GMKTec NucBox M6 Ultraの基本仕様

GMKTec NucBox M6 Ultraは、主にミニPCを製造・販売するGMKTecが発売しているミニPCで、CPUにはAMDのRyzen 5 7640HSを搭載するミドルレンジ向け製品になっています。
価格は、このご時世に32GBのDDR5と512GBのストレージを搭載したモデルが74,399円になっています。
| CPU | AMD Ryzen 5 7640HS (Zen 4) |
|---|---|
| グラフィックス | AMD Radeon 760M |
| メモリー | DDR5-4800 GT/s = 32GB/16GB |
| ストレージ | PCIe Gen 4 NVMe SSD 1TB (PCIe Gen 4 2280スロットが合計2つ) |
| OS | Windows 11 Pro |
| インターフェイス | フロント側 – USB4 Type-C (PD/DP) – USB3.2 Gen 2 Type-A x 2 – 3.5mm ステレオジャック リア側 – USB2.0 Type-A x 1 – USB3.2 Gen 2 Type-A x 1 – 2.5Gbps イーサーネットポート x2 – Display Port 1.4 x 1 – HDMI 2.1 x 1 |
| ワイアレス機能 | Wi-Fi 6E / Bluetooth 5.2 |
| サイズ | 幅128.8 x 奥行き127 x 高さ47.8mm |
| 電源 | 19V ACアダプター |
パッケージと同梱物



箱は一般的なミニPCでありがちなシンプルなデザインになっています。
同梱されている付属品はACアダプターの他に、長さ100cmのHDMIケーブル、モニターの裏面に本体を設置するためのマウントが入っています。
ACアダプターは最大120W出力に対応していますが、アダプターのサイズは比較的小型です。
GMKTec NucBox M6 Ultraのデザインと品質、拡張性について
ここではNucBox M6 Ultraのデザインや品質そしてミニPCではあるものの気になる拡張性について解説します。
デザインと品質:すべてプラスチック製



外観は一般的なミニPCでよくある正方形デザインになっています。素材はミドルレンジ向けとなっているためか、筐体は全周がプラスチック製になっています。ただ、質感はサンドブラスト加工がしていあるため、プラスチック感が全面的に出ないようになっています。

筐体とインターフェース類との隙間などは一定で品質は良いと言えます。前面はUSB 4を1口とUSB3.2 Gen2 Type-Aが2口、3.5mmジャックと電源ボタンがあります。

後面インターフェイスは、USB Gen3.2に対応するType-Aポートが1つとUSB 2.0が1つ、Display Port 1.4とHDMI 2.0をそれぞれ1ポート、そして2.5Gbps対応のイーサネットを2ポート搭載しています。
拡張性:SSDの追加やメモリーの交換などが可能


本体内部へアクセスはミニPCでありがちな底面のネジを取り外すと言う方法ではなく、天板の蓋を手で取り外し、露出している4本のネジを緩めて本体内部へアクセスします。この構造により分解するのはかなり簡単になっています。


内部はPCIe Gen 4 NVMe SSDに対応するM.2スロットが2本あり、すべて2280タイプに対応しています。また、SO-DIMMスロットでDDR5メモリが搭載されているため、将来的にDDR5価格が安くなり容量を拡大したいと言う場合には自分でアップグレードすることが可能になっています。
GMKTec NucBox M6 Ultraの各種パフォーマンスについて
内蔵CPUはZen 4世代のRyzen 5 7640HS
GMKTec NucBox M6 Ultraに内蔵されているCPUはAMDのZen 4世代のRyzen 5 7640HSで、6コア12スレッド構成になっています。

動作クロックはベースクロックが4.3 GHzで、ブースト時が最大5.0 GHzに設定されています。
GPU側はRDNA 3世代のRadeon 760Mを搭載し、Compute Unitは8基で、動作クロックは最大2.8 GHzで動作します。
NucBox M6 UltraのCPUパフォーマンス


CPU性能は2023年に登場したZen 4アーキテクチャー搭載CPUではあるものの、最新鋭のCore Ultra 5 225Hにも迫る性能を有しており、動画編集やRAW画像の出力などでは比較的高い性能を発揮できると言えます。
PCMark 10のスコア:4Kの動画編集も可能なレベル

PCMark10においては合計6416ポイント記録されています。
ウェブブラウジングなど日常用途での性能を図るEssentials、Wordやエクセルなどオフィス用途での性能を図るProductivityは9,000~14,000ポイントを記録しているため、これら用途で性能不足を感じる場面は皆無と言えます。
RAW画像や動画編集、3Dのレンダリングなどを評価するDigital Content Creationにおいては7,245ポイントと高いスコアを記録しています。特にPhoto Editingは10,000ポイントを超えているため、Lightroomなどを使ったRAW編集や出力も快適に行える水準です。
NucBox M6 Ultraのゲーミング性能

3DMark TimeSpyにおいてはGraphics Scoreが2,297ポイントを記録しています。このスコアは最新のゲームをプレイするには少々性能不足ですが、ValorantやApex Legendsなど人気のPCゲームも設定を解像度を1080p以下かつ画質設定を最低限に抑えれば辛うじてプレイできるレベルにあると言えそうです。NucBox M6 Ultraの消費電力と長時間の負荷を与えた際の動き
内蔵されているSSDの性能

内蔵されているSSDはAirDiskと呼ばれるメーカー製のもので、PCIe Gen 3対応の1TB NVMe SSDを搭載しています。このSSDは公称値は不明ですが、読み取り3500 MB/s、書き込み2600 MB/s程度の速度が出せているため、性能面で不満に思うことは無いです。
ライセンス問題は問題なし

ミニPCで気になるWindowsライセンスについて、M6 UltraはOEMライセンスとして正規ライセンス認証がされています。
NucBox M6 Ultraの最終評価:性能と拡張性が非常に高い
- 7万円以内でRyzen 5 7640HSのCPU性能は高め
- ミドルレンジでは珍しいUSB 4対応
- SO-DIMMやSSDの拡張、交換が可能
- ポート数が少なめ(Type-Cなど)
- カードリーダーが無い
GMKTecのNucBox M6 Ultraは7.4万円から購入できるミドルレンジクラスのミニPCですが、CPU性能はZen 4ということで比較的高く、日常的な使用に加え、軽い動画編集や画像編集もこなせます。軽めのPhotoshop作業からLightroomまでバリバリ使える性能になっており、メモリ価格高騰などが言われている中で、コストパフォーマンスはかなり高いといえます。
また、SSDやDDR5も拡張または交換ができる設計になっているため、将来的に容量の拡大なども可能です。ベーシック以上の性能を持ったミニPCが欲しいというユーザーにはおすすめできる一台といえます。



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