IntelのPanther Lake世代のCPUであるCore Ultra X7 358HとCore Ultra X5 338Hとされるエンジニアリングサンプル(ES版)のベンチマーク結果がリークされました。現行のArrow Lake-Hと同等レベルの性能であることが明らかになっています。
Intel Panther LakeのES版ベンチマークが登場。最終版で性能向上に期待?
Intelは2026年はじめ頃にPanther Lake世代のCPUをCore Ultra 300シリーズとして発売予定です。すでに内蔵GPUの性能が高いなど期待できる面がある反面、新たなリークでCPU性能は現行のArrow Lake世代に対して大幅な向上は見られない可能性が出てきました。
海外メディアLaptopReviewが公開した情報によると、Core Ultra X7 358HとCore Ultra X5 338Hは、以下のスペックを持つとされています。
| スペック | Core Ultra X7 358H | Core Ultra X5 338H | 
|---|---|---|
| CPU世代 | Panther Lake | Panther Lake | 
| P-Core | 4コア | 4コア | 
| E-Core | 8コア | 4コア | 
| LPE-Core | 4コア | 4コア | 
| 動作クロック(最大) | 4.8 GHz | 4.7 GHz | 
| 内蔵GPU | Xe3 12コア | Xe3 10コア | 
| TDP | 65W | 60W | 
マルチコア性能はArrow Lakeに対して同等レベルに留まる可能性
LaptopReviewはES品のCore Ultra X7 358HとCore Ultra X5 338HのGeekbench 6マルチコアのベンチマーク結果を取得し、以下の結果を公開しています。
| CPU | マルチコア | 
|---|---|
| Core Ultra 7 255H | 21,826 | 
| Core Ultra X7 358H | 20,000 | 
| Core Ultra 5 225H | 17,988 | 
| Core Ultra 5 338H | 16,000 | 
Core Ultra X7 358Hのスコアは約20,000ポイントで、Arrow Lake世代のCore Ultra 7 255Hをわずかに下回るレベルの性能となっています。
同様にCore Ultra X5 338Hも約16,000ポイントで、Arrow Lake世代で同等ラインアップに位置するCore Ultra 5 225Hに対してわずかに劣るレベルです。
このベンチマーク結果はES品を使用しているため、動作クロックなどが製品版に比べて低い可能性が高く、その結果Arrow Lakeを下回るスコアが記録されているようです。
ただし、Panther Lakeに関してはリーク情報でも内蔵GPU性能は高いものの、CPU性能はそこまで高くないとも言われています。そのため、製品版でもArrow Lakeを大幅に上回ることは期待しにくいかもしれません。
Panther Lakeは電力効率の向上が焦点。ベンチマークでは現れない性能に注目
Panther Lakeは元々、CPUの基本的なアーキテクチャはArrow Lakeのマイナーチェンジレベルに留まっており、大きな変更はTSMC 3nmプロセスの採用からIntel自社開発のIntel 18Aでの製造となっています。
この変更によりIntelの発表ではArrow Lake-Hに対して30%低い消費電力で同等性能を発揮することが明らかになっており、絶対的なCPU性能よりも電力効率に焦点を当てたCPUとなっています。
そのため、Geekbenchのような絶対的な性能を計測するベンチマークではあまり優れた結果を残すことはできないかもしれません。しかし、動作クロックあたりの消費電力や、ノートPCのバッテリー持続時間という観点では大幅な性能向上が見られる可能性があります。今後登場するであろうベンチマークやレビューに注目が集まります。



 
			 
			 
			 
			 
			 
			 
			 
			
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