サムスン Galaxy S26シリーズは25%がExynos 2600搭載。日本はすべてSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載に

  • URLをコピーしました!

サムスンは2026年初頭に発売する次世代フラッグシップのGalaxy S26シリーズについて、自社生産のExynos 2600の歩留まりや性能が比較的高いことから同チップを主力に構えると見られていました。

しかし、どうやらExynos 2600は全体の25%しか採用されず、ほとんどはSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載する方向となるようです。

目次

サムスン Galaxy S26シリーズはSnapdragon 8 Elite Gen 5が主流。Exynos 2600の歩留まりは良かったはずだが・・・

サムスンでは同社の先端プロセスであるSF2プロセス(2nm)を用いたスマートフォン向けチップセットのExynos 2600を開発中で、過去に開発されたExynos 2500に対してパフォーマンスは大きく向上し、一部機能はQualcommのSnapdragon 8 Elite Gen 5に迫るとも言われています。

また、毎回問題となっていた歩留まりも量産化の目途がある60%にも達しているとも言われており、同チップセットをGalaxy S26シリーズに広く展開することで、同社のスマートフォン事業やファウンドリー事業の収益向上が期待されていました。

しかし、韓国のZDNETによると、Galaxy S26シリーズではQualcommのフラッグシップチップであるSnapdragon 8 Elite Gen 5が大部分を占める構成になるとのことです。

最上位モデルや日本発売モデルはSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載。

サムスンは現時点でGalaxy S26シリーズについて、Snapdragon 8 Elite Gen 5を搭載するモデルを多く投入する計画です。

最上位モデルのGalaxy S26 Ultraは、全世界でSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載します。これは地域による差異がなく、すべての市場で統一されたチップ構成となります。

また、主力モデルとなるGalaxy S26とS26+は、米国や欧州、日本を含む主要市場ではSnapdragon 8 Elite Gen 5を採用します。Galaxy S26シリーズ全体としては、約3台のうち2台以上がSnapdragonチップを搭載する計算で、Qualcommのシェアは75%程度になる見込みです。

なお、この比率はQualcommの経営陣が2025年11月5日の決算説明会で言及しており、「Galaxy S25では100%を獲得した。新しいGalaxyシリーズについては常に約75%ほどを想定しており、これはまもなく発売されるGalaxy S26についても同様だ」と述べています。

Exynos 2600は韓国と中国や一部途上国に限定

コスト的に非常に優位性があるExynos 2600については主にGalaxy S26やS26+のうち、韓国、中国および一部の発展途上国向けに発売されるモデルに搭載される見通しで、これはGalaxy S26シリーズ全体の約25%を占める見通しです。

なお、Galaxy S26 UltraなどフラッグシップモデルにはExynos 2600は搭載されない方針であることも明らかになっています。

Exynos 2600の限定搭載は前世代の失敗が原因?

Galaxy S26シリーズのチップ戦略について、サムスン内部では最終段階まで慎重な議論が続けられていたことが明らかになっています。特にSnapdragon 8 Elite Gen 5は1台あたり約250ドルと非常に高価であり、採用数が増えれば調達コストが大きく跳ね上がり、スマートフォン事業の収益を悪化させます。

一方で、Qualcommとの契約締結が必要な時期に、Exynos 2600の成功が保証されていませんでした。特に先代のExynos 2500は性能や歩留まりの両面で目標を満たせなかったことから、サムスンは同社開発のチップセットの採用には慎重な姿勢を取ったと見られます。

その結果、約75%のGalaxy S26シリーズがSnapdragon 8 Elite Gen 5搭載という判断に繋がったようです。

コメント・考察

サムスンのExynos 2600はGalaxy S26シリーズ発売まで半年を切った秋頃から、性能と歩留まりの観点で非常に良好な成績を収めていることが明らかになるなど、過去のExynosシリーズやサムスンファウンドリーとは大きく異なる状況となっており、TSMCの代替としても期待がかかっています。

ただ、Galaxy S26シリーズへSnapdragon 8 Elite Gen 5を大多数のモデルで搭載することは、恐らく当初サムスン自身もExynos 2600やSF2プロセスの成功について懐疑的だったと考えられ、その結果、Snapdragon 8 Elite Gen 5を主力チップとして構えたものと考えられます。

なお、このExynos 2600についてはまだ発売前であるため実際の性能や特にサムスン製チップで心配される発熱などは不明ですが、仮に市場での評価が良ければSF2プロセスの評価向上にもつながり先端プロセスで独占状態のTSMCに対するライバルとしても期待できるため、SF2プロセスで製造されるExynos 2600の出来栄えには注目が集まります。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

コメント

コメントする


目次