ASUSではゲーミングに特化したスマートフォンであるROG PhoneやZenfoneなどを投入していますが、収益性が低かったことや、最近顕在化しているメモリ価格高騰により、2026年にはスマートフォンの新製品を投入しないことが明らかになりました。
メモリとチップセット価格高騰で収益性が大幅悪化
ASUSが販売するスマートフォンであるROG PhoneやZenfoneはフラッグシップ帯の製品で、他社のスマートフォンに対してゲーミング性能に焦点を当てた差別化を図っています。しかし、市場規模が小さくニッチな製品であることから、元々薄利での販売を強いられていました。
そんな中、2026年はメモリ価格の暴騰によりスマートフォンの部品原価が最大25%上昇する可能性が指摘されています。また、最高性能を出せるチップセットであるSnapdragon 8 Elite Gen 6 ProはLPDDR6に対応することから、供給価格・部品コストともに大幅な価格高騰が予想されています。
このような背景からASUSはROG PhoneやZenfoneなどスマートフォン事業の継続が困難と判断したのか、2026年は新製品を出さない方針であることが明らかになりました。
ASUSスマホが台湾の販売業者への供給が停止に
Digitimesが台湾のスマートフォン販売業者から入手した情報によると、地元エージェント経由でASUS製スマートフォンを入手できなくなっており、ASUSのスマートフォン部門は2025年12月31日までの運営になるとの情報を受け取ったとのことです。
ただし、ASUS側は各社キャリアなどに対してスマートフォン事業自体は継続するとも説明しています。しかし、その内容は既存製品のメンテナンス、ソフトウェアアップグレード、保証サービスに留まっています。また、2026年に新しいスマートフォンモデルを投入する計画は現時点でないとも明言しており、今後は既存顧客に対するアフターサポートのみに事業が縮小される可能性がかなり高くなっています。
コスト高騰のほか、メモリの供給の割り当てから外れた?
メモリ価格の高騰は主に供給不足が原因とみられています。サムスンは自社製メモリの供給を優先してもらえなかったため、Micronと協議をするという話も出るほど逼迫している状況です。
そんな中、ASUSはスマートフォンの出荷台数がかなり少ないため、サムスンやSK Hynix、MicronなどLPDDRを供給する企業から出荷枠を十分確保できなかった可能性が指摘されています。そのため、収益性以前に供給体制自体が確保できず、2026年の新機種発売を見送るという判断に至った可能性もあるようです。
ASUSのROG Phoneなどはゲーミングスマートフォンというニッチな製品で一定のファンを獲得できていたものの、台数規模が非常に限られてしまうためスケールメリットが活かせません。また、LPDDRの割り当てなどの面でも苦慮していたことが明らかです。そのため、現在のようなメモリ不足、そして価格高騰下では事業性がなくなることは容易に想像できます。
また、ASUS全体の事業で見ても、主力であるノートPCや自作PCパーツの需要が2026年は大きく下がることが予想されます。そのため、早めに採算性の悪い事業を切り捨てる必要があると判断されたと言えそうです。



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