NVIDIAが2025年12月に生産するGeForce RTX 5000シリーズについて、11月比で大幅な減産を実施したことが噂されていますが、この減産は一時的なものに留まらず、2026年上半期まで続く可能性が新たなリーク情報で判明しました。
NVIDIAがGeForce RTX 5000シリーズを2026年上半期まで減産
NVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズを巡っては、2025年12月の生産量が11月比で50%程度減産されたことがリークで明らかになっています。すでに一部モデルでは品薄や販売価格の高騰が確認されています。
しかし、この減産は一時的なものに留まらず、2026年上半期まで続くことが新たなリーク情報で明らかになりました。
GeForce RTX 5000シリーズ全体で2026年上半期の生産量を前年比で最大40%減産へ

中国の掲示板サイト「博板堂」でAIB(グラフィックカードメーカー)関係者と見られる人物が投稿した情報によると、NVIDIAはメモリ製品の長期的な市場サイクルを考慮し、AIBブランド向けのGPU供給量の調整を検討しているとのことです。
具体的には、2026年上半期中にRTX 5000シリーズ全体の生産量を、2025年上半期と比較して30〜40%削減することが検討されています。
自作PC市場の需要減少に備えた対応?
この大幅な減産の理由は「DIY市場における販売環境の変化」とされており、製造上の問題ではなく、主に自作PC市場の市況を反映したものと見られています。
特に自作PC市場では、必須となるDDR5の価格が高騰しています。2025年上半期と比較して12月時点では2〜3倍に達しており、16GBのDDR5を2枚組み合わせた32GBキットの最安値が4万円、64GBキットだと8万円以上と異常な価格になっています。

この影響はすでにマザーボード市場にも表れており、2025年11月のマザーボード販売台数は前年比で半減しています。そのため、グラフィックカードもDDR5高騰による需要減少に晒されることが確実視されています。
RTX 5000シリーズを含むグラフィックカードは、DRAM価格高騰によるコスト増と販売価格の値上げが避けられない状況です。供給量を維持したまま販売が減少すれば在庫がだぶつき、NVIDIAのみならずAIBや量販店の収益にも大きな悪影響を与えることが想定されます。
また、2026年下半期にはGeForce RTX 5000 SUPERの投入も検討されていることから、NVIDIAとしては供給量を調整し、価格の安定や新製品発売に備えた動きを取ろうとしていると見られています。
グラフィックカードはさらに値上がりする可能性も?
RTX 5000シリーズはRTX 5090からRTX 5070までの上位モデルを中心に在庫状況が悪化しており、コスト増を反映してか販売価格も大きく跳ね上がっている状態です。

今回の減産が事実であった場合、DRAMコストの転嫁に加え、品薄による値上げも考えられます。特に2026年以降はRTX 5000シリーズの価格がさらに高騰し、入手性も非常に悪くなる可能性があります。そのため、グラフィックカードの買い替えを検討している方は、早めに決断した方が良さそうです。
GeForce RTX 5000シリーズは発売時、先代のRTX 4000シリーズの供給を早く絞りすぎたため需給バランスが崩れてしまいました。結果として高値での販売や転売ヤーの参入など、混乱に満ちた状態が続き、自作PC愛好家にとっては厳しい時代でした。2026年上半期も再びそのような状態となってしまいそうです。
一方で、メモリ価格高騰により自作PC需要自体が大きく低下することも確実視されています。供給が減少した直後は品薄となりますが、その後は徐々に在庫も回復すると考えられます。品薄を恐れてパニック買いに走る必要はないでしょう。
ただし、価格については注意が必要です。需要が減ってもGDDR7などのコスト増が販売価格に転嫁されることは避けられないため、2025年10月頃まで見られていた価格水準に下がることはないと考えられます。ですので、購入を検討している方は在庫があるうちに早めに購入判断をすることをおすすめします。



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