GeForce RTX 5060 Ti 16GBは一般的には2スロット厚以上を持つグラフィックカードが多く、小型PCでは窮屈な状態となる場合も多いですが、GALAXがシングルスロットのGeForce RTX 5060 Ti 16GBを発売しました。
シングルスロットクーラーを搭載するGeForce RTX 5060 Ti 16GBが発売される
NVIDIAのゲーミング向けグラフィックスカードはAIB各社が付加価値を付けるため、またNVIDIAとしてはワークステーション向けにGeForceが大量に使われないように過剰かつ巨大なGPUクーラーを搭載した製品が多く、RTX 5060 Ti 16GBクラスでも2スロットが最低で、酷いモデルでは3スロットほどに達するモデルもあります。
しかし、そんな中でAIBのGALAXはGeForce RTX 5060 Ti 16GBにシングルスロットのGPUクーラーを備えた「GALAX GeForce RTX 5060 Ti 16GB MAX」を一部地域で発売しました。
GALAX GeForce RTX 5060 Ti 16GB MAXは、シングルスロット設計でありながら180WのTDPをしっかり冷却できる設計になっています。ブロワーファンを採用し、ベイパーチャンバーヒートシンクと組み合わせることで効率的な排熱を実現しています。さらに、Honeywell製のフェーズチェンジTIMを採用することで、GPU温度を適切に管理できる構造になっています。
基板は8層PCBを採用し、8+2フェーズの電源設計を備えています。電源供給は8ピンコネクタ1つで行い、映像出力はHDMI 2.1を3ポート、DisplayPort 2.1を1ポート搭載しています。
GPU仕様はリファレンスモデルと同等で、4608基のCUDAコアを搭載し、最大2572 MHzで動作します。16GBのVRAMは28 Gbpsで動作し、128ビットのメモリインターフェースを備えています。
冷却機構にはブロワーファンとベイパーチャンバー搭載
「GALAX GeForce RTX 5060 Ti 16GB MAX」のカードサイズは280×126×20mmとなっており、シングルスロットの上に、全長および全幅も比較的コンパクトに収まっています。また、サイズ的にはNVIDIAのSFF-Readyにも準拠するサイズであるため、多くの小型PCに搭載することが可能になっています。


小型なGPUクーラーはブロワーファンを採用し、ベイパーチャンバーを搭載したヒートシンクを組み合わせることでシングルスロットながらも効率的な排熱を実現しています。さらに、サーマルグリスにはHoneywell製のフェーズチェンジTIMを採用することで、GPUの排熱効率を高めるようになっています。
電源は8ピンx1つを搭載し、コネクターはグラフィックカード後端に備わっているため幅が狭い小型PCでも電源コネクターが邪魔をすることが無い設計になっています。
GPU仕様はリファレンスモデルと同等で、4608コアのCUDAコアを搭載し、ブースト時は最大2572 MHzで動作します。
ゲーミング用途よりAI用途向け?
「GALAX GeForce RTX 5060 Ti 16GB MAX」はGeForce RTX 5060 Ti 16GBを搭載することからゲーミング向けではありますが、このグラフィックカードの実情はAI向けワークステーションへ複数毎搭載することを念頭に置いて設計がされています。
そのため、ブロワーファンなどは高負荷時には高回転で回り、一般的なグラフィックカードに比べて騒音が大きくなる可能性が高いと言えますが、それでもGeForce RTX 5060 Ti 16GBとしてはかなり小型サイズのグラフィックカードである点は魅力的と言え、AI用途を念頭に置いて開発されたとはいえ、ゲーミング向けでも魅力的な製品であると言えます。
なお、この「GALAX GeForce RTX 5060 Ti 16GB MAX」はアジア太平洋地域で限定発売で、特に中国を中心に発売されると見られています。ただ、シングルスロットと言う付加価値は魅力的と言えますので日本含め、全世界での販売が行われることにも期待がかかります。
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