの収益シェアが42.6%に達し、Ryzenプラットフォーム発足以来の最高記録を更新したことが調査会社Mercury Researchのデータで明らかになりました。

目次

2025年Q4のCPUシェア調査でAMDがさらに躍進

AMDではコンシューマー向けのRyzen、そしてエンタープライズ向けのEPYCでここ数年着実にシェアを伸ばし続けている状況ですが、Mercury Researchがまとめた2025年第4四半期の調査においてAMDがデスクトップ・サーバー・モバイルのすべてのセグメントで前年同期比を超えているほか、特にデスクトップとサーバーにて出荷および収益シェアにおいて顕著な伸びを記録していることが明らかになりました。

AMD製CPUが全セグメント合計で前年同期比+4.5%。デスクトップ向けが最大の伸び

セグメント販売シェア (前年同期比)収益シェア (前年同期比)
サーバー28.8%(+3.1pt)41.3%(+4.9pt)
デスクトップ36.4%(+9.5pt)42.6%(+14.6pt)
モバイル26.0%(+2.2pt)24.9%(+3.3pt)
クライアント合計29.2%(+4.6pt)31.2%(+7.4pt)
CPU全体29.2%(+4.5pt)35.4%(+6.8pt)

2025年第四四半期の調査ではAMD製CPU全体の販売台数シェアは29.2%を記録しており、前年同期比では+4.5%と大幅な躍進を記録しています。また、収益シェアにおいても35.4%と前年同期比で+6.8%と大幅な伸びを記録しているなど、販売台数シェア向上が廉価販売によるものではなく、付加価値により売れているなど非常に質の高い販売ができていることが全セグメントにおいてできていることが確認できます。

デスクトップ向けが最大の伸び。シェアは9.5%、収益シェアは14.6%向上

特に販売シェアおよび収益シェアで共に最大の伸びを記録しているセグメントがデスクトップセグメントになっています。これはいずれもRyzenプラットフォーム開始以来の過去最高値となります。

この成長を牽引しているのは2024年第4四半期に発売されたRyzen 7 9800X3DなどRyzen 9000X3Dシリーズと見られており、ゲーミング性能を筆頭に同時期に発売されたIntelのArrow Lakeに対して高い評価を得られていることを背景に販売台数を伸ばしています。また、このRyzen 7 9800X3Dなどは価格帯としてはハイエンドモデルとなりますが、発売後は数か月間品薄状態が続くなど高価でもユーザーが買い求めたことから収益シェアも大きく伸ばすことができたと見られています。

サーバー市場でもEPYCの収益シェアが41.3%に到達

サーバー向けCPUにおいても、AMDのEPYCは収益シェア41.3%を記録し、前年同期比で4.9ポイント増加しました。ユニットシェアは28.8%で、30%の大台に迫りつつあります。

販売シェアではAMDは前年同期比で+3.1%を記録するなど伸びている一方で、Intel側もEmerald RapidsやGranite Rapidsなど新製品を投入することでAMDのシェア拡大をある程度は抑えられているようです。ただ、その抑え方には課題があると言え、AMDの収益シェアは41.3%と前年同期比で4.9%拡大していることから、AMDは高値での販売に徹する一方で、Intel側はAMDと同じような価格帯での販売ができておらず、安く売ってシェアを稼いでいる現状が浮き彫りになる結果になっています。

なお、2026年にはAMDはZen 6世代のEPYC Veniceを投入予定の一方で、IntelはDiamond Rapidsを同時期に投入予定であるため、IntelがAMDの販売シェアや収益シェア拡大に歯止めをかけられるのか注目が集まります。

ノートPC向けCPUは小幅な伸び

モバイル向けはユニットシェア26.0%、収益シェア24.9%と、デスクトップやサーバーほどの勢いはなく、Intelの強さが目立つ結果になっています。特にAMDではRyzen AIシリーズやRyzen AI MAXなど高価格帯な製品を続々と投入していますが、収益シェアは前年比で+3.3%と伸びているものの、大幅な伸びとは言えず、ノートPC向けCPUを求める層には著しい高性能化という戦略は消費者にあまり刺さっていないと考えられます。また、ノートPC向けではIntelがPanther Lakeなど高価格帯製品を出す一方で、Wildcat Lakeと呼ばれる廉価モデルも投入しているのに対し、AMDは2026年にはノートPC向けに新製品を出さない予定であるため、2026年の調査ではこの辺りで変動が見られると考えられます。

コメント・考察

AMD製CPUに関してはこれまではサーバー向けで大幅な伸びを記録する一方で、デスクトップ向けやノートPCなどコンシューマー向け製品ではあまり大きく伸びない傾向がありました。しかし、デスクトップ向けのRyzen 9000X3Dシリーズの成功、そしてIntel Arrow Lakeの失敗によりデスクトップ向けCPUが過去最大の伸びを記録し、収益シェアに至っては42.6%とIntelに迫りつつある状況などデスクトップ向けCPUで一気にシェアを伸ばしたことが確認されています。

この状況で少々危機的なのがIntelで、P-CoreとE-Coreを使ったハイブリッドアーキテクチャーを採用していますが、このCPUは最適な性能を出すにはAMD製CPUに比べて最適化が必要と言われています。ただ、このようにシェアが下がれば下がるほどゲーム開発者などはIntel CPUのために特別な最適化を施す動機を失うことにつながり、今後登場するゲームではIntelよりAMDの方が快適に動くなどの事態も考えられるため、このままシェアが下がり続ければ悪循環に陥る懸念があると言えそうです。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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