Micronがメモリ本格増産は2028年以降と説明。容量バリエーション削減の可能性も

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メモリ大手Micronはメモリ価格高騰による増収増益を記録しつつも、2025年末にコンシューマー向けブランドのCrucial撤退を発表するなど、消費者軽視の姿勢が鮮明になりつつあります。そんな同社によると、消費者向けメモリ供給の改善は2028年以降になるとのことです。

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メモリ価格の高騰要因やいつまで続くかをMicronが回答

メモリを巡っては、データセンターの建設ラッシュを背景に需要が急騰しており、DDR5などコンシューマー向けのPCパーツは2025年初め頃と比べて2025年末には3倍以上に高騰するなど異常事態となっています。

こうした状況の中、メモリ大手Micronのマーケティング担当副社長であるChristopher Moore氏がwccftechのインタビューに応じ、メモリ不足や価格高騰の要因、そして消費者が気になる「いつまで続くか」について回答しています。

データセンター向け需要が50~60%を占める異常事態に

Micronによると、現在のメモリ価格高騰の原因でもあるメモリ不足はMicron単独の問題ではなく、メモリ業界全体の供給に対して需要が大きく上回っていることが要因とのことです。データセンター向けに求められているメモリの総容量は急激に拡大しているといいます。

具体的には、今までデータセンター向けメモリはシェアとして30~35%だったものが、現在は50~60%にまで拡大しています。Micron以外の競合他社も供給が不足する状態に陥っているとのことです。

新しい工場を2027年稼働開始で計画中。ただし、本格的な出荷は2028年以降

メモリ需要の大幅な拡大に対抗するため、Micronは新しい工場の建設が必要不可欠であり、実際にアイダホ州で新工場「ID1」の建設を進めています。当初は2027年末の稼働予定でしたが、現在は2027年中ごろにまで前倒しされています。

しかし、工場の稼働が開始されても各社からの品質確認などに時間が必要となるため、実際に製品として消費者の手元に届けられるようになるのは2028年以降になるとのことです。つまり、それまでは少なくともMicronに関しては大幅な供給改善は見込めないことを意味しています。

なお、このインタビューでは語られていませんが、Micronは直近の決算発表でこの新工場について言及しています。ただし、この時は新工場が稼働しても主要顧客の需要に対して「半分から3分の2」程度しか対応できないとも明言しているため、仮にこの新工場が稼働してもメモリ不足が直ちに解消されることはない見通しです。

メモリ容量の違いは供給低下を招く。今後メモリ容量のバリエーションは統一される可能性も

Micronは上述のとおり、恒久的な対策として新しい工場建設を進めているほか、既存ラインでの増産なども実施しています。しかし、これらだけでは十分な対策にはならないため、さらに一段踏み込んで、需要側のきめ細かな要望には今後応えられない可能性を指摘しています。

特に、メモリの容量が異なるモジュールをAppleやDell、Lenovoなど各社が求めた場合、製造ラインを切り替えて対応する必要があるとのこと。この切り替え時のダウンタイムによりメモリの供給量が減ることを明らかにしています。

そのため、MicronではOEMなど供給先企業に対してメモリ容量のバリエーションを減らす取り組みを進めているとのことです。

なお、今後どのような容量が主流となるかは不明ですが、少なくとも今までのようにノートPCやデスクトップ向けDDR5などで存在した24GBや48GBといった中途半端な容量は消える可能性が高いといえます。今後は16GB/32GB/64GBや8GB/64GBなど、メモリ容量の選択肢が少なくなる可能性が高そうです。

Crucial撤退で噴出した「消費者軽視」の姿勢には反論

Micronは2025年末に、同社のメモリやSSDなどのコンシューマー向けブランドであるCrucialを2026年2月で終了することを発表しています。このCrucialのブランド終了については消費者を見捨てたとして批判を受けていましたが、MicronのMoore氏はこの認識は正確ではないと反論しています。

同氏によると、MicronはDellやASUSなどのPCメーカーに対してLPDDR5モジュールを直接供給しており、OEMチャネルを通じた消費者市場への供給は継続しているとのことです。今までとは異なる供給方法ではあるものの、世界中の消費者を支援し続けていることを強調しています。

コメント・考察

メモリ不足を巡っては消費者製品への影響が大きく出始めており、最近ではYahoo!ニュースのトップページにも登場するなど、自作PCやガジェットに詳しい人以外にも話題が広がっています。

少なくとも2026年中に改善される可能性はかなり低く、早くても改善の兆しが見えるのは2028年以降といえそうです。まだまだ影響は続くと見ておいた方が良いでしょう。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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