NVIDIAのGeForce RTX 5090は11月以降、在庫が少なくなっており価格も値上がり傾向が見られていました。そしてついに店頭在庫が底をつき、各店舗では納期不明の取り寄せ状態で販売されているほか、販売価格は定価を大幅に上回る水準にまで値上がりしています。
発売以降価格が不安定なGeForce RTX 5090
GeForce RTX 5090は2025年1月30日に発売されましたが、当初は供給状態が極めて不安定でした。そのため393,800円という定価に対して、多くの量販店では55万円近い価格で販売されるなど、異常な価格水準で推移していました。
その後、供給状態が安定し始めた2025年5月以降は徐々に価格が下がり、夏頃には定価を下回る38万円台での販売も見られるなど、価格高騰は一時的に落ち着いていました。

しかし、DRAM価格高騰などが囁かれ始めた2025年10月頃から、世界各国でRTX 5090の在庫が少なくなり始め、価格は40万円を超えるなど値上がり傾向が明確になっていました。2025年12月17日時点では即納在庫がなくなるとともに納期不明の取り寄せ状態となり、価格も50万円に迫るレベルにまで値上がりしていることが確認されています。
GeForce RTX 5090の最安値は49万円。在庫は無く、納期不明の取り寄せのみ
2025/12/17 8:30時点でドスパラにてPalit製GeForce RTX 5090 Game Rock 32GBが458,000円で復活しています。ただし、在庫が無くなり次第また即納在庫なく価格も50万円台に跳ね上がります。

RTX 5090は最上位モデルながらもエンスージアスト向けとしては人気があるため、各社AIBはさまざまなモデルを投入しています。2025年11月頃まではソフマップやパソコン工房、ドスパラなど大手ショップでは20モデルほど取り扱われている状態でした。また、販売価格も最安モデルが42万円前後、平均価格は45万円前後で推移していました。
しかし、11月末から取り扱われるRTX 5090のモデル数が各量販店で減少する一方で、最安値モデルの価格と平均価格は徐々に高騰しました。2025年12月17日時点では最安値モデルが489,700円、平均価格は約54万円にまで値上がりしていることが確認されています。
現時点での最安値モデルはヨドバシカメラで販売されているZOTAC GAMING GeForce RTX 5090 SOLID OCですが、在庫はなく納期不明の「取り寄せ」として注文を受け付けている状態です。また、次点でOCNオンラインショップが販売するGIGABYTE製RTX 5090がありますが、価格は55万円前後で、こちらも在庫状況は取り寄せとなっており、いつ入荷されるのかは不明です。
生産量が激減すると言うリークが2025年11月に出ていたがそれが現実に?

RTX 5090を巡っては、11月上旬ごろに海外の複数の量販店経由の情報として、廉価なRTX 5090などの供給が確約されていない状態に陥っていることが明らかになっています。また、定価を超えるモデルについても数回程度しか出荷が確約されず、2025年12月の年末商戦以降にRTX 5090の在庫がどれだけ確保できるか不明であるなど、供給量が激減していることが明らかにされています。
この供給の大幅減少に関して原因などは明らかにされていませんが、RTX 5090に搭載されるGB202 GPUはRTX PRO 5000 Blackwellなど100万円以上するエンタープライズ向け製品にも使われています。NVIDIAとしてはこれらの製品を優先した方が収益を上げられるため、コンシューマー向けの供給が後回しになっている可能性があります。
また、RTX 5090は32GBのVRAM容量を実現するために、ほかのグラフィックカードに比べて多くのGDDR7モジュールを必要とします。具体的には16枚を搭載しており、これはRTX 5080やRTX 5070 Tiの2倍に当たります。そのため、昨今のDRAM価格高騰や品薄の影響を受けている可能性も否定できません。
もしRTX 5090が欲しいという方は、高価ではありますが今の価格で注文し、入荷を我慢強く待つしか選択肢がない状態になっています。




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