Raptor Lake CPUの販売価格が高騰中。供給価格値上げや世界的な品薄が影響

Intelは2022年と2023年に発売したRaptor Lakeシリーズについて、利益確保を目的に供給価格を値上げすることが明らかになっていますが、この影響がすでに日本での販売価格に出始めています。同CPUの販売価格が大幅に高騰している状況です。

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Raptor Lake Refreshが大幅値上がり。一部モデルは20%以上値上がり

Intelは最新世代のArrow Lakeの不人気や供給状況を理由に、2025年第四四半期を目途に第13世代 Raptor Lakeシリーズならびに第14世代 Raptor Lake Refreshの供給価格を10%前後引き上げることを明らかにしています。

そんなRaptor Lakeシリーズですが、日本でも人気が根強いRaptor Lake Refreshについて、すでに供給価格引き上げの影響を受けてか、特に人気が高いミドルレンジモデルを中心に販売価格が大幅に値上げされ始めています。

エントリーモデルのCore i3系は10%前後の値上がり

エントリーモデルのCore i3-14100は、内蔵GPUを備えるモデルの値上げが顕著です。9月末に比べて10月10日時点では最安値が約10%上がっています。

一方、内蔵GPUを備えないCore i3-14100Fは約2.6%の値上げにとどまっています。ただし、同CPUもCore i3-14100の値上げに引きずられる形で、今後さらに値段が上がることが予想されます。

ミドルレンジモデルは値上げが顕著に。Core i5-14400は約20%の値上がり

ミドルレンジ向けモデルとして人気が高いCore i5-14400や14400Fは、Raptor Lakeシリーズの中でも大幅な値上げが記録されています。Core i5-14400Fは9月中旬までは最安値が19,800円で販売されていましたが、現在は23,780円と約20%の値上げとなっています。また、Core i5-14400は約11%の値上げです。

ミドルレンジ向けで上位モデルのCore i5-14600KFも、9月までは3万円でしたが、現在は3.4万円と約9%の値上げになっています。

ハイエンドモデルは大きく変わらず。ただし9月時点で大幅値上げ済み

ハイエンドモデルのCore i7-14700K/KFは多少の値動きはあるものの、Core i3やCore i5ほどの大幅な値上げはありません。Core i7-14700K/KFはそれぞれ9月時点の販売価格に対して5%の値上げが見られる程度となっています。

最上位モデルのCore i9-14900K/KFは、Raptor Lakeの値上げが報道される前の9月時点ですでに大幅な値上げが行われているため、そこから値段が大きく変わらないという状況です。

ただし、Core i9-14900Kは多くの量販店で品切れ状態となっており、供給状況が不安定です。そのため、品薄を理由に再入荷後にさらに値上がりする可能性も考えられます。

Intelの旧世代CPUに人気集中。今後も価格は高止まり?

IntelのRaptor Lakeは、デスクトップ向けのみならず、ノートPC向けも人気を集めています。「AI PC」として売り出されているLunar LakeやArrow Lakeの高い価格が原因で、純粋なCPU性能で大きく劣らないRaptor Lakeに人気が集中しているのです。

これにより、同CPUを製造するIntel 7プロセスは生産キャパシティ不足にも直面していると、過去の決算発表で明らかにされています。

ただし、今後もデスクトップ向けには2026年発売のNova Lakeまで競争力が高い製品は存在しないほか、ノートPC向けでもArrow Lakeなどが廉価向け需要を満たすことは難しいと見られています。そのため、Raptor Lakeの需要が落ちることはしばらくなく、Intel 7の供給不足や人気集中により販売価格は高止まりすることが予想されます。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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