AMD『Ryzen 9 9950X3D2』と『Ryzen 7 9850X3D』が近日登場。待望のデュアル3D V-Cacheを搭載

AMDがRyzen 9000シリーズに2つの新たな3D V-Cache搭載CPUを追加する計画が明らかになりました。リーカーのchi11eddog氏が明かした情報によると、Ryzen 9 9950X3D2とRyzen 7 9850X3Dの2製品が投入される見込みです。前者は主流向けデスクトップCPUとして史上最大となる192MBのキャッシュを搭載する可能性があります。

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待望のデュアル3D V-Cache搭載Ryzenが登場。同時にゲーミング性能を強化したRyzen 7 9850X3Dも投入へ

今回明らかになった情報によると、AMDはRyzen 9 9950X3D2とRyzen 7 9850X3Dの2モデルをまもなく発売するとのことです。その一部スペックが明らかになっています。

3D V-Cacheを2枚搭載するRyzen 9 9950X3D2

最も注目を集めるであろうモデルが、16コア32スレッドで構成されるRyzen 9 9950X3D2です。

同モデルは搭載する2つのCCD両方に3D V-Cacheを搭載することで、L3キャッシュ容量は192MBを誇るモデルとなっています。動作クロックはベースが4.3GHz、ブースト時が5.6GHzと、現行のRyzen 9 9950X3Dと同じ設定です。

ただし、3D V-Cacheを2枚搭載する代償として、消費電力は最大200Wに設定される見込みです。Ryzen 9 9950X3Dの170Wから30Wも増加しています。

3D V-Cacheを2枚搭載するRyzen CPUは、これまでプロトタイプが何度か確認されていましたが、製品化されたことはありませんでした。AMDはこの理由についてコストパフォーマンスの問題であることを度々インタビューなどで明らかにしていましたが、今回の情報が正しければ、コスト面での問題を解決したと考えられます。

ゲーミング性能のさらなる向上を狙うRyzen 7 9850X3D

Ryzen 7 9850X3Dは、現行のRyzen 7 9800X3Dの上位モデルとして設定される新モデルです。

8コア16スレッドで、L3キャッシュは96MB、TDPは120WとRyzen 7 9800X3Dと基本的なスペックは同じですが、動作クロックは最大5.1GHzから5.6GHzへ大幅に引き上げられています。

これにより、すでに高いゲーミング性能を持つRyzen 7 9800X3Dをさらに大きく上回る性能を獲得すると考えられます。

発売時期は2026年3月までに? 価格は現行モデルより値上がりは確実

chi11eddog氏のリークは発売の数か月前に出てくる傾向にあるため、Ryzen 9 9950X3D2とRyzen 7 9850X3Dについては、CES 2026で発表され、2026年1月から3月の間に発売されるというスケジュールが有力と考えられます。

価格については、現在発売中のRyzen 9 9950X3Dが12万円ですが、Ryzen 9 9950X3D2はコストが高い3D V-Cacheを2枚搭載していることから、15万円を超える価格になっても不思議ではありません。

Ryzen 7 9850X3Dは動作クロック向上にとどまっているものの、Ryzen 7 9800X3Dが8万円で販売されていることから、9万円から10万円の範囲に価格が設定されると考えられます。

競合不在でも新製品投入の意図は?

AMDのRyzen 7 9800X3DやRyzen 9 9950X3Dをはじめとする製品は、競合のIntel Arrow Lakeに対して高いゲーミング性能を背景に人気を集めており、独走状態となっています。そのため、AMDが現行製品のまま販売を続けても、特に販売が落ち込む心配はありません。

しかし、今回の情報が正しければ、Ryzen 9 9950X3D2とRyzen 7 9850X3Dなど新たな高性能モデルを投入する理由として、デスクトップ向けCPU市場においてより強固なブランド力やプレゼンスの構築を狙っていると見られています。

また、Intelが2026年に投入するNova Lake登場前に、AMDのソケットAM4やLGA1700、LGA1200など旧世代マザーボードを使うユーザーに先に買い替えを促し、ソケットAM5に取り込んでしまうことで、新ソケットに切り替わるNova Lakeの出足を挫くことも狙っていると考えられます。

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Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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