AppleがIntel製チップをiPhone 21にも搭載することを検討中?

  • URLをコピーしました!

Appleは2027年以降に発売するMacBook Airなどに搭載するM7チップを、Intelファウンドリーで製造することを検討していると言われています。さらに、iPhone 21など主力製品への採用も検討しているようです。

目次

AppleがIntel 18A-Pプロセスの採用拡大を検討中

Appleはここ数年間、チップ製造のすべてをTSMCへ委託していますが、地政学リスクや価格高騰などの問題に直面しています。そのため、最近になりIntelが開発を進めている外販向けプロセス「Intel 18A-P」を、Appleが2027年後半に投入するM7チップ向けに評価中であることがアナリストの調査で明らかにされています。最終的にはMacBook Airなどへ搭載される見通しです。

そんなAppleとIntelとの関係ですが、MacBook Air向けのM7などノートPC向けチップのみに留まらず、将来的にはiPhone 21など台数が出る主力製品への採用も本格的に検討しているようです。

iPhone 21搭載のApple A20はIntelファウンドリー製に?

GF SecuritiesのアナリストであるJeff Pu氏とEvan Lee氏は、数日前に明らかにされた「M7チップがIntel製になる可能性」について同意見であることを表明しました。さらに両氏は、AppleがIntelファウンドリーの採用を拡大する可能性が高く、2028年に発売予定のiPhone 21ではIntel 18A-Pプロセスを採用したA22チップが搭載される可能性が高いと述べています。

なお、Appleは2027年に発売されるiPhoneについて、iPhone誕生20周年を記念して「iPhone 20」と命名すると予想されており、2028年のモデルは「iPhone 21」となる見込みです。

Intel 18A-Pは優秀? 地政学リスク皆無で歩留まりも向上中

Appleが積極的にIntel採用を検討する背景として、Intelファウンドリーの製造拠点がほぼすべてアメリカ国内に存在するため地政学リスクがほとんど無いこと、また価格面でもTSMCほど高価ではないことが大きな要因とされています。

また、Intel 18A-Pプロセスは技術的な拡張性も高く評価されています。同プロセスはFoveros Direct 3Dハイブリッドボンディングをサポートする同社初のプロセスで、TSV(Through-Silicon Via:シリコン貫通電極)を通じて複数のチップレットを積層することが可能です。さまざまな電力・電圧構成に対応できるため、チップの統合や面積の縮小が実現でき、基板面積を最小化するAppleの設計思想とも相性が良いとされています。

なお、Intel 18Aに関しては、Panther Lakeの発売が当初予定の2025年末から2026年初頭にずれ込んだ原因が歩留まり(製造工程における良品率)にあるとされていました。しかし、その歩留まりも順調に改善中で、2025年11月時点では65%に達しており、2025年末までには70%に達する見通しです。

そのため、Appleが採用を検討するIntel 18A-Pはさらに高い歩留まりを獲得できると考えられます。パフォーマンス次第では、AppleのみならずNVIDIAやQualcomm、AMDなど、これまでTSMCに頼りきりだった企業での採用も増える可能性がありそうです。

コメント・考察

Appleがメインで使用しているTSMCは、先端プロセスで他社をリードしていることから強気の価格設定を維持しています。最先端のTSMC 2nmに至っては、Apple含めた大口顧客に対しても値引き交渉を一切受け付けないという姿勢を崩していません。

一方で、TSMCの主力工場が位置する台湾は中国との緊張関係など地政学リスクに晒されており、サプライチェーンを一社に依存するのは危機管理の観点からあまり好ましくない状況です。

そのため、Intelは現状において最適解と言えます。Intel 18A-PやIntel 14Aなど先端プロセスの開発に積極的であること、アメリカ企業であるため政権からの補助金獲得やロビー活動で有利に動けることなど、Appleは打算的な観点からもIntelとの関係を強化していると考えられます。

このApple製チップの開発が成功すれば、Intelファウンドリーの実績として証明されることにもつながります。そうなれば、Intelファウンドリーを検討する企業が増えることも予想されるため、この2社の動向には要注目です。

関連商品
Apple(アップル)
¥179,800 (2025/12/06 04:04:37時点 Amazon調べ-詳細)
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

コメント

コメントする


目次