Appleが2026年後半に投入予定の超薄型スマートフォンiPhone Air 2について、カメラ構成に関する新たな情報が明らかになりました。初代iPhone Airの極薄デザインを継承しつつ、48MP超広角カメラを新たに搭載する一方で、望遠撮影機能については物理的な望遠レンズではなく、デジタルクロップによる擬似的な光学ズームで対応することが報じられています。
48MPの広角カメラがiPhone Air 2に追加。ベースモデル並みのカメラ機能を獲得へ
韓国メディアのETNewsは、iPhone Air 2が48MPのFusionメインカメラに加えて、同じく48MPの超広角カメラを搭載すると報じています。この構成により、初代iPhone Airのシングルカメラから2カメラ構成への進化となり、静止画撮影と動画撮影の両面で機能が強化されることになります。
超広角カメラの追加により、広い範囲を撮影する風景写真や建築物の撮影、グループ写真などでより柔軟な撮影が可能になると見られています。また、48MPという高解像度センサーを採用することで、超広角撮影においても詳細なディテール表現が期待できるほか、動画撮影時の手ブレ補正性能の向上にも寄与すると考えられます。
望遠カメラは引き続きデジタルズームで対応
望遠撮影機能については、初代iPhone Airと同様にデジタルクロップによる擬似的な光学ズームで対応することが明らかになっています。これは、48MPメインカメラの12MP分のセンサー領域をデジタルクロップすることで、焦点距離を変えずにズーム効果を得る仕組みです。
具体的には、メインカメラの48MPセンサーから中央部分の12MPをトリミングし、その画像を処理することで、1倍または2倍相当のズーム画像を生成します。この手法により、画質劣化を最小限に抑えながら望遠撮影が可能になるものの、iPhone 17 ProやiPhone 17 Pro Maxに搭載される5倍光学ズーム対応のペリスコープ型望遠レンズと比較すると、ズーム倍率や画質面では大きく劣ることになります。
薄型筐体への望遠カメラ搭載は現時点では不可能?
Phone Air 2が物理的な望遠レンズを搭載できない理由は、超薄型デザインによる内部スペースの制約にあります。ペリスコープ型望遠レンズは、プリズムを使って光路を90度曲げることで物理的な焦点距離を確保する構造のため、一定の厚みと内部スペースが必要になります。この構造を採用するとカメラモジュール部分が突出し、iPhone Airシリーズが目指す極薄デザインとの両立が困難になるとのことです。
実際、標準的な厚みを持つiPhone 17でさえもペリスコープ型望遠レンズは搭載されず、広角と超広角の2カメラ構成にとどまることが明らかになっており、iPhone Airシリーズで物理的な望遠レンズを搭載することの技術的ハードルの高さがうかがえます。
デジタルクロップによる望遠撮影には、物理的なレンズを追加せずに望遠機能を提供できるというメリットがあります。これにより、筐体の厚みを抑えながら、ある程度の望遠撮影に対応できることになります。
ただ、iPhone Airではカメラが1つしかなく、iPhone 16e相当だったものから、ベースのiPhone並みに機能が向上することで機能面で大きく見劣りすることが回避できることから、ベースモデルのiPhoneに対してiPhone Airの方が魅力が薄れると言うことが回避できることになりそうです。
iPhone Airは極めて薄い筐体デザインの評価はいいものの、価格がベースモデルのiPhone 17より高価でありながらも、カメラ機能が大きく劣るなどスペック比較すると優位性があまりない状態でした。
これもiPhone Airの売れ行きが芳しくない理由の1つでもあると考えられたため、この情報の通り広角カメラであってもデュアルカメラ機構となれば価格が高いのにベースモデルより大きく劣るという印象は払しょくでき、高い価格が正当化できると言えます。
ただ、依然としてバッテリーの持続時間や、そもそもユーザーが極端に薄いスマートフォンを求めているのかなどは不明であるためこのiPhone Air 2が爆発的なヒットを記録できるかは未知数と言えそうです。



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